僕の彼女は小学生

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第1話 忘れ物のバレエシューズ

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  1 
 
 夕暮れの市民ホール。 地下1階の事務所。
 「フェアリーバレエです。レッスンルームの鍵を開けてください」
 制服を着た一人の少女が入ってきた。
 そろそろ来る頃だと思っていたボクは、ドアに近いところで書類整理していた。

 (ああ、今日もかわいいなぁ・・・・・・)

 このホール事務所に異動になって約3ヶ月。
 毎週、この一人の少女に会えることを楽しみに勤務しているボク。
 
 地元のミッション系大学の附属小学校に通っていることは、この制服で分かる。
 初夏の爽やかさをそのまま表したような、白いセーラー服の半袖から見える腕、膝が少し見える丈の紺のスカートに白いソックス、ピカピカに磨き上げられた茶色のローファー、校章がプリントされてる赤いランドセルには、たぶん自分も愛用してるのであろう、携帯電話会社のマスコットが揺れている。髪を束ねてるピンクのリボン、そして、ジュニアアイドルとして今すぐ活躍出来そうな愛らしい顔。大きい瞳に引き込まれそうな気がする。

 「あの、鍵をお願いします」
 「ああ、ごめんなさい」 見とれたボクにちょっと怒ったように彼女が続ける。

 (ん・・・)
 今、気付いた。この子ひとりだ。
 毎週水曜の午後から閉館時間まで、このバレエスクールはホール1階の奥にあるレッスンルームを利用する。少女はいつも一番乗りで来館するのだが、常に保護者であったり、スクールの教師と一緒に来るのが常だ。
 ところが、今日はひとりで来てる。
 ホール利用の原則として、どこの施設であっても、最初に鍵を渡すときに「利用申請書」に記入してもらう必要がある。

 この子の名前が分かる・・・  興奮で立っていられないくらいだ。

 「じゃあ、この用紙に必要事項書いてくれるかな。あ、ヒツヨウジコウっていうのはね・・・」
 「分かります」
 さっとボクから紙を取り上げて、受付テーブルのボールペンを掴み、サラサラと書き始めた。
 「ここも書くんですか?」 連絡先欄を指さしてボクに尋ねる。
 そこは電話番号を書く欄だった。ボクはこの偶然に感謝した。
 「は、はい。お願いします」

 鍵を受け取った少女はペコリとボクに頭を下げ、事務所から出ていった。
 テーブルの上に、彼女が記入した申請書が残された。
 まるで、そのあたりだけ陽が射してるみたいに輝いて見える。

 本来なら、原紙をファイルに綴るのだが、コピーした分を綴り、誰にも気付かれないように原紙を掴み、自分のロッカーにしまった。もちろん、彼女の名前と電話番号が書かれていることをもう一度確認しながら。

 (北浦利咲ちゃんかぁ・・・。やっと名前が分かったよ)
 そして。
 090から始まる11桁の数字が、かげがえのない「宝物」のように思えた。


  2

 事務所には、各施設内を見ることが出来るモニタが設置されている。
 レッスンルームのモニタを点けた。
 
 利咲ちゃんが、一人で部屋に入ってくる。
 隅っこにランドセルを置き、セーラー服を脱ぎ始めた。
 ボクは唾を飲み込んだ。
 (ああ、利咲ちゃんの下着が見えるっ) その時だった。

 「麻生くん、ちょっと」 館長から呼ばれた。
 (やばい、着替えを覗いていたのがバレた) 言い訳を考えながら館長の席へ急ぐ。

 「いやぁ、困ったよ。今日の夜間勤務のシルバーさんが急病で来れないって電話があってな」
 (なんだ、そんなことか) ホッとした。
 このホールは夜10時まで開館していて、夕方から閉館までは、シルバー人材センターの嘱託職員さんに、鍵を受け渡す業務をお願いしている。
 「かわりに残りたいんだが、今日はちょっと都合が悪くてね。他のスタッフもダメだって言うし。麻生くん、キミ、今日10時まで残れないかな?」

 財政難のこの時期、超過勤務しても残業代なんて出ない。
 でも、今日は、利咲ちゃんがいる。

 「ハイ、分かりました。まだ仕事も残ってますし」 即答した。
 「助かるよ、ありがとうな」 館長はそれだけ言うとデスクの書類に決裁の公印を押し始めた。

  (今日は ツイてる・・・)

 レッスンルームのモニタは、薄いブルーのレオタードに着替え終わった利咲ちゃんが、バーに脚をかけてストレッチを始めている様子を映していた。

 「それじゃ、おつかれ~」
 「麻生くん、ごめんね~。お先です」

 5時15分になると、あっという間に、事務所内が空になった。
 受付テーブルの「本日の利用状況」を確認。
 めずらしく、今日はレッスンルーム以外の利用はなかった。

 誰もいない事務所。誰も来ない事務所。

 誰の目も気にせずにボクはモニタを眺めている。
 フロアには利咲ちゃんが踊っている。最大にズームした画面に映る利咲ちゃん。

 警備のスタッフはいるけど、この広い館内で、ボクと利咲ちゃんの二人しかいない気がした。チ○ポがスーツのズボンを突き破りそうな勢いで勃起してる。

 事務所の時計が8時になった。
 (おかしいなぁ) ボクは不思議だった。
 レッスンルームに利咲ちゃん以外誰も来ないのだ。通常なら、もうシニアクラスの時間で、利咲ちゃんはそろそろ帰る筈だ。

 その時、内線電話が鳴った。
 「レッスンルームのフェアリーバレエです。今日は終わります」
 もちろん利咲ちゃんからだった。
 「あ、ハイ。お疲れさまでした」 利用が終わったら職員が施設の施錠をする。
 ボクは急いで事務所を出た。先に1階のエントランスから出られたら、今日はもう利咲ちゃんの顔が見れない。

 「ありがとうございました」 レッスンルームの入り口で利咲ちゃんが待っていた。
 制服に着替えている。首筋に汗が一滴流れた。きれいだった。
 
 夕方、事務所でした時と同じように頭を下げた。
 「今日はひとりだったの?」 勇気を出して声をかける。
 「ハイ、ひとりで練習したかったから、先生に言って、会場おさえてもらったんです」
 「ちゃんとお家の人、迎えに来てくれるの?」
 「今、電話しました。あと10分くらいで着くって」
 「そう、じゃ、気をつけて」
 「さようなら」
  
 甘い香りを散らすように、軽やかに少女は歩き出した。
 初めて、あの子と話せた。すごい充実感だった。
 勃起したチ○ポに気付かれたかな、と心配しながらレッスンルームに入った。

  3

 フロアの真ん中に立って深呼吸した。
 今まで、利咲ちゃんが一人で踊っていた空間。バーに近寄った。利咲ちゃんが握ったバー。
 目を閉じて頬ずりした。
 
 目を開けた瞬間。内線電話の下にある物に気が付いた。
 バレエシューズだ。利咲ちゃんが忘れていったんだ。
 ブランド名がプリントされた内側に、「LISA」と黒マジックで書かれ、Aの右横にはハートマークがある。
 

 慌ててその2足を拾い、事務所に戻ろうとした。携帯電話に連絡する口実が見つかったからだ。  
 レッスンルームを施錠し、地下に続く階段へ走る。
 廊下の途中にトイレがある。
 ボクは後のことを考えることが出来なかった。
 チ○ポがビンビンで、しごきたくて堪らなかった。
 
 個室に入った。左手でバレエシューズを鼻に近づけた。期待していた甘くて香しい香りには程遠かった。むしろ、不快な匂いに近い。けど、つい10分前まで、あの可憐な少女が履いていたシューズだ。ボクは鼻に全神経を集中させて匂った。そして内側を満遍なく舐め始めた。
 ベチョベチョ。ピチャピチャ
 警備スタッフが巡回する時間が近づいていることも忘れるくらい一心不乱に、一人の美少女が、約3時間履き続け、汗をたっぷり吸い込んだバレエシューズの内側を舐める。
 舌を精一杯伸ばしソールの爪先に這わせる。フルソールの本底はベロア素材で舌が吸い付くようだ。そのまま踵の部分に移り、彼女の汗を一滴残らず吸い取るように舐めあげた。伸縮するふちゴムは最後の仕上げとばかりに口に含み、チュバチュバ音を出しながら弄んだ。個室に入った時から、右手はもう一足のシューズを、チ○ポにかぶせてしごき出している。爪先部分のプリーツにチ○ポの先っちょを宛い、まるで利咲ちゃんに、シューズ越しに脚ズリされていることを夢想しながら。
  「ああ、り、利咲ちゃ・・・ん。うう、ん・・・・」  
 夜9時を過ぎた人気のない市民ホール。その館内のトイレでひとりの職員が、利用者の忘れ物を使ってオナってる、というシチュエーションと、憧れ続けた女の子と話せた満足感が今のボクのすべてだった。
 左手に握りしめたシューズは、既にボクの唾の匂いしかしなくなっていた。
 
 ふちゴムを銜え、右手のシューズの内側に、驚く量の精液を放った。
 
 「忘れ物をした」と言って彼女が戻ってきたらどうしよう、保護者から電話でその問い合わせがあったらどう対処しよう、そんなことを考えながらデスクに戻ったのは9時15分だった。
 
  4 

 唾まみれになった左足、精液だらけの右足、それぞれのバレエシューズ。
 デスクに置いて途方に暮れていると、予想通りに外線電話のベルが鳴った。
 「はい。市民ホール事務所です」
 「あ、あの。さっきまでレッスンルーム使っていたフェアリーバレエの・・・・」
  利咲ちゃんだ。あ、やっぱりかかってきたよ。どうしよ・・・。
  無惨な姿に変わり果てた2足を眺めながら、応対する。
 「あ、あの、私、さっき・・・」
 「あ、あのさぁ・・・」  思わず言葉を遮ろうとボクは声を張り上げた。
 「信じてもらえないと思うけど、切らずに聴いてくれないかな?」
 「・・・ハイッ?」
 今日はツイてる、という根拠のない自信だけを頼りに心臓をバクバクさせながら、覚悟を決めた。
  「オレと・・・。オレと・・・。付き合って」
  「・・・・・・・」  
 電話の相手は黙ったままだ。周りに親がいるかもしれない、友達と一緒かもしれない、こんなことが公になったら、免職ではないにしてもそれなりの処分は免れないだろう、でもボクは強気だった。こんなチャンスはもう無い、という焦りが勇気に変わった。
 「さっき、お話した職員です。ここで働きだしてからずーっと好きなんです。オレの彼女になって下さい」
 長い沈黙が訪れた。この静寂は永遠に破られることがないかのように。

 彼女は何も言わない。電話の奥で誰かが話す声がかすかに聞こえる。
 家からかけてるようだった。声はテレビの音のようだ。

 耐えられなくなった。
 「あ、ゴメン、ゴメンね。今言ったこと、全部う・・」
 「いいですよ」
 「・・・・・・・」

 意味が分からなかった。
 「何が「いい」の?」  
 「え?付き合うことですけど」

 「え?」
  嘘だろう、と思った。
 「大人をからかうんじゃないよ」  偉そうに窘める。
 「子どもをからかったの?」  電話の向こうで可愛く拗ねてる感じが伝わる。
 「ホントにいいの?ホントにオレの彼女になってくれるの?」
 「・・・・うん」

 利咲ちゃんの息づかいを感じながら、ボクはバレエシューズの片方を右手で強く抱きしめながら、閉館時間の迫る事務所でずっと受話器を耳から離せなかった。

                                         続く
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