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2章 A girl wandering a road
#12 新しい名
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『────────いいん、ですか……?』
少しの間、少女は考え込んでいたのか黙っていたが、口を開くとおずおずと尋ね返す。
「ふふっ、良いから言ったんじゃない」
少女の答えが面白かったのか、セリーヌはクスリと笑うと首を傾げながら答える。
少女はその言葉を聞くと、目を輝かせぺこりとお辞儀をした。
『あ、ありがとうございますっ。………あ、私の名前、……』
お辞儀をし、少女は心の底から礼を言うと、自身の名前を言っていなかった事に気付き、顔を上げ名前を言おうと口を開く。
──けれど、その少女の開きかけた唇に、セリーヌは自身の指をそっと置くと静かに微笑む。
「これから私の下で働くのだから、今の名を忘れ、新しき名で生きなさい。わかった?」
セリーヌの言葉はとても威厳があり、少女は唇に指を置かれた事に少し驚きつつも、セリーヌを見つめながらこくりと頷く。
セリーヌはその様子を見、指を唇から離すと妖しげに笑いながら少女の名前を考える。
そして思いついたのか、少女の顎に手を添え、自身と目を合わせるかのように少し上にあげる。そして、牙を覗かせ、妖艶な笑みを浮かべると彼女は薄い唇を開いた。
「そう…………貴方の名前はカミーユ。カミーユよ。意味は、"神を見る者"」
"神を見る者" という意味を持つカミーユ。
少女はその名を与えられ少し目を瞬かせ、セリーヌは彼女の顎に添えていた手を離すと、少女──カミーユは、了承の言葉を言う代わりに深々とお辞儀をする。
お辞儀をしたカミーユを見、セリーヌは満足したのか誇らしげな笑みを浮かべる。
「……そうだ。貴方の魔法はなんなの?」
そして、ふと思ったのかそう尋ね、カミーユは自身の手を見つめる。
『えっと………対象の物の時間を巻き戻す事が出来るんです。魔力の消費が激しいので、あんまり使う事は出来ませんが、魔力が満杯だと数回だけ全体の時間を巻き戻す事が可能なんです』
「中々良い能力ね……。……………そう、ね。貴方は、私の妹の世話をしてほしいわ」
『妹……?』
カミーユの魔法──時間を巻き戻すという魔法を知り、セリーヌは何かを思いついたのか、悪戯っぽく笑いながら言い、セリーヌの言葉にカミーユは首を傾げた。
───一方、ルリアは夜であるにも関わらず部屋の中にいた。
ベッドに背を預け、床に腰掛けている彼女の足の枷は外れていたが、ぼんやりと高い天井を見つめる瞳は虚ろで、目頭は少し朱に染まっていた。
『……るーりあ様っ』
彼女の部屋に誰かが入り、明るい声で彼女の名前を呼ぶ。
その少女は、木々の若葉のみずみずしい色の様な、薄い緑色で毛先が丸まっている髪を肩ほどまでのばし、その髪と同じ色の薄い緑色のメイド服を身にまとっていた。
彼女の名前はフェイ。
この屋敷のメイド長の1人であり、屋敷の掃除担当のメイドだ。
フェイは屈託のない笑みをルリアに向けるが、ルリアはフェイをちらと見た後ベッドに顔を伏せる。
フェイはそんな彼女の隣に腰掛けると、若葉の様な淡い緑の瞳をルリアに向けた。
少しの間、少女は考え込んでいたのか黙っていたが、口を開くとおずおずと尋ね返す。
「ふふっ、良いから言ったんじゃない」
少女の答えが面白かったのか、セリーヌはクスリと笑うと首を傾げながら答える。
少女はその言葉を聞くと、目を輝かせぺこりとお辞儀をした。
『あ、ありがとうございますっ。………あ、私の名前、……』
お辞儀をし、少女は心の底から礼を言うと、自身の名前を言っていなかった事に気付き、顔を上げ名前を言おうと口を開く。
──けれど、その少女の開きかけた唇に、セリーヌは自身の指をそっと置くと静かに微笑む。
「これから私の下で働くのだから、今の名を忘れ、新しき名で生きなさい。わかった?」
セリーヌの言葉はとても威厳があり、少女は唇に指を置かれた事に少し驚きつつも、セリーヌを見つめながらこくりと頷く。
セリーヌはその様子を見、指を唇から離すと妖しげに笑いながら少女の名前を考える。
そして思いついたのか、少女の顎に手を添え、自身と目を合わせるかのように少し上にあげる。そして、牙を覗かせ、妖艶な笑みを浮かべると彼女は薄い唇を開いた。
「そう…………貴方の名前はカミーユ。カミーユよ。意味は、"神を見る者"」
"神を見る者" という意味を持つカミーユ。
少女はその名を与えられ少し目を瞬かせ、セリーヌは彼女の顎に添えていた手を離すと、少女──カミーユは、了承の言葉を言う代わりに深々とお辞儀をする。
お辞儀をしたカミーユを見、セリーヌは満足したのか誇らしげな笑みを浮かべる。
「……そうだ。貴方の魔法はなんなの?」
そして、ふと思ったのかそう尋ね、カミーユは自身の手を見つめる。
『えっと………対象の物の時間を巻き戻す事が出来るんです。魔力の消費が激しいので、あんまり使う事は出来ませんが、魔力が満杯だと数回だけ全体の時間を巻き戻す事が可能なんです』
「中々良い能力ね……。……………そう、ね。貴方は、私の妹の世話をしてほしいわ」
『妹……?』
カミーユの魔法──時間を巻き戻すという魔法を知り、セリーヌは何かを思いついたのか、悪戯っぽく笑いながら言い、セリーヌの言葉にカミーユは首を傾げた。
───一方、ルリアは夜であるにも関わらず部屋の中にいた。
ベッドに背を預け、床に腰掛けている彼女の足の枷は外れていたが、ぼんやりと高い天井を見つめる瞳は虚ろで、目頭は少し朱に染まっていた。
『……るーりあ様っ』
彼女の部屋に誰かが入り、明るい声で彼女の名前を呼ぶ。
その少女は、木々の若葉のみずみずしい色の様な、薄い緑色で毛先が丸まっている髪を肩ほどまでのばし、その髪と同じ色の薄い緑色のメイド服を身にまとっていた。
彼女の名前はフェイ。
この屋敷のメイド長の1人であり、屋敷の掃除担当のメイドだ。
フェイは屈託のない笑みをルリアに向けるが、ルリアはフェイをちらと見た後ベッドに顔を伏せる。
フェイはそんな彼女の隣に腰掛けると、若葉の様な淡い緑の瞳をルリアに向けた。
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