聖女ですが何も知らない狼獣人をだましています

植野あい

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王弟妃 ベリンダ

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「う、あっ……?!」

 幾分の隙間もなくぴっちりと収まっていたから、苦しいくらいだ。驚いた私を見下ろし、ファルクは金色の瞳を細めた。どことなく獰猛で、自分が急にか弱い生物になった気さえした。

「お、大きくなった……?今まで……手でしたときはこんなふうにならなかったのに」

 ファルクのものを手でいじったり擦ったりして射精させることは、何度も繰り返してきた。感じているファルクがかわいくて興奮するし、私も触られて興奮できたから。でも今、私のお腹の中で目いっぱいに張りつめているこれは、何か違う。

「おかしいな、アルミナにつけた侍女は誰も教えてくれなかったのか?」

 ファルクは哀れむように眉を寄せた。

「し、知らな……聞いてない」
「狼の獣人はこういうものなんだ。番うときは相手に印を刻むようになっている。普通の人間なら感じ過ぎて疲れ果ててしまうだろうが、アルミナなら大丈夫だろ」

 ファルクが腰を引くと、ごりごりと目いっぱい襞が擦られ、私はさらなる快楽の予感に息を吐く。次の瞬間、パチュンと蜜を溢れさせながら叩きつけられた。

「あ……ふぁ……あ、ぁ……っ」

 お腹の奥からズンと重たく響いた快感に、為すすべもなかった。全身が痺れて、こんなの、頭がおかしくなる。気持ちいい。

 眉間に皺を寄せ、耳を伏せながらファルクは律動を始めた。その姿が男らしくて、私はクッと中を締め上げた。

「あっ……んっ……は、はげし……い、いっちゃう」

 抜き挿しされる毎に、ひっきりなしに悲鳴じみた声が出る。それが掠れ始めるとファルクがキスをしてくれた。

「んっ……ぅっ……」

 混じり合った唾液が口の端から流れ、顎を濡らした。舌を絡めるつもりが、ファルクが腰を止めないせいで翻弄されるだけだった。いやらしい水音が頭に響き、脱力しているのに蜜襞が勝手にきゅうきゅう締まる。

「は……キスすると中が反応して……かわいい」

 ファルクはペロリと唇を舐め、私の腰を力強く抱え直した。腕に浮いた太い血管までもが、ものすごく雄という感じでゾクッとしてしまう。

「もっとこうしてたいけど、俺も限界」
「うっ……うん」
「中に出していい?」
「うん」

 避妊薬は飲んである。ファルクも匂いで察していた。私はコクコクと頷き、誘うように中を動かした。金色の瞳は妖しく光り、抱えた私の膝にキスをする。

「アルミナ……アルミナ……」

 ファルクが何度も私の名を繰り返しながら、快感の塊を動かした。ファルクはあっという間にやり方を覚えて熟達したようで、私の特に良いところばかりを刺激する。

「くっ……」

 彼の腰が震え、一際深く突き込まれた。ほんの少しの間があって、熱い飛沫が何度も、ビュクビュクと注がれる。

「うぅ……んっ、は、あ……」

 ファルクのあの白濁が中に、と昏い興奮に身悶えて私も長く達した。胸が上下して、荒い呼吸が続く。心臓が暴走したみたいにまだ呼吸が整わないけれど、ファルクが覆いかぶさってきてキスをした。

「愛してる……アルミナ」

 キスの合間に、ファルクが熱く囁く。

「……私も……」

 身をとろけさせる火が消えないまま、ファルクの首に両手を回すと、優しく抱きしめられた。じんわりと幸福感が染み込んで、呼吸が落ち着き始める。

 こんなに近くで抱き合っていても、私とファルクが今考えていることはきっと、全く違う。空に浮かぶ星のように、ファルクという存在は私にとって未だに神秘だった。それでも、もう寂しさは感じなかった。

「アルミナ」
「うん?」
「もう一回してもいいか?」
「もう?」

 ファルクが絶倫なのは知っていたけど、ここまで早く回復するのは常にないことだった。カアッと繋がった場所が熱くなる。ファルクは今さら照れたように目尻を赤くした。

「中がずっとうねってて……すごく気持ちいい。溶けそう。わかって動かしてるのか?」
「そんなの、わかんないよ」

 意識してみると、全く硬度を失っていない彼の熱杭が感じられた。ファルクは額の汗を手の甲で拭い、勝ち気に笑う。

「動かしてるな」

 グリッと押し込まれると、滑りを増した秘処からいやらしい液体が溢れた。ジンジンと火照りだす快さに、もしかすると、もっと気持ちよくなれるかもいう期待が膨らむ。

「後ろからしてもいい?」
「うん……」

 濃密な夜は、まだまだ終わらなかった。
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