アホホスト借金地獄の末に漁船か臓器か性奴隷か、もちろん性奴隷です

犬っころ

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一章

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行為が終わったあと、蓮は全身の力が抜け切り、敷布団の上にそのまま崩れ落ちた。
胸は大きく上下し、吐き出す息は熱く、掠れた声で呟く。

「……もう、限界……寝る……」

目蓋は重く、視界がじわじわと暗くなる。
汗が頬を伝い、髪が肌に張り付く鬱陶しさを感じながらも、手を動かす気力も残っていなかった。

横目に映る真城は、散らかった器具や玩具を、何事もなかったかのような手際で片付けている。
その姿は落ち着き払っていて、蓮との行為を終えた直後とは思えないほど余裕をまとっていた。

――そのとき、ふと胸の奥に重い感覚が蘇る。

仁、森内、柳の三人と交わした約束――
「真城さんを眠らせてほしい」という必死の願い。

このまま何もせずにこのタイミングを終わらせたら、あの約束は果たせない。
けれど、体はもう限界で、声を出す気力すらなかった。

そんな葛藤が心を支配したそのとき、真城が立ち上がろうとした。
羽織を手に取り、背を向けようとしたその一瞬――

――ああ、また行ってしまう。

気づけば、蓮の手は勝手に動いていた。
震える指先で、真城の羽織の裾をぎゅっと掴む。

「……」

言葉は出なかった。
ただ、離すまいと布を握るその指先に、蓮の迷いと決意が混じっていた。

真城は足を止め、驚いたように振り返る。
その瞳が、掴まれた裾と、布団に横たわる蓮を交互に見やる。

「……どうしたの?」

柔らかな声が落ちる。

蓮は答えない。
ただ、真城をじっと見上げたまま、弱々しい手で裾を握り続けた。

――このまま眠らせる方法を、考えなきゃいけない。
――絶対に、この人を寝かせなきゃ。

胸の奥で、三人との約束が重く響く。

真城は小さく息を吐き、羽織を手にしたまま、ゆっくりと蓮の隣に腰を下ろした。

蓮は、真城の横顔をじっと見つめながら、掠れた声で言葉を落とす。

「……寝ないのか? 最近、隈が酷いぞ。」

真城は、片手で羽織の袖を整えながら、ちらりと蓮を見下ろす。
その口元には、相変わらず柔らかい笑みが浮かんでいる。だが、その目の奥には疲労の色が濃く刻まれていた。

「関係ないでしょ。」

軽く吐き捨てるように言い、真城はわざと蓮に身を寄せる。
耳元に低い声が落ちた。

「寝るなら早く寝ないと――また入れるよ。」

その言葉に、蓮は思わず顔をしかめた。
腰の奥に残る鈍い痛みがよみがえり、もう一度同じことをされる未来を想像して背筋が冷たくなる。

「……はいはい。もう寝る。めんどくせぇ……」

掠れた声でぼやくように言い、蓮は真城の方に背を向けると、そのまま布団に潜り込んだ。
まぶたは重く、全身が鉛のように疲れている。

最近、昼過ぎから寝ることが多く夜も気絶させられて眠る蓮は睡眠不足の生活から解放された。むしろ寝すぎて頭が痛いくらいなのだ。


――これ以上、余計な会話をして逆に火がついたら困る。

そう思った瞬間、眠気は一気に押し寄せ、意識は急速に沈んでいった。
真城がすぐ隣にいる気配を感じながらも、もうどうでもいいとばかりに、蓮は深い眠りに落ちていった。










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