異世界転生〜チート増し増し特盛で〜

第１章：新たな生

第5話 子供に転生？いえ、森の捨て子スタートです。

意識の覚醒と共に、顔に当たる光の熱と風に身体を撫でられる感覚が増していく。
遠くで鳥や獣の鳴き声が聞こえ、目を開けると木々が鬱蒼としている。木に寄りかかっているようだ。周りの見える範囲には木々や草花など見た事ない植物が生えている。

「くそ…大分適当に扱われたな…次に会ったときは覚えてろよ…。しっかし辺り一面緑と茶色なんですけど～森かな？」

ワタルはゆっくりと立ち上がり、身体の調子を確かめているが、不意に違和感が彼を襲う。

『ん？なにかがおかしいな？なんだろう？まぁそのうち分かるか。
取り敢えず水が無いと拙いな…この辺りを探索してみるか』

人間は水を3日取らないだけで衰弱してしまうと本で得た知識を覚えていた為、ワタルは水場を確保しようと考えた。ただその先の知識が無いので当てずっぽうに探索を試みる。
気温が徐々に上がり木々の上から覗く太陽の光が真上に差し掛かった頃に、ワタルは川を発見する。川の側に行き近くの岩に腰掛ける。

「水を見つけたのは良いけど飲めるのかな？『ハイ飲用可能です』おっ！飲めるか！良かった～結構キツかったんだよな～。」

『大変お疲れ様でした。お目覚めになられてから一時間後に最適化が完了・起動後に質問されなかったので待機しておりました。』

「それは悪いことをしたね～。…どちら様です！？」

『私は、貴方様のスキルの１つである〝世界の理〝です。世界の情報を統括するアーカイブにアクセスし必要な情報を提供する事が可能です。他にもあなた様には12のスキルがあり、13のスキルを全て使用すれば世界を支配出来ます。』

「はっ！？ああああぁっんのぉ、神様クソボケがぁぁぁぁぁぁ！！」

ワタルはあまりの怒りに目の前がホワイトアウトし意識を手放してしまう。