創世樹

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第48話 轍の傷痕

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「――へえ~! セリーナって子供の頃はそんなだったのね~!! やんちゃって言うかアホの子って言うか!!」


「おめえが言うなおめえが。20歳のでっかいアホの子。」


「……あの……その…………そんな昔の私はいいから……もっと大事な話があっただろ……?」



 現在の厳しく、冷静そうな24歳のセリーナから想像もつかぬほど腕白な子供時代に、エリーとガイは囃し立て、セリーナは恥ずかしくて赤面してしまう。



「それもそうですね。あの頃は本当に楽しかった……まあ、平穏な時代もあったことは確かなので…………私とセリーナ様の人生の指針が変わり始めたのはこの後からなんです――――」



 ミラは仕切り直して、再び唇を開いた――――




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 ――ガラテア歴991年。セリーナ=エイブラム15歳の秋――――





「――何……だ、これは…………私は、夢でも見てるのか――――?」




 グアテラ家が治める領地には、ある日突然…………ガラテア軍が大軍を率いて忽ちのうちに征服されてしまった。




 領土は完全に包囲され、民たちも捕虜に取られ、抵抗する武道家たちも強力な現代兵器と格闘術に赤子の手をひねるが如く蹴散らされ…………最早抵抗する余地すらどこにもない状態となった。




「……父上ッ!! 私ならまだ戦えます!! 最後まで……ガラテア共を撃退しましょう!!」



「……ならん。門下生が束になっても彼奴らの兵ひとつ打ち倒せなかった。民たちも人質に取られておる――――儂らは敗れたのだ。武力において完膚なきまでにな。いくらセリーナ、お前が当代随一の使い手でも一矢報いるのは無理だ。滅びの時を早めるだけぞ。」




「――だからといって……!! 何もせずむざむざ殺されるのは!!」



「落ち着かんか。確かに武力では、兵法では完全に負けた。儂らに不利な要求を突き付けてくるのは明白だろう――――ならば、交渉よ。如何に無理難題を強いられても、儂が彼奴らと交渉し、生き延びる道を見出してみせる…………」



「――――ッ!!」





 ――敗北。




 それまでのセリーナに戦いにおいて味わったことは全くと言っていいほど無い屈辱。




 それも、武人の道場破りなどではなく、軍国による容赦のない侵略。




 セリーナが追求する、その時持てる武の強さへの信頼は井の中の蛙であったと言う事実。




 ……セリーナは、堪らず道場の硬い床に拳を打ち据え、悔恨に面を歪めた。




「――セリーナ様……決して捨て鉢になってはいけません。負けても、まだ可能性は残されています。どうか、お館様と爺やたちの交渉力を信じるのです…………」




「ミラ…………しかし、奴らに何をされるか――――」




「――これだけは確かです。私、ミラ=ルビネックは…………どんな時もセリーナ様を助けます。セリーナ様に仕えます。貴女様がどんな目に遭っても、私もついていきます。」





「――ミラ…………。」





 14歳のミラ。窮した情況に最早子供時代の心の柔さを脱し、セリーナへの忠誠と献身を改めて誓うのだった。




「……今から彼奴らの指揮官と対談する。よいか、決して手を出してはならぬぞ――――」





 武力による敗北が決した中、セリーナの父は圧倒的不利な交渉へと挑んだ――――




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「――――何だと…………?」



「――――以上が、我が崇高なるガラテアから諸君らへの通告と要求である。理解したか?」




 完全に制圧された中、ガラテア軍からの要求は、お館様の、否、グアテラ家の誰もが予想の外のものだった。




「……『ガラテア帝国の支配を受け入れた属国となり、税制を敷く』……それは解るし当然のことと知っておる……だが…………他の『優秀な武道家を兵力として本国へ接収』、及び『武力強化の為の実験に協力』――――本当にこんなことで良いのか?」





 ――有力者を民もろとも撫で斬りにされることまで覚悟していたお館様だったが、ガラテアからの要求は思っていたより遙かに軽いものだった。属国になるからには奪うどころか、むしろガラテア側からの資源、財産、技術などをある程度提供する、とすら言っている。





 武力で圧倒し、他者を蹂躙することを常とするガラテアのやり方としては非常に寛大に思えた。





「――我が優秀なガラテアは、二言は言わん。要求内容が記憶し切れなかったのなら、その配った書面に目を通したまえ。口頭で言ったことと何ら変わらんよ。」





 ガラテアから対談前に渡された書面。要求内容はお館様が確認した通り、3つだけだった。




 『属国化』、『優秀な武道家を寄越す』、『武力強化の実験に協力』。たったの3つ。何もかもを一切合財奪うことも出来るはずなのに。




「…………本当に……この要求を呑めば…………捕虜を、民たちを解放し、我らグアテラ家を滅ぼしはしないのか――――?」





「くどい!! 二言は言わんと言っておるだろう。それとも…………その程度の要求すら呑まず、民を抱えて滅び去るのを御所望かね? 我らは既に、たった一射の投下爆弾でグアテラを焦土と出来るのだぞ。選択肢など存在しない!」





 会談の場にした道場の床の上を、軍靴で冷たい足音を立てながら歩き回る指揮官はやはり冷酷に、しかし不気味なほどの寛大さを以てお館様に……グアテラ家に命令する。




「――――わかった…………要求に従おう。すぐに捕虜たちを返してくれ…………」





 お館様の返事に、指揮官は静かにニヤリ、と創面。即座に承諾する。




「――よろしい。取引成立だ。捕虜には傷ひとつ付けてはおらん。それは保証しよう。東の陣に集めてある。すぐに部下に解放を命ずる。諸君らの英断に感謝するよ。」




 指揮官は座しているお館様に向き直り、話を進める。




「では、早速だが……そちらにいる優秀な武道家を連れて来てもらおうか。合戦を見ていたが、なかなかに骨のある闘士がいそうではないか。」





 勇敢にガラテアと戦った武道家たちは皆、この場に集められている。





「来てもらうのは……そこの男と……そこと――――おや? グアテラ家には姫がいたのか。この娘も戦うのかね?」




「………………」




 セリーナはいつもの稽古着でも戦装束でもなく――――使用人と同じ割烹着のような格好をしていた。指揮官を睨みつけている。今にも噛みつかんばかりに。




「………………」



「――反抗的な娘だな…………しかしなかなかの迫力も感じる……まさか闘士の一人なのか?」



(セリーナ様。貴女様はグアテラ家の一人娘。いずれ当主となられる御方なのです。どうか、今は耐え忍んで……私と同じ使用人のふりをするのです…………!)




 ミラは慌ててセリーナの隣に近付き、頭を押さえつけて面を床に向ける。




「――お気に障られたのならば誠に申し訳ございません! この子は……私の妹です!! ただの使用人の姉妹でございます。どうしても気になさるなら――――代わりに私の方を罰してくださいませ!!」




「……お許し、を――――ッ!!」




 共に頭を下げるセリーナとミラ。




「……ふむ。そうであったか。安心し給え。我が崇高なるガラテアが尊ぶのは使用人ではなく武人だ……使用人1人や2人、気分で女子供を殺すなどまるで強姦魔が如く怠惰。我らはそういった愚民とは違う――――まあ、この程度の武力で屈する一族に、優秀な女武者など育てられるはずもないがな! ふはははは…………」




「――ぐっ…………!!」


(セリーナ様、なりません…………堪えるのです!!)





 ――激しい怒りに震えるセリーナ。ミラが必死に小声で諫める。





「――すまぬ。使用人が無礼をした――――ミラ! 『妹』を連れて下がっていなさい…………」




「はい…………! 行くわよ、『セっちゃん』」




「…………くそ…………ッ!!」




 ミラは妹に扮したセリーナを連れ、道場を後にした――――





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 そうして、セリーナは武人としてガラテアに攫われるのは避けたものの、優秀な、それも家族同然の門下生たちのほとんどが連れ去られた。





 そして、属国化したグアテラ家を治めるお館様自身にも、武力向上の実験に協力させられた――――『治験』。そう。のちにセリーナが目の当たりにするエンデュラ鉱山都市でもあった悪魔のような『治験』。それに類する人体実験を父にまで受けさせられたのだ。





 ――――忽ちのうちに、セリーナの父は廃人と化し、まもなく息を引き取った。ガラテア側のチェックもあり、死因は飽くまで『病死』とされた――――




「――父上っ……!! そんな、父上えッ!!」




 セリーナとミラは、ガラテアの目の届かない時を狙って、密かに喪に服すしかなかった…………。





 ――――もっと、圧倒的に強ければ、ガラテアから皆を、家族を守れたかもしれないのに。





 そんな痛烈な悔恨がセリーナの心に刻まれた。それは皮肉にも、かつてのグロウを救えなかった幼少のガイと似た痛みであり、ガラテアと同じ『力』を崇拝する思想へと傾倒していることに、セリーナは気付けなかった。





 治める者がいなくなったグアテラ家は、ガラテアの政務官が摂政をすることになり、民たちも結局は重税を課せられ、多くの財産を奪い取られる結果となった。




 そして、再起を図るセリーナはミラと共に……ガラテアに莫大な資金の提供をしている貴族・ファラリクス家へ籍を移すこととなった。




 だが――――




「全く、グアテラ家から来たというあのセリーナとかいうお嬢さんは、礼儀作法もなっちゃいないんですかねえ……」


「所詮、武人の家の者。蛮族に過ぎないんでしょうよ」


「聞きました? 実はグアテラ家の隠し子という噂ですよ……」


「おオ、恐ろし、恐ろし。そんなケダモノの娘が同じ家にいるだなんて。噛みつかれたらどうしましょ――――」




 ――のちにセリーナが述懐した通り、貴族の家からは酷く冷遇された。何より、武人として戦う術を磨くことに充足を得るセリーナにとって、打算に満ち、堅苦しいしきたりの貴族の家の暮らし方はまるで気質に合わなかった――――




「――くそッ!! 糞がッ…………!! 何故私が……貴族として生きねばならんのだ!! 私は武門の子……武人なんだ!! 糞虫め……糞虫どもめ…………ッ!!」




 激しいフラストレーションに晒されたセリーナ。耐えかねた彼女は、とうとう薬物にまで手を出していた――――それがガラテアの息がかかった研究所の試作強壮薬と知るのは、ずっと後だった。




「――セリーナ様……気をお鎮めください……貴女様が苦しんでいると、私も胸が苦しい…………」




 この時、セリーナ=エイブラム17歳。ミラ=ルビネック16歳。未来への青写真を描くべき彼女たちの青春は、殺されたも同然であった。





「くそったれ…………くそったれ…………! あの時、私も戦っていれば…………父上も、門下生たちも助けられたのに…………この悔しみを、何処へぶつければいいというんだ!?」





 頭を抱えて苦悩するセリーナ。憐憫に堪えないミラは、ひとつの決断をした。




「――セリーナ様。その怒り、蟠りと轍――私にぶつけてください。」




「――!? ミラ……な、何を言うんだ…………!?」





 何と、ミラは服を脱ぎ、その身をセリーナに捧げると言う。




「――私の身体も、心も、純潔も生命も…………全て、貴女様に捧げます。グアテラ家がガラテアに襲われた時にも、私はそう誓いました。貴女様の苦悩が少しでも晴れるなら…………私の生命や貞操など、どうして惜しくなりましょうか。さあ、その短剣なり、鞭なりで存分に気を紛らわせくださいませ――――」




「――ミラ…………そんな――――」





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「ミラさん……それ。マジなの…………!?」



「……ええ。あの夜、私たちは一線を超えました。顔だけは傷が付くとばれてしまいますので勘弁していただきましたが、今もこの身にはセリーナ様との熱い過ち、傷跡が残っています――――」



 ミラは、エリーたちにも服を少し脱いで見せようとする。



「ガイ……」


「――お、俺とグロウは後ろを向いておくぜ……」



「――いいえ。構いません。エリーさんたちはセリーナ様の仲間として幾度も助けていただきました。これも知る権利があります。」




「――――ミラ。そこまでして…………」




「いいのです、セリーナ様…………これは、同時に貴女様との深い絆。そして愛の証でもあるのですから――――」





 ――――服を着ていては気付かなかったが……ミラの全身は背中を中心に、痛ましい傷跡だらけだった。鞭で打ち、焼きごてをあてがい、短剣で刻む。人としての正気を失いかけたセリーナからの罪の痕でもあった。




「――セリーナ……いくらなんでもこれは――――」


「酷い…………」


「……ここまでやるほど、追い詰められてたたぁな…………」




 エリーたちは、ミラの傷を見て沈痛な想いだ。だが当のセリーナ自身は――――




「――――ミラ…………本当に、本当に済まなかった…………あの時、己に負けた、私自身のせいなんだ――――」



「……セリーナ様。」




 ――セリーナは、涙を流してミラの細い背中の傷跡を指でそっとなぞった。ミラへ犯した自らの罪の痕を、今は慈愛の念を以て撫でて慰める。





 静かに、服を着直すミラ。痛ましい過去の傷跡だが、その瞳に後悔や罪悪の闇は無い。




「――話は、もう少し続きます。それは、セリーナ様が遂にファラリクス家を出奔すると決めた日のことです――――」





 ミラは座り直して、昔話を続ける――――
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