【完結】青碧の魔術師~黄衣の王と黄金の姫君~

黄色いひよこ

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黄金を纏し少女


シュリは、胸の前迄右腕を持ち上げると、手首を返し指先から何かの粒を、襲い来る3人へ弾き飛ばした。


それは、小さな爆発を男達の前で起こすと、彼等の足を止めさせた。


ほんの一瞬ではあったが……。




「それ以上近寄ると、あんた達を攻撃する羽目に陥るんだよね。だから、大人しく帰って……」




そこ迄言って止まる。

彼等は怯まないのか、じりじりシュリの下へとにじり寄って来た。




「……くれそうに無いか…… 」




『さっすが軍人。脅しは利かないってか。怯まないよなぁ…… 』




シュリは1人ごちる。

イシスは、少し震えていたが、状況に対し毅然としていた。



事態は、切迫していた。




「ロイ、お前は彼女を守れ。結界位張れるだろう。俺は決まりで今、他人の為に術が使えない」

了~解ラ  ~  ジャ ! !  シュリ。極力面倒事は避けておくれよ」




ロイの、自分は棚に上げ宣言に、シュリは思わず眉をひそめる。

それと同時に彼は、不思議な方法で愛刀を呼び出した。

掌を仰向けて軽く突き出すと、何の前触れも無く其処から紅の刀身がするすると顔を出したのだ。

つかさやも何もない、抜き身の日本刀のような片刃の剣。

それが全て抜き出ると、シュリは刀を握り締めて一歩前に踏み出した。




「そのセリフ、……熨斗のし付けて返すっ ! ! 」




キンッ!!


鉄の触れ合う甲高い音。

ロイは、イシスを道の端に連れ出し、




『にゃーっ!! 』




と一声吠えて、満足気に「これでよし」と呟いた。




「シュリはとっても強いから、心配いら無いよ」




ロイは振り返って、イシスに話しかける。

イシスはと言うと、腰が抜けているのか地面にへたり込んでいた。

 剣が合わさる音がする度、イシスの肩がピクンと跳ねる。




「ごめんなさい。ごめんなさい。こんな事になるなんて…… 。私が助けを求めなければ……」




イシスが、手を伸ばしロイを抱え上げた時、真横から声をかけられた。




「その通りだ。イシス。我が妹よ」




ボンボン青年だった。

ロイは青年の言葉に、目を真ん丸にして口をあけ、馬鹿面をさらしていた。




『妹って……。妹って…… 』




よく見ると、2人はとても酷似していた。


髪の色や、瞳の色も……。


まるで双子の様に……。






「あの男は確実に死ぬぞ…… 。お前が助けを求めたせいで……」

「お兄様……」

「あの3人は、私直属の護衛騎士だ。だが、国1番の荒くれ者でもある。手加減がきかずに死なせてしまうかも知れぬな……」




青年の冷たい言葉に、イシスは、ロイをギュッと抱きしめた。




「イシスちゃん……大丈夫だから。負けるな」




ロイが気付かわし気に、イシスの耳元で、囁く様にイシスを励ました。

 
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