mk-2の毎日がBLACK HISTORY

mk-2

文字の大きさ
64 / 95

エッセイ2020年6月23日。模写を終えて、焦り。ちょっと自己整理。

しおりを挟む
 前回のエッセイからはや2週間近く。小畑健先生の画集の絵を模写する練習も、ひとまず終わった。『ひとまず』というのは、7月までの残り1週間で何か描き足したり修正するかもしれないからだ。まあ、僕の自分自身の見立てでは多分、これ以上触らないだろう。


 難しい模写をこなして発見はあっただろうか。


 まず、形を正確に取るにはアタリ線をしっかり初期段階で描き込んでおくこと。


 人物の形を取ることは多少は慣れているからスムーズに描けたが、背景オブジェや死神などのクリーチャー系は自分の中の引き出しが浅いので苦戦したこと。


 そして何より彩色。塗りに関する理に適った知識が無いのでお手本の色を忠実に再現することが全くと言って良いほど上手くいかなかったこと。


 この画集を著している当時(現在は知らない)、小畑健先生はアナログ派で彩色には主にコピックを使っていた。色数を揃えると値が張る上消耗品だがアナログの絵描きの人にとって使いやすく、多彩な色の表現が出来ることで有名なペン画材だ。


 如何に多彩な色の表現が出来るとはいえ、それは混色のテクニックだとかセンスがあって初めて活きてくるものだ。デジタルも然り。むしろデジタルの方が人間に認識出来ないぐらい微妙な色まで表現出来るほどに色数は多い筈なのだが、僕はお手本を横に見ながらでも全く再現が出来なかった。ペン素材でコピックの描き味を再現した物をダウンロードしたにも関わらず、だ。つくづく重要なのは道具ではなく使う人間の技量、知識、経験なのだと痛感する。


 小畑健先生も、実はデジタルに移行しようか迷ったことがあったそうなのだが、アナログではあり得ないような描き方が出来てしまうので、彼のような達人からすると却って『あれも、これも出来る……』と要素を詰め込みすぎてしまい、むしろ絵としては破綻するのだとか、そう仰っていた。



 模写に関してはそれぐらいか。今後も定期的に挑戦していきたい。何か発見や学びがあるやも知れぬ。


 7月……作業所への通所が再開するまであと1週間。僕は一体どう過ごすべきか。その迷いや不安を整理する為にまたエッセイに書き出している。


 小説の続きを書くべきでは無いのか?

 ゲーム制作も続けるべきでは無いのか?

 髪が伸びてきたから散髪せねば、でも出費が痛い。

 週末には歯科へ歯のクリーニングに行くからまた出費が痛い。

 またゲームを買ってしまった。ペルソナ4ザ•ゴールデンをSteamで。祝•移植ッ!! って待ち望んではいたけれど積みゲーがまだまだあるからそんな場合じゃあなくて。

 目下進めているゲームはドラクエ11Sなのだが、ドラクエほどのシンプルなゲーム性なのにやり込み要素が果てしなく多い! 遊び切れぬ!! でも過去のドラクエありきとはいえこれは稀代の名作だ面白いキャラかわいい萌えの宝庫だ!

 ペルソナ5ザ•ロイヤルも早く始めたい!

 というか僕がハマるゲームRPGとかプレイ時間が長くなるものや格ゲーとか終わりが無いものばっかりだな! そりゃあ積みゲー常習犯にもなるわ!!

 もっとクリエイティブな知識を深める為の読書を……。


 腰を庇って脚や尻が相変わらず痛い! 適度な運動がどの程度がわからない! 長い距離を歩くのを避けるせいで却って体力落ちてないか? 体重は7ヶ月余りで13.5kgも落ちたのに(71→57.5kg)!!


 こうしている間にももっとやるべきことや出来ることがーーーー





 はい、閑話休題。





 このように、僕の日常はほんの僅かな変化ですぐに揺らいでしまうほど焦りや不安に満ちている。120mぐらいしかボールを投げられないのに、700mぐらい遠投しなくては、などと謎の拘りや自己実現に取り憑かれ、結局出来なかった時や疲れてダウンした時に鬱状態に陥るのだ。


 僕はまた不安がっている。焦りに満ちている。気持ちにどうも余裕が無いし、活力の無さにも苛立っている。



 こうしてエッセイに書き記して自分の気持ちを認めて、受け入れる作業をしなければ、また大ハマりしてしまいそうだ。


 目下の本当の不安は、そうやって動揺した心で新しい生活を始めた時に前のめりにコケて怪我をすることだろう。どうせ出来るだけのことを出来るだけやるしかないのだ。変に気を遣いすぎて疲れ切ったり、今できる100%をやろうとして張り切りすぎて空回りする方がよっぽどしんどいことだ。70%……せめて60%ぐらいを維持したいものだ。他人の言うことも真に受けないことだ。余計なエネルギーを消耗するだけ。


 作業所への通所が始まっても、これまで通り気張り過ぎずにその日やりたいことを直感に従って気分のままにやるだけ。こなすべき仕事や作業も最低限、御の字ぐらいに留める。

 創作活動も、どうせこれ一本! と決め切れていないのならば趣味の延長なのだ。大事なのは楽しみ、そして継続していれば、やっていればいつかは完成する。張り切り過ぎてダウンして、モチベーションそのものを失えば元も子もない。完成は遠のく。大事なのは続けることと完成へと至るまでの意志だ。



 人にもまれながらも、ある意味救われているものがあるはずなのだ。



 静かで、孤独で、自由で、気楽で……独りで何かをやると言うのは必ずしも不幸では無い。創作活動もそんな良き意味での静かで、孤独な救いがあるはず。



 日常生活において、拘りを持つと言うことは創作などの質の向上に繋がるだろうが、逆に制御出来なければ生きづらさや損した気持ちに繋がるものだ。少なくとも僕はこの自我や拘りで苦労ばかりしてきた。


 ならば、僕にとって幸福なこととは、この数字だとか、成果だとか、手順だとか、立場だとか……そういった有象無象の事柄への執着心や拘りを少しでも和らげることのような気がする。


 人間は何かに囚われている方が幸せという人もいるだろう。



 だが、檻の中に囚われている自己を認識した瞬間から、その人の不要な囚われからの『脱獄』が始まるのだろうし、認識した瞬間からもう囚われている自分を見て幸せとは、きっと思えなくなるのだろう。囚われている自己を見ても満足なのは、もうその檻の中が快適だと信じ込んでいて、そこから外の幸せや自由を諦め切ってしまう老人のような人間ぐらいだろう。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

うちのダンナはぽっちゃり男子

つづれ しういち
エッセイ・ノンフィクション
ダンナからのお許しが出たので、書いてみることにしました。 「ぽっちゃり男子」であるうちのダンナの生態と、我が家の日常をのんびりと書いてゆく所存です。 難しい言葉なし。 関西弁。 おやつやすきま時間のお供に、のんびりお楽しみいただければ。 たまに挿絵が入ります。 ※カクヨム・小説家になろう にても同時公開しています。

処理中です...