異世界転生〜チート増し増し特盛で〜

タキ

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第1章:新たな生

第4話 転生のクーリングオフは可能ですか?

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意識が覚醒していくにつれて、なんとも言えぬ浮遊感を感じていくが手足を動かす事が出来ず、また目を開けているはずなのに辺りは暗闇と言う状況に戸惑を露わにする。

(あれ?俺って倒れたよな?…ここってどこなんだ?俺ってどうなったんだ?手足は動かさないみたいだし、そもそも息をしてない?)

『わ……る………。』

(今どうなっているか確認したいけど、身体は動かないし真っ暗だし…困ったなー。)

『わた…る…よ…。』

(倒れてからどれくらい時間が過ぎたのかな?倒れてから、身体が動かず真っ暗ってことは、脊髄とかが駄目になってるのか?)

『…ワタルよ。』

(はいワタルです!…って俺ですか?そもそもどちら様です?)

ワタルの前に光の球体が不意に現れた。光の球体から声が聞こえているようだ。

『今この場には、貴方と私しかおりませんよ。そして私は管理者です。貴方がたの世界では神という存在です。』

(あ~もしかしてラノベで、もはやテンプレの奴ですか?)

『うっ…そう言われると格好がつかなくなってしまうので…。

コホン…貴方の事をずっと見ていました。貴方が病弱であったのには理由があるのです…。』

(ずっと見ていたとかプライバシーの侵害ですか?何様なんですか?あっ神様でしたね。病弱に理由とかって、まさかそちら側の都合とかいいませんよね?)

『プライバシーの侵害とか、それが仕事なんですから仕方ないじゃないですか!神様に人権も法もありません!だから問題ないのです!病弱の理由については…肉体の耐久力に対して精神力、魂の力が強すぎて肉体を壊しているのです。』

(肉体の耐久力がない…違う世界に誕生させる予定だったとか?)

『ギクッ!
仕方ないじゃないですか!あの時、私はまだ見習いでしたし、慣れない仕事なのに飢饉や伝染病で送られてくる魂のは多かったですし…。お詫びという訳ではないのですが別世界に転生し天寿を全うして頂きます!』

(うわぁいい加減…不安しか感じない…。しかもその言い方だと拒否権は『ないです』…デスヨネー。)

『今までの貴方を見ていた私の独断と偏見で付与するスキルや能力を決めてあります!(えっ?)質問もスキルの変更も受け付けません!(ちょ!ちょっと待って!)それでは!良い人生を~!!』

(待てって言ってんだろー!うわぁぁぁぁぁ…)

光の玉だけが残された。
光の玉は明滅を繰り返している。どことなく、やり切ったという気持ちが感じられる。

『…ワタル。
 いえスサノオよ…。
 貴方に魂の平穏があらん事を祈ります。』

光の玉は闇に溶け込むようにして消えていった…。
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