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第七幕 崖の下の住人
怒りの女神
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俺たちが岩を駆け上がって1段上の広場に避難したと同時に、すぐその下まで海水が押し寄せてきた。
俺たちが3ヶ月かかって建てた浜小屋も、黒い大波に何度も何度も揺さぶられ、とうとうバラバラに壊されてしまった。
クローゼットから流れ出たんだろう、波間に花柄のドレスが1枚浮かんでいる。と、見る間にどす黒い濁流にのみ込まれてしまった。
滝のように汗を流しながら、3人で協力して建てた小屋だ。ソファーやテーブルを船から持ってくるのも本当に大変だった。
風の吹き抜けるリビングも、玄関横のハンモックも、2人の寝室も、居心地は最高だった。
窓を全部開け放しスダレを巻き上げてバスタブに入れば、まるで浜辺の露天風呂のような雰囲気だった。
クローゼットから出したドレスを並べて嬉しそうに笑ってるニコ、簡易スタジオで熱くなってタイコを叩くナラさん、3人で食べる夕食も美味しかったな……他にも平和で楽しい思い出ばかりが浮かんでくる。
ありがとう、さようなら、俺たちの浜小屋。ほんのわずかの付き合いだったな。もっと長く住んでやりたかった。
ニコもナラさんも悲痛な顔で濁流を見つめている。
いや、しかし悲嘆にくれている暇はない。蛇女が何か歌いながら身体をにょろにょろくねらせると、沖合の海面が持ち上がり、また大きな波がこっちに向かって来た。
「また波が来る! 凍鳴剣よろしく!」
「おっしゃあっ!」
ナラさんも感情が抑えられなくなってきてるんだろう。声に気合いが入ってきた。黙って笛を構えたニコも、明らかに目が怒ってる。
『パキパキパキ、ミシミシッ』
2人の演奏をバックに白く光る剣を一振りすると、先ほどよりも大きい波が、音を立てながらガチガチに凍りついた。
よし。さあ、どうだ。感情に任せた凍鳴剣、さっきよりも効果が上がったかもしれない。
しかし、続けざまに大波がやって来て、凍らせたばかりの波の上からまた海水がなだれ込んでくる。
「凍鳴剣、もう一度! いや、何回も繰り返してくれ!」
「うん!」
「よっしゃ!」
波が来る。凍らせる。また波が来る、また凍らせる。時々沖合から炎の塊が飛んできて氷を崩される。流れ込んできた海水を凍らせる。その繰り返しだ。黙呪兵や小舟に乗った親衛隊員なんかは波にのまれてしまったのだろう。もう影も形も見当たらない。
しかしだんだん目の前の氷の壁が高くなってきた。それにもう俺たちのすぐ足元まで氷がきている。ちょっとまずいぞ。次に氷を崩されるとこの1段目は水没してしまう。
「ナラさん! 2段目に上がりましょう」
「しゃあない! 行こか」
間一髪だった。俺たちが2段目のスペースに駆け上がると同時に氷の壁の一角が崩れ、どっと海水が流れ込んできた。1段目の広場も波にのまれた。
ああ、今度は家庭菜園が流される。夏野菜がちょうどいい感じに実っていたのに。それにやっと芽が出たばかりの芝生も濁流の中だ。俺たちが平和に暮らしてきた場がどんどん失われていく。
何だ。何だってんだ。俺たちが何か悪いことしたか? 髪が黒いからって、ここまでひどい目に遭わされないといけないのか?
「あっはははははは! あはあは、あはははは!」
突然バカ笑いの声が響いた。
誰が笑ってるのかと思ったら、蛇女だ。蛇女が大口を開けて笑ってる。
「愚か者ども! 海の水、全てを凍らせることはできまい。海の水は無限。私の力も無限。虫けらは波にのまれ魚に食われて糞になり、海底に降り積もるがいい」
言い終わるや、またにょろにょろっと下半身をくねらせた。海面がぐーっと持ち上がり、大波になってこちらに向かって来る。先ほど凍らせた波にぶつかり、その上を越えてこちらにザザっと流れ込んで来た。
凍鳴剣よろ! また叫ぼうとしたが止めた。
ダメだ。いくら波を凍らせてもキリがない。蛇女の野郎、どんどん水面を上げやがる。というか、もうこの2段目もヤバい。
「ナラさん! 早めに3段目に上がって何か別の策を考えましょう。いくら凍らせても上を越されます」
「ああ! もう! 腹立つな! しゃあない、上がろ!」
「ニコ、先に上がってくれ!」
ニコは黙ってうなずき、岩の階段に足をかけた。
俺が最後に上がると、ニコが俺にべー太を差し出した。怪訝な顔をする俺に彼女は言った。
「蛇って寒いの苦手なんでしょ?」
「あ? ああ、そうだな。よく知ってるな」
「昔、ソウタが教えてくれたのよ」
「そ、そうだった?」
「凍鳴剣だと波を凍らせるだけで、どうしてもあの蛇女のところまで届かないでしょ? 私が思いきり凍歌を歌ってみるから、ソウタとナラさんでバンドみたいに奏術をしてくれないかな」
ああ、その手があったか。今のニコの歌術なら、しかも奏術付きなら、奏鳴剣の射程範囲を越えるかもしれない。
「分かった、やってみよう。ナラさん、あれ? ナラさん?」
ナラさんは奥の倉庫スペースからタイコを持って出てきた。
「おおよ! やったろやないか! クソ蛇が! シバキ倒したる!」
やる気満々だな。しかしその顔を見てると俺も気合いが入ってくる。
『ドンチッ、タンチッ、ドンチッ、タンチッ、ドンチッ、タンチッ、ドンチッ、タンチッ』
いい感じのリズムだ。いつも以上にノリノリだ。
よし! べー太も行くぞ。
凍歌のメロディーからコード進行を推測し、ベースラインを組み立てる。4小節ごとに軽くフィルインを入れる。
弾きまくる。ぐいぐい弾きまくる。
どうだ、いい感じだろう。普通の歌術のバックをベースで弾くのは初めてだが、これぐらいベーシストには容易いことだ。
しかしその時、沖の船から炎塊が飛んできて高く積み重なった氷の壁の一部が壊れ、どっと海水が流れ込んできた。ああ……2段目のスペースにあった花壇、ニコが毎日手入れしていた花壇も海水に呑まれてしまった。
「あはあは、あははははっ! 何だそのチンケな花は。魚のエサにもなりゃしない。ナマコのエサか、いや、ゴカイのエサだね。あはあはあはっ! あはははははっ!」
大口を開けて蛇女が笑っている。こいっつ、ホントに性格悪いな。サイアクだ。
ニコ、大丈夫か? 心配になって彼女の顔をのぞき込む。
彼女は目にいっぱい涙を溜めていた。しかし彼女はもう泣いてはいなかった。ニコは怒っていた。静かに、しかし強烈に怒っていた。彼女のこんな顔は見たことがない。
「私……許さない。あなた達を絶対に許さない」
女神は宣告した。そして俺たちの伴奏に乗って朗々と歌い出した。
「凍てよ、凍てよ、芯まで凍てつき、氷り固まり命尽きたまえ~♪」
『ペキペキペキ、ピシピシピシ、ミシミシッ』
彼女が手をかざした先が音を立てて凍りついていく。氷の帯はどんどん延びていって蛇女の下半身も捕らえた。
やった! 捕まえたぞ。
蛇女は焦って海の中に逃げようとするが、周囲の海面も凍りついている。上半身だけニョロニョロもがいているが、その動きも鈍い。ざまあ見ろ、変温動物め。
ニコの発した氷の帯はそのまま真っ直ぐ沖の方まで延びて行って、炎塊を発する船にまで届いた。
船は沈黙した。おそらく船の中までガチガチに凍りついただろう。奏鳴剣の射程距離など比較にならない、ものすごい威力だ。
しかし女神はそれで赦しはしなかった。
息継ぎするや、すぐに次の歌を歌い始めた。その右手の人差し指は真っ直ぐ蛇女を指している。
「来たれよ光、来たれよ光、走り走りて悪しき者を貫き滅ぼしたまえ~♪」
雷歌だ。すぐにベースラインを変えてフォローする。
あれ? いつもと歌詞がちょっと違う……そう思った瞬間だった。
目の前が強烈な光で真っ白になった。全身に電気が走り筋肉が強直した。
仁王立ちになったニコのシルエットを網膜に刻みながら俺の意識は消失した。
俺たちが3ヶ月かかって建てた浜小屋も、黒い大波に何度も何度も揺さぶられ、とうとうバラバラに壊されてしまった。
クローゼットから流れ出たんだろう、波間に花柄のドレスが1枚浮かんでいる。と、見る間にどす黒い濁流にのみ込まれてしまった。
滝のように汗を流しながら、3人で協力して建てた小屋だ。ソファーやテーブルを船から持ってくるのも本当に大変だった。
風の吹き抜けるリビングも、玄関横のハンモックも、2人の寝室も、居心地は最高だった。
窓を全部開け放しスダレを巻き上げてバスタブに入れば、まるで浜辺の露天風呂のような雰囲気だった。
クローゼットから出したドレスを並べて嬉しそうに笑ってるニコ、簡易スタジオで熱くなってタイコを叩くナラさん、3人で食べる夕食も美味しかったな……他にも平和で楽しい思い出ばかりが浮かんでくる。
ありがとう、さようなら、俺たちの浜小屋。ほんのわずかの付き合いだったな。もっと長く住んでやりたかった。
ニコもナラさんも悲痛な顔で濁流を見つめている。
いや、しかし悲嘆にくれている暇はない。蛇女が何か歌いながら身体をにょろにょろくねらせると、沖合の海面が持ち上がり、また大きな波がこっちに向かって来た。
「また波が来る! 凍鳴剣よろしく!」
「おっしゃあっ!」
ナラさんも感情が抑えられなくなってきてるんだろう。声に気合いが入ってきた。黙って笛を構えたニコも、明らかに目が怒ってる。
『パキパキパキ、ミシミシッ』
2人の演奏をバックに白く光る剣を一振りすると、先ほどよりも大きい波が、音を立てながらガチガチに凍りついた。
よし。さあ、どうだ。感情に任せた凍鳴剣、さっきよりも効果が上がったかもしれない。
しかし、続けざまに大波がやって来て、凍らせたばかりの波の上からまた海水がなだれ込んでくる。
「凍鳴剣、もう一度! いや、何回も繰り返してくれ!」
「うん!」
「よっしゃ!」
波が来る。凍らせる。また波が来る、また凍らせる。時々沖合から炎の塊が飛んできて氷を崩される。流れ込んできた海水を凍らせる。その繰り返しだ。黙呪兵や小舟に乗った親衛隊員なんかは波にのまれてしまったのだろう。もう影も形も見当たらない。
しかしだんだん目の前の氷の壁が高くなってきた。それにもう俺たちのすぐ足元まで氷がきている。ちょっとまずいぞ。次に氷を崩されるとこの1段目は水没してしまう。
「ナラさん! 2段目に上がりましょう」
「しゃあない! 行こか」
間一髪だった。俺たちが2段目のスペースに駆け上がると同時に氷の壁の一角が崩れ、どっと海水が流れ込んできた。1段目の広場も波にのまれた。
ああ、今度は家庭菜園が流される。夏野菜がちょうどいい感じに実っていたのに。それにやっと芽が出たばかりの芝生も濁流の中だ。俺たちが平和に暮らしてきた場がどんどん失われていく。
何だ。何だってんだ。俺たちが何か悪いことしたか? 髪が黒いからって、ここまでひどい目に遭わされないといけないのか?
「あっはははははは! あはあは、あはははは!」
突然バカ笑いの声が響いた。
誰が笑ってるのかと思ったら、蛇女だ。蛇女が大口を開けて笑ってる。
「愚か者ども! 海の水、全てを凍らせることはできまい。海の水は無限。私の力も無限。虫けらは波にのまれ魚に食われて糞になり、海底に降り積もるがいい」
言い終わるや、またにょろにょろっと下半身をくねらせた。海面がぐーっと持ち上がり、大波になってこちらに向かって来る。先ほど凍らせた波にぶつかり、その上を越えてこちらにザザっと流れ込んで来た。
凍鳴剣よろ! また叫ぼうとしたが止めた。
ダメだ。いくら波を凍らせてもキリがない。蛇女の野郎、どんどん水面を上げやがる。というか、もうこの2段目もヤバい。
「ナラさん! 早めに3段目に上がって何か別の策を考えましょう。いくら凍らせても上を越されます」
「ああ! もう! 腹立つな! しゃあない、上がろ!」
「ニコ、先に上がってくれ!」
ニコは黙ってうなずき、岩の階段に足をかけた。
俺が最後に上がると、ニコが俺にべー太を差し出した。怪訝な顔をする俺に彼女は言った。
「蛇って寒いの苦手なんでしょ?」
「あ? ああ、そうだな。よく知ってるな」
「昔、ソウタが教えてくれたのよ」
「そ、そうだった?」
「凍鳴剣だと波を凍らせるだけで、どうしてもあの蛇女のところまで届かないでしょ? 私が思いきり凍歌を歌ってみるから、ソウタとナラさんでバンドみたいに奏術をしてくれないかな」
ああ、その手があったか。今のニコの歌術なら、しかも奏術付きなら、奏鳴剣の射程範囲を越えるかもしれない。
「分かった、やってみよう。ナラさん、あれ? ナラさん?」
ナラさんは奥の倉庫スペースからタイコを持って出てきた。
「おおよ! やったろやないか! クソ蛇が! シバキ倒したる!」
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『ドンチッ、タンチッ、ドンチッ、タンチッ、ドンチッ、タンチッ、ドンチッ、タンチッ』
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よし! べー太も行くぞ。
凍歌のメロディーからコード進行を推測し、ベースラインを組み立てる。4小節ごとに軽くフィルインを入れる。
弾きまくる。ぐいぐい弾きまくる。
どうだ、いい感じだろう。普通の歌術のバックをベースで弾くのは初めてだが、これぐらいベーシストには容易いことだ。
しかしその時、沖の船から炎塊が飛んできて高く積み重なった氷の壁の一部が壊れ、どっと海水が流れ込んできた。ああ……2段目のスペースにあった花壇、ニコが毎日手入れしていた花壇も海水に呑まれてしまった。
「あはあは、あははははっ! 何だそのチンケな花は。魚のエサにもなりゃしない。ナマコのエサか、いや、ゴカイのエサだね。あはあはあはっ! あはははははっ!」
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ニコ、大丈夫か? 心配になって彼女の顔をのぞき込む。
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女神は宣告した。そして俺たちの伴奏に乗って朗々と歌い出した。
「凍てよ、凍てよ、芯まで凍てつき、氷り固まり命尽きたまえ~♪」
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彼女が手をかざした先が音を立てて凍りついていく。氷の帯はどんどん延びていって蛇女の下半身も捕らえた。
やった! 捕まえたぞ。
蛇女は焦って海の中に逃げようとするが、周囲の海面も凍りついている。上半身だけニョロニョロもがいているが、その動きも鈍い。ざまあ見ろ、変温動物め。
ニコの発した氷の帯はそのまま真っ直ぐ沖の方まで延びて行って、炎塊を発する船にまで届いた。
船は沈黙した。おそらく船の中までガチガチに凍りついただろう。奏鳴剣の射程距離など比較にならない、ものすごい威力だ。
しかし女神はそれで赦しはしなかった。
息継ぎするや、すぐに次の歌を歌い始めた。その右手の人差し指は真っ直ぐ蛇女を指している。
「来たれよ光、来たれよ光、走り走りて悪しき者を貫き滅ぼしたまえ~♪」
雷歌だ。すぐにベースラインを変えてフォローする。
あれ? いつもと歌詞がちょっと違う……そう思った瞬間だった。
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