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46 解決していない2
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「でも逆に言えば、それしか手がかりないじゃん? どうやって調べるの?」
「渡航歴や積み荷の一覧をチェックした。……したのは私ではないが、そのチェックが終わったものをさらに別のチェックにかけていた」
「というと?」
「渡航や荷物の差し出し、受け取りに陰陽師や神族が関わっていないかどうか。親類縁者すべてにおいてのチェック」
こともなげに言うが、そのチェックは果てしなく面倒そうだし大変そうだ。
「そうでもない。航空券や渡航券の氏名と戸籍等の住所や年齢その他諸々を書式をすべて揃えて、条件を指定すればすべてはじき出せるようにしてある。万が一、架空の情報で渡った者がいてもわかる」
個人情報保護法は? と喉まで出かかったが、相手は神族だし神様だ。言うだけ野暮というものだろう。
「動画のほうは、削除の前に情報は抜いてある。だがこちらは芳しくない。向こうも情報を取られることをわかっていて制作した、ということだろう」
「じゃあ、特定は難しい……?」
「方法がゼロというわけではない。ただ、やろうとしている方法は私しかできない上に、正確性を期すなら日時を選ぶ。そのためにはあと数日必要……というところだろうか」
「じゃあおれたちにできることといえば……」
何かあるだろうか。西山と嶋田が考え込むところ、真岡は腕を組んだ。
「……とりあえず、目撃者とか証言当たるか」
「目撃者? 証言?」
「って、なんすか真岡センパイ」
「水落鬼のほうは、とりあえず生身のヒトなり神族なりプールに水落鬼持ってきたわけだろ? そしたら見慣れないヤツがいたのを目撃しているヤツがいるかもしれない。もしかしたら、データじゃわからないこともあるかもしれないし。目撃証言あったら、言い逃れできないだろ。物証もあればいいけど、そこまで証拠あったら今黎さんにわからないわけないだろうし」
真岡の言葉は説得力はある。けれど西山が難色を示した。
「この前聞いた時は何も出なかったけど」
「もっとちゃんと、広範囲で訊いてみるんだよ。例えば警備のおっちゃんとか、正門にも裏門にもいるだろ?」
「なるほど……!」
西山と嶋田が納得した顔で頷く。言われてみれば、ヒトでもできることがあるような気がしてきた。
「あと裏門の近くなら馬場があるから馬術部のやつらとか……柔道と剣道も向こうだったよな? そのあたりの連中に総当たりだ」
「じゃあ、二手に分かれるか……?」
自然と視線が瀧に集まる。瀧は梓玥を見た。
「梓玥さん。オレも行ってきていい?」
さすがに皆がいる前で呼び捨てはまだ問題がある、と説得してふたりだけの時のみということで相当渋々とした了承をもらっている。
梓玥は瀧をじっと見た後で小さなサコッシュの中を漁った。
「……全員に符を渡す。異変があればすぐにわかる」
それぞれに渡されたのは、二センチ×四センチほどの布袋だ。紐も付いていて、何かに提げられるようになっている。袋も錦のようで、何も知らなければ細身のお守りのように見えた。
「必ず離さず身に着けておくように。少々の危害は防ぐ」
「黎センパイが言うとカッコイイ……」
「絶対守ってくれそう……」
「黎サン、ありがとうございます」
三人が梓玥を拝むと、彼は少し笑ったようだった。珍しい笑顔に少し見惚れる。
「じゃ、どう分かれます?」
「俺と嶋田、西山とタキがいいかな、バランス的に」
「何かあったらスマホで連絡取るってことで」
「ひとまず一時間半で戻ってこよう。時間かかりそうな時は、連絡する」
「決まりっすね」
「じゃあ行くぞ!」
四人は意気揚々と食堂を後にする。瀧が振り返ると、梓玥は少しだけ心配そうな眼差しを向けていた。過保護、とも言い切れないのは出会いの時のこともあるからだろう。大丈夫と言う代わりに手を振った。
「渡航歴や積み荷の一覧をチェックした。……したのは私ではないが、そのチェックが終わったものをさらに別のチェックにかけていた」
「というと?」
「渡航や荷物の差し出し、受け取りに陰陽師や神族が関わっていないかどうか。親類縁者すべてにおいてのチェック」
こともなげに言うが、そのチェックは果てしなく面倒そうだし大変そうだ。
「そうでもない。航空券や渡航券の氏名と戸籍等の住所や年齢その他諸々を書式をすべて揃えて、条件を指定すればすべてはじき出せるようにしてある。万が一、架空の情報で渡った者がいてもわかる」
個人情報保護法は? と喉まで出かかったが、相手は神族だし神様だ。言うだけ野暮というものだろう。
「動画のほうは、削除の前に情報は抜いてある。だがこちらは芳しくない。向こうも情報を取られることをわかっていて制作した、ということだろう」
「じゃあ、特定は難しい……?」
「方法がゼロというわけではない。ただ、やろうとしている方法は私しかできない上に、正確性を期すなら日時を選ぶ。そのためにはあと数日必要……というところだろうか」
「じゃあおれたちにできることといえば……」
何かあるだろうか。西山と嶋田が考え込むところ、真岡は腕を組んだ。
「……とりあえず、目撃者とか証言当たるか」
「目撃者? 証言?」
「って、なんすか真岡センパイ」
「水落鬼のほうは、とりあえず生身のヒトなり神族なりプールに水落鬼持ってきたわけだろ? そしたら見慣れないヤツがいたのを目撃しているヤツがいるかもしれない。もしかしたら、データじゃわからないこともあるかもしれないし。目撃証言あったら、言い逃れできないだろ。物証もあればいいけど、そこまで証拠あったら今黎さんにわからないわけないだろうし」
真岡の言葉は説得力はある。けれど西山が難色を示した。
「この前聞いた時は何も出なかったけど」
「もっとちゃんと、広範囲で訊いてみるんだよ。例えば警備のおっちゃんとか、正門にも裏門にもいるだろ?」
「なるほど……!」
西山と嶋田が納得した顔で頷く。言われてみれば、ヒトでもできることがあるような気がしてきた。
「あと裏門の近くなら馬場があるから馬術部のやつらとか……柔道と剣道も向こうだったよな? そのあたりの連中に総当たりだ」
「じゃあ、二手に分かれるか……?」
自然と視線が瀧に集まる。瀧は梓玥を見た。
「梓玥さん。オレも行ってきていい?」
さすがに皆がいる前で呼び捨てはまだ問題がある、と説得してふたりだけの時のみということで相当渋々とした了承をもらっている。
梓玥は瀧をじっと見た後で小さなサコッシュの中を漁った。
「……全員に符を渡す。異変があればすぐにわかる」
それぞれに渡されたのは、二センチ×四センチほどの布袋だ。紐も付いていて、何かに提げられるようになっている。袋も錦のようで、何も知らなければ細身のお守りのように見えた。
「必ず離さず身に着けておくように。少々の危害は防ぐ」
「黎センパイが言うとカッコイイ……」
「絶対守ってくれそう……」
「黎サン、ありがとうございます」
三人が梓玥を拝むと、彼は少し笑ったようだった。珍しい笑顔に少し見惚れる。
「じゃ、どう分かれます?」
「俺と嶋田、西山とタキがいいかな、バランス的に」
「何かあったらスマホで連絡取るってことで」
「ひとまず一時間半で戻ってこよう。時間かかりそうな時は、連絡する」
「決まりっすね」
「じゃあ行くぞ!」
四人は意気揚々と食堂を後にする。瀧が振り返ると、梓玥は少しだけ心配そうな眼差しを向けていた。過保護、とも言い切れないのは出会いの時のこともあるからだろう。大丈夫と言う代わりに手を振った。
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