22 / 87
第三章 再会と復活と
第五話
しおりを挟む
清志は小学校からの帰り道、一人で歩いていた。
「痛っ!」
突然左手に痛みを感じて顔を顰めた。
指先から血が出ていた。
周囲にケガをしそうな物は何も無い。
少し風が吹いてるから何かが飛んできて切れたのだろう。
昨日は転んで膝をケガして今日は手か……。
昨日、立ち上がる時に手を貸してくれたお姉さんには気後れしてしまって礼が言えなかった。
そんな事を思いながら手を見て、指先から流れ出す赤い液体に目を奪われた。
惹き付けられるように指を舐めた。
刹那、衝撃に目を見開いた。
美味しいなんてものではなかった。
今まで食べたどんなものにも勝る味だった。
口の中に不思議な味と香りが広がり身体中に染み渡っていく。
こんなに美味しいものが在るなんて!
これ以上旨いものなどこの世に無いと思った。
清志は血を舐めるのに夢中で自分を見ている者の存在には気付いていなかった。
昼休み、季武と六花はいつも通り屋上に居た。
「それで土曜日に五馬ちゃんが家に来るの」
季武は弁当を食べながら六花の話を聞いていた。
五馬と仲良くなるまで六花が季武と話していたのは昔の話が殆どだった。
民話という言葉など無かった時代からお伽噺を聞くのが好きで古老の昔話を喜んでいた。
年寄りの長話にうんざりした他の者達が席を立ってもイナだけは熱心に聞いていた。
それくらい好きな昔話をせずに友達の話ばかりしているのだから、やはり自分から人を遠ざけていたのではなく周りが六花を避けているのだ。
六花は友達が欲しかったのだろう。
季武は人の感情の機微に疎いから率直に聞いても大丈夫か分からなかったので貞光達に訊ねてみたら「デリケートな問題だから質問する時は気を付けろ」と忠告された。
『友達がいない』と言う言葉に傷付く人間は多いし、特に思春期の子は繊細だから単刀直入に切り込んだりするなと釘を刺された。
しかし性格的にイナが遣らかすとは思えないと言う点では他の三人の見解は一致していた。
だが遣らかすとは思えないからこそ仲間外れにされそうな理由を誰も思い付けなかった。
民話研究会のメンバーは普通に接しているとなると尚更だ。
ただ、イジメを受けてる子を庇った為に代わりにイジメられるようになった可能性があるとは言っていた。
実際、村の嫌われ者を助けたせいで一緒に村八分にされた事があるから十分考えられる。
放課後、季武は六花に一緒に帰らないかと誘った。
六花はすぐに承諾した。
「貞光達が中央公園に来るって言ってたから寄ってくか?」
「私がいたら邪魔にならない?」
「聞かれて困る話はしない」
それを聞いて季武の言葉に甘える事にした。
頼光だけではなく頼光四天王も六花にとってはアイドルだ。
「こんにちは」
六花は三人にお辞儀した。
「六花ちゃん、季武が何時頃人間界に来たか知りたがってたよね」
「え?」
綱の言葉に六花は戸惑った。
確かに季武に聞いたがそんなに強く知りたがっているように見えたのだろうか?
六花は季武を見上げた。
「馬鹿、其、六花ちゃんじゃねぇだろ」
貞光が綱の頭を小突いた。
「あ、昔のイナちゃんか」
「お前ぇ、良い加減其の適当なとこ何とかしろ」
「遣る事が杜撰過ぎるんだよ」
「で、でも、四天王のリーダーですからいざとなったら頼りになるんですよね!」
六花がフォローするように言った。
「リーダーじゃないぞ」
季武が即座に否定した。
「え……」
「綱だけ貴族だったから物語とかではそう言う事になってるんだろうね」
「頼光様の義理の兄弟の養子に成ったかんな。四人の中で一番身分が高かったってだけだ」
金時と貞光が補足した。
「それだけなんですか? 大江山の仕返しに来た茨木童子を倒したり、頼光様と北山の土蜘蛛退治したり……」
「其、おれ達も居たんだよね」
「何故か綱しか出てこねぇんだよな」
金時と貞光が不満げに顔を見合わせた。
「『羅生門』や『土蜘蛛』は役者の人数の関係だろ。能舞台は狭いから大勢は出せないってだけだと思うぞ。歌舞伎では四人とも出てるんだし」
季武が言った。
『羅生門』は映画の方ではなく謡曲(能楽)の方である。
謡曲に綱が羅生門で鬼と戦う話があり、それも『羅生門』と言う題名なのだ。
話の内容は『平家物語』の「剣」の舞台を一条戻橋から羅生門に変えた話なのだが偶に鬼が大江山の仕返しに来た茨木童子になっている事が有る。
「土蜘蛛退治の話は幾つかあるだろ」
季武が六花の方を向いて言った。
有名なのは『平家物語』の「剣」に載っている頼光が病気で寝込んでいる時に怪僧(に化けた土蜘蛛)に襲われた話と、『土蜘蛛草紙』の頼光と綱が髑髏が空を飛んでいったのを見て追い掛けたら土蜘蛛が居たと言うものである。
「都での大規模な土蜘蛛討伐は一度だけだ」
「じゃあ、頼光様が病気で寝込んでた方が実話って事?」
「いや、両方作り話。土蜘蛛討伐はしたが、髑髏が空を飛んでるのを見た訳じゃないし、頼光様は寝込んだ事は無い」
「おれ達、病気はしないからね」
「仮に罹るとしても頼光様は罹んねぇよな。頑丈だし」
貞光が言った。
「其に土蜘蛛の死骸を串刺しにして河原に晒したりもしてない」
「晒しても人間には見えないからね」
六花は首を傾げた。
「如何した?」
「今『平家物語』の土蜘蛛の話が創作だって言ってたでしょ。でも綱さんを攫った鬼は橋姫だって……」
「橋姫の話は本当だよ」
金時が言った。
「空中で腕切った話もな」
季武が呆れ顔で付け加えた。
「普通、飛んでる時に斬んねぇだろ」
「山まで行ったら帰るの大変じゃん。歩いて帰らないといけない時代だったんだぞ」
「愛宕山から堀川までなんて大した距離じゃないだろ。人間だって精々三時間半だぞ。俺達なら一時間も掛からないだろ」
「神社の屋根壊してんじゃねぇよ」
「夜中に呼び出された播磨守も迷惑だったと思うぞ」
確か安倍晴明が呼ばれたと書いて有ったから播磨守とは晴明の事だろう。
「其で播磨守に七晩、部屋に籠もる様に言われたんだけど、六晩目に妻の振りした鬼に騙されて扉を開けたんだよね」
平安時代版オレオレ詐欺……。
「其で妻に、自分の声が分からなかったって激怒されて家を追い出されたんだよな」
「したら別の女ん家に転がり込んで妻、更に激怒」
「俺、彼見たとき人間の女って鬼より怖いと思ったわ」
綱が腕組みで頷きながら言った。
「お前の所為だろ!」
「普通行かねぇだろ! 怒った妻おいて他の女の所なんか!」
「其処謝る所だろ!」
金時、貞光、季武が次々と突っ込んだ。
……あれ?
「痛っ!」
突然左手に痛みを感じて顔を顰めた。
指先から血が出ていた。
周囲にケガをしそうな物は何も無い。
少し風が吹いてるから何かが飛んできて切れたのだろう。
昨日は転んで膝をケガして今日は手か……。
昨日、立ち上がる時に手を貸してくれたお姉さんには気後れしてしまって礼が言えなかった。
そんな事を思いながら手を見て、指先から流れ出す赤い液体に目を奪われた。
惹き付けられるように指を舐めた。
刹那、衝撃に目を見開いた。
美味しいなんてものではなかった。
今まで食べたどんなものにも勝る味だった。
口の中に不思議な味と香りが広がり身体中に染み渡っていく。
こんなに美味しいものが在るなんて!
これ以上旨いものなどこの世に無いと思った。
清志は血を舐めるのに夢中で自分を見ている者の存在には気付いていなかった。
昼休み、季武と六花はいつも通り屋上に居た。
「それで土曜日に五馬ちゃんが家に来るの」
季武は弁当を食べながら六花の話を聞いていた。
五馬と仲良くなるまで六花が季武と話していたのは昔の話が殆どだった。
民話という言葉など無かった時代からお伽噺を聞くのが好きで古老の昔話を喜んでいた。
年寄りの長話にうんざりした他の者達が席を立ってもイナだけは熱心に聞いていた。
それくらい好きな昔話をせずに友達の話ばかりしているのだから、やはり自分から人を遠ざけていたのではなく周りが六花を避けているのだ。
六花は友達が欲しかったのだろう。
季武は人の感情の機微に疎いから率直に聞いても大丈夫か分からなかったので貞光達に訊ねてみたら「デリケートな問題だから質問する時は気を付けろ」と忠告された。
『友達がいない』と言う言葉に傷付く人間は多いし、特に思春期の子は繊細だから単刀直入に切り込んだりするなと釘を刺された。
しかし性格的にイナが遣らかすとは思えないと言う点では他の三人の見解は一致していた。
だが遣らかすとは思えないからこそ仲間外れにされそうな理由を誰も思い付けなかった。
民話研究会のメンバーは普通に接しているとなると尚更だ。
ただ、イジメを受けてる子を庇った為に代わりにイジメられるようになった可能性があるとは言っていた。
実際、村の嫌われ者を助けたせいで一緒に村八分にされた事があるから十分考えられる。
放課後、季武は六花に一緒に帰らないかと誘った。
六花はすぐに承諾した。
「貞光達が中央公園に来るって言ってたから寄ってくか?」
「私がいたら邪魔にならない?」
「聞かれて困る話はしない」
それを聞いて季武の言葉に甘える事にした。
頼光だけではなく頼光四天王も六花にとってはアイドルだ。
「こんにちは」
六花は三人にお辞儀した。
「六花ちゃん、季武が何時頃人間界に来たか知りたがってたよね」
「え?」
綱の言葉に六花は戸惑った。
確かに季武に聞いたがそんなに強く知りたがっているように見えたのだろうか?
六花は季武を見上げた。
「馬鹿、其、六花ちゃんじゃねぇだろ」
貞光が綱の頭を小突いた。
「あ、昔のイナちゃんか」
「お前ぇ、良い加減其の適当なとこ何とかしろ」
「遣る事が杜撰過ぎるんだよ」
「で、でも、四天王のリーダーですからいざとなったら頼りになるんですよね!」
六花がフォローするように言った。
「リーダーじゃないぞ」
季武が即座に否定した。
「え……」
「綱だけ貴族だったから物語とかではそう言う事になってるんだろうね」
「頼光様の義理の兄弟の養子に成ったかんな。四人の中で一番身分が高かったってだけだ」
金時と貞光が補足した。
「それだけなんですか? 大江山の仕返しに来た茨木童子を倒したり、頼光様と北山の土蜘蛛退治したり……」
「其、おれ達も居たんだよね」
「何故か綱しか出てこねぇんだよな」
金時と貞光が不満げに顔を見合わせた。
「『羅生門』や『土蜘蛛』は役者の人数の関係だろ。能舞台は狭いから大勢は出せないってだけだと思うぞ。歌舞伎では四人とも出てるんだし」
季武が言った。
『羅生門』は映画の方ではなく謡曲(能楽)の方である。
謡曲に綱が羅生門で鬼と戦う話があり、それも『羅生門』と言う題名なのだ。
話の内容は『平家物語』の「剣」の舞台を一条戻橋から羅生門に変えた話なのだが偶に鬼が大江山の仕返しに来た茨木童子になっている事が有る。
「土蜘蛛退治の話は幾つかあるだろ」
季武が六花の方を向いて言った。
有名なのは『平家物語』の「剣」に載っている頼光が病気で寝込んでいる時に怪僧(に化けた土蜘蛛)に襲われた話と、『土蜘蛛草紙』の頼光と綱が髑髏が空を飛んでいったのを見て追い掛けたら土蜘蛛が居たと言うものである。
「都での大規模な土蜘蛛討伐は一度だけだ」
「じゃあ、頼光様が病気で寝込んでた方が実話って事?」
「いや、両方作り話。土蜘蛛討伐はしたが、髑髏が空を飛んでるのを見た訳じゃないし、頼光様は寝込んだ事は無い」
「おれ達、病気はしないからね」
「仮に罹るとしても頼光様は罹んねぇよな。頑丈だし」
貞光が言った。
「其に土蜘蛛の死骸を串刺しにして河原に晒したりもしてない」
「晒しても人間には見えないからね」
六花は首を傾げた。
「如何した?」
「今『平家物語』の土蜘蛛の話が創作だって言ってたでしょ。でも綱さんを攫った鬼は橋姫だって……」
「橋姫の話は本当だよ」
金時が言った。
「空中で腕切った話もな」
季武が呆れ顔で付け加えた。
「普通、飛んでる時に斬んねぇだろ」
「山まで行ったら帰るの大変じゃん。歩いて帰らないといけない時代だったんだぞ」
「愛宕山から堀川までなんて大した距離じゃないだろ。人間だって精々三時間半だぞ。俺達なら一時間も掛からないだろ」
「神社の屋根壊してんじゃねぇよ」
「夜中に呼び出された播磨守も迷惑だったと思うぞ」
確か安倍晴明が呼ばれたと書いて有ったから播磨守とは晴明の事だろう。
「其で播磨守に七晩、部屋に籠もる様に言われたんだけど、六晩目に妻の振りした鬼に騙されて扉を開けたんだよね」
平安時代版オレオレ詐欺……。
「其で妻に、自分の声が分からなかったって激怒されて家を追い出されたんだよな」
「したら別の女ん家に転がり込んで妻、更に激怒」
「俺、彼見たとき人間の女って鬼より怖いと思ったわ」
綱が腕組みで頷きながら言った。
「お前の所為だろ!」
「普通行かねぇだろ! 怒った妻おいて他の女の所なんか!」
「其処謝る所だろ!」
金時、貞光、季武が次々と突っ込んだ。
……あれ?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる