13 / 21
第12話 スラムを駆ける悪童ども
しおりを挟む
腕時計と宝薬『マーくんの超!! 聖水』を手に入れ、早速腕時計を左手にはめて時刻を確認する。
もう予選終了まで三時間を切った。
傾奇ポイントの必要ポイントはまだ残り半分近く。
余裕があるかどうかと言えば微妙なところである。まだこの街でわからないところも山ほどある。
この二時間で成果は確かに得てきた。
武具店『因果応報』で購入した防護ジャケットに木刀、傷薬。
服飾雑貨店『ジェラシー』で貰った武器・ゲンジバンザイソードと44マグナム。その際店主から御礼に頂いた三十万YENもの現金と宝石五種類。
その宝石のうちのひとつだったサファイアはソロルに渡したが、代わりに宝薬(聖水を煮詰めた液)と指定した対象を加速・減速出来る魔法の腕時計…………。
(……ここらで、ちょっと挑戦が必要……かもな……)
ヒロシは中心街の西端、鉄格子と有刺鉄線で区切られた金属製の扉の前に立ち、思った。
扉の傍らの貼り紙には、こうだ。
『KEEP OUT!! これより先、カオスシティの統制の届かぬ治外法権地帯。きわめて危険につき、立ち入らぬよう強く警告致します。やむ負えず立ち入る場合、それ相応の覚悟を。行政は一切保障を致しかねます』
「行くしかねえ」
ヒロシはそう自分に言い聞かせ、スラム通りへの扉をこじ開け、踏み入った――――
<<
<<
<<
スラム通りは、中心街のような小綺麗な街並みとはまるで違う、荒涼とした様相だった。
日ノ本の、同じ街の中とは思えないほど荒れ果てた地面。その砂塵に埋もれるようにバラック建ての粗末な家屋が点々と立ち並ぶ。
あちこちを見遣ると、道の横丁に……寝ているだけなのか、それとも死んでいるのか……それすら判別しにくいほどボロボロになったホームレスが横たわり、虚ろな目をして路地裏をふらふらと老人が彷徨い、薄汚れた娼婦がしゃがみこんでいる。
壁という壁にはスプレー缶で殴り書きされた卑猥な文言やサイケデリックな絵が敷き詰められている。
今、ヒロシが通過した家屋の壁には付着して間もない血痕もある。
(さしずめ、この街のダークサイドってか……まるでアメリカのスラムと変わらねえ)
ヒロシは退廃した光景に緊張感を高めたが、失望はない。
傾奇者たちが引き起こすトラブルや激しい気性の衝突が積もり積もって、この有り様。
だが、そんな『ダークサイド』な一面も少なからず実家のテレビ越しに『祭り』を見ていた幼少期、そして実際にこの街に足を踏み入れた時に感じた見えない活気。
それらを認識する度、きっと輝かしい一面とは真逆な暗部も確かに息づいているのだろう……そう感覚的に理解していた。
このスラム通りに歩を進めるのは、行政区では得られない成果を得るためだけではない。
この街に憧れるからこそ、敢えてこの街の暗部もこの身で知っておきたい。
そういった、ヒロシなりに物事の表裏を含めて対象を愛そうという礼節があったのだ。
同時に、簡単には生命をくれてやるものか、という警戒心が自ずと、ヒロシに何か起こればすぐに臨戦態勢を取らせる緊張感を与えていた。
(注意深く行かなくっちゃあなあ……さて……どっから廻るかな)
そう考えながら、近くにあった階段を降ろうとした――――すると階段を降りきった辺りに人影が見えた。
「……あっ!」
人影は、まだ幼い少女のようだった。
こちらに気付いて声を発するなり、すぐに走り去ってしまった。
(む……やっぱ子供でも大人を警戒してんだろうな……俺が立ち寄ったことのあるスラムは何処もそうだったっけな)
<<
<<
<<
少女が走り去った先には、複数の人間が待っていた。少女は彼らと円を組み、ひそひそと話し出す。
「ヒヒヒ。来たよ来たよ。久々に余所者が……カモが来たよぉ~っ!!」
少女はニヤリと笑い、目をギラつかせている。
「……マジかよ!? 久々に遊べるってわけぇ?」
「しーっ! 声がデカいよ馬鹿!」
少女は仲間の一人を小突く。
少女たちは少女自身を含めて五人。
だが、その年齢層や性別はバラバラだった。
否。
その少女以外の姿形は、そもそも人間なのか怪しいものだ。
最初に少女に小突かれた者は日ノ本に伝わるモンスター……『河童』の姿に酷似している。
「うう……ねえ、ノリちゃん。ホントにやるの~っ? 私、恐いよお……」
不安げな声を上げた者は一見普通の少女のようだが、片手に巨大な鎌を携え――いや、その手と鎌の取っ手が癒着したように一体化している。赤い刃の鎌は、さながら死神を想起させる。
「もち! つーか、ガミ! あんたまたビビってんのー!?」
ヒロシを見てきたノリちゃんと呼ばれた少女は死神のような姿の少女・ガミちゃんをからかうような素振りを見せる。
どうやら、このノリちゃんが五人の中のリーダー格らしい。
「ガミちゃん、持ってる力は凄く強いのに気が小さいかんねー。それより、作戦どうするー?」
突然、そう言った者の全身から異臭を放つガスが吹き出た。
「ヴェーッホ、エッホゴッホ! ゴラァああ、ガス美! またメタンガス漏れてんぞゴラァ!! せめて皆が集まる時はマスクしろっていっつも言ってんだろボゲェ!!」
「あっ……むー。わかったよぉ、ゴメェン」
咳き込み、怒鳴るノリちゃんにガス美と呼ばれた少女は不服そうに何やら特殊な防塵マスクを被った。
「まあまあ。せっかくの獲物……なんだし、そうカッカしないで、ノリちゃん」
「うるっせーぞ、鎌切キリ子! あんたこの前来た獲物、もうちょいのとこでしくじってたじゃん! 余裕こいてる立場かゴラァ!」
キリ子と呼ばれた女性はカマキリを思わせる緑色の肌と特徴的な関節や触角を持っているが、一番大人びて見える。恐らく五人の中で最年長のようだ。だが、リーダー格は年下と見えるノリちゃんらしい。
「ノリちゃん……さっきからおめえが一番うるせえぞ……」
「は? あっ、ゴメ→ン☆ てへっ!」
((((うぜえ…………))))
一人おどけて見せるノリちゃんに他の四人は内心イラッとした。
「あ……やっべ、スベった? ……ゴホン! と! に! か! く! 作戦はこうよ! 皆、耳貸して…………」
そう言ってそれぞれ顔を近付け、密談をする……。
「……えーっ! 私がトップバッターッ!?」
「しーっ! だから声が大きいと何度言えば……だーいじょうぶ! あんたなら出来る! 失敗しても皆でフォローすっから……時間は無いんだよ。すぐに散るわよ!」
ノリちゃんはそれぞれの顔を見て、号令。
「いいな? 作戦開始ーっ!」
五人とも素早く散開し、スラム通りの障害物を乗り越え、身を隠し……持ち場に着いた。
<<
<<
(踏み入ってすぐ誰かに襲われるぐらいののことは覚悟してたんだがな……今のとこ静かだな……)
五人の悪童たち。されど余所者相手に盗みを働くノリちゃんたちの策が張り巡らされているとも知らず……ヒロシは彼女たちのテリトリーに入った。
もう予選終了まで三時間を切った。
傾奇ポイントの必要ポイントはまだ残り半分近く。
余裕があるかどうかと言えば微妙なところである。まだこの街でわからないところも山ほどある。
この二時間で成果は確かに得てきた。
武具店『因果応報』で購入した防護ジャケットに木刀、傷薬。
服飾雑貨店『ジェラシー』で貰った武器・ゲンジバンザイソードと44マグナム。その際店主から御礼に頂いた三十万YENもの現金と宝石五種類。
その宝石のうちのひとつだったサファイアはソロルに渡したが、代わりに宝薬(聖水を煮詰めた液)と指定した対象を加速・減速出来る魔法の腕時計…………。
(……ここらで、ちょっと挑戦が必要……かもな……)
ヒロシは中心街の西端、鉄格子と有刺鉄線で区切られた金属製の扉の前に立ち、思った。
扉の傍らの貼り紙には、こうだ。
『KEEP OUT!! これより先、カオスシティの統制の届かぬ治外法権地帯。きわめて危険につき、立ち入らぬよう強く警告致します。やむ負えず立ち入る場合、それ相応の覚悟を。行政は一切保障を致しかねます』
「行くしかねえ」
ヒロシはそう自分に言い聞かせ、スラム通りへの扉をこじ開け、踏み入った――――
<<
<<
<<
スラム通りは、中心街のような小綺麗な街並みとはまるで違う、荒涼とした様相だった。
日ノ本の、同じ街の中とは思えないほど荒れ果てた地面。その砂塵に埋もれるようにバラック建ての粗末な家屋が点々と立ち並ぶ。
あちこちを見遣ると、道の横丁に……寝ているだけなのか、それとも死んでいるのか……それすら判別しにくいほどボロボロになったホームレスが横たわり、虚ろな目をして路地裏をふらふらと老人が彷徨い、薄汚れた娼婦がしゃがみこんでいる。
壁という壁にはスプレー缶で殴り書きされた卑猥な文言やサイケデリックな絵が敷き詰められている。
今、ヒロシが通過した家屋の壁には付着して間もない血痕もある。
(さしずめ、この街のダークサイドってか……まるでアメリカのスラムと変わらねえ)
ヒロシは退廃した光景に緊張感を高めたが、失望はない。
傾奇者たちが引き起こすトラブルや激しい気性の衝突が積もり積もって、この有り様。
だが、そんな『ダークサイド』な一面も少なからず実家のテレビ越しに『祭り』を見ていた幼少期、そして実際にこの街に足を踏み入れた時に感じた見えない活気。
それらを認識する度、きっと輝かしい一面とは真逆な暗部も確かに息づいているのだろう……そう感覚的に理解していた。
このスラム通りに歩を進めるのは、行政区では得られない成果を得るためだけではない。
この街に憧れるからこそ、敢えてこの街の暗部もこの身で知っておきたい。
そういった、ヒロシなりに物事の表裏を含めて対象を愛そうという礼節があったのだ。
同時に、簡単には生命をくれてやるものか、という警戒心が自ずと、ヒロシに何か起こればすぐに臨戦態勢を取らせる緊張感を与えていた。
(注意深く行かなくっちゃあなあ……さて……どっから廻るかな)
そう考えながら、近くにあった階段を降ろうとした――――すると階段を降りきった辺りに人影が見えた。
「……あっ!」
人影は、まだ幼い少女のようだった。
こちらに気付いて声を発するなり、すぐに走り去ってしまった。
(む……やっぱ子供でも大人を警戒してんだろうな……俺が立ち寄ったことのあるスラムは何処もそうだったっけな)
<<
<<
<<
少女が走り去った先には、複数の人間が待っていた。少女は彼らと円を組み、ひそひそと話し出す。
「ヒヒヒ。来たよ来たよ。久々に余所者が……カモが来たよぉ~っ!!」
少女はニヤリと笑い、目をギラつかせている。
「……マジかよ!? 久々に遊べるってわけぇ?」
「しーっ! 声がデカいよ馬鹿!」
少女は仲間の一人を小突く。
少女たちは少女自身を含めて五人。
だが、その年齢層や性別はバラバラだった。
否。
その少女以外の姿形は、そもそも人間なのか怪しいものだ。
最初に少女に小突かれた者は日ノ本に伝わるモンスター……『河童』の姿に酷似している。
「うう……ねえ、ノリちゃん。ホントにやるの~っ? 私、恐いよお……」
不安げな声を上げた者は一見普通の少女のようだが、片手に巨大な鎌を携え――いや、その手と鎌の取っ手が癒着したように一体化している。赤い刃の鎌は、さながら死神を想起させる。
「もち! つーか、ガミ! あんたまたビビってんのー!?」
ヒロシを見てきたノリちゃんと呼ばれた少女は死神のような姿の少女・ガミちゃんをからかうような素振りを見せる。
どうやら、このノリちゃんが五人の中のリーダー格らしい。
「ガミちゃん、持ってる力は凄く強いのに気が小さいかんねー。それより、作戦どうするー?」
突然、そう言った者の全身から異臭を放つガスが吹き出た。
「ヴェーッホ、エッホゴッホ! ゴラァああ、ガス美! またメタンガス漏れてんぞゴラァ!! せめて皆が集まる時はマスクしろっていっつも言ってんだろボゲェ!!」
「あっ……むー。わかったよぉ、ゴメェン」
咳き込み、怒鳴るノリちゃんにガス美と呼ばれた少女は不服そうに何やら特殊な防塵マスクを被った。
「まあまあ。せっかくの獲物……なんだし、そうカッカしないで、ノリちゃん」
「うるっせーぞ、鎌切キリ子! あんたこの前来た獲物、もうちょいのとこでしくじってたじゃん! 余裕こいてる立場かゴラァ!」
キリ子と呼ばれた女性はカマキリを思わせる緑色の肌と特徴的な関節や触角を持っているが、一番大人びて見える。恐らく五人の中で最年長のようだ。だが、リーダー格は年下と見えるノリちゃんらしい。
「ノリちゃん……さっきからおめえが一番うるせえぞ……」
「は? あっ、ゴメ→ン☆ てへっ!」
((((うぜえ…………))))
一人おどけて見せるノリちゃんに他の四人は内心イラッとした。
「あ……やっべ、スベった? ……ゴホン! と! に! か! く! 作戦はこうよ! 皆、耳貸して…………」
そう言ってそれぞれ顔を近付け、密談をする……。
「……えーっ! 私がトップバッターッ!?」
「しーっ! だから声が大きいと何度言えば……だーいじょうぶ! あんたなら出来る! 失敗しても皆でフォローすっから……時間は無いんだよ。すぐに散るわよ!」
ノリちゃんはそれぞれの顔を見て、号令。
「いいな? 作戦開始ーっ!」
五人とも素早く散開し、スラム通りの障害物を乗り越え、身を隠し……持ち場に着いた。
<<
<<
(踏み入ってすぐ誰かに襲われるぐらいののことは覚悟してたんだがな……今のとこ静かだな……)
五人の悪童たち。されど余所者相手に盗みを働くノリちゃんたちの策が張り巡らされているとも知らず……ヒロシは彼女たちのテリトリーに入った。
0
あなたにおすすめの小説
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
三年目の離婚から始まる二度目の人生
あい
恋愛
三年子ができなければ、無条件で離婚できる――王国の制度。
三年目の夜、オーレリアは自らその条文を使い、公爵ルートヴィッヒに離婚を告げた。
理由はただ一つ。
“飾り”として生きるのをやめ、自分の手で商いをしたいから。
女性が公の場で立てる服を作るため、彼女は屋敷を去り、仕立て屋〈オーレリア・テイラーズ〉を開く。
店は順調に軌道に乗り、ついに王女の式典衣装を任されることに。
だが、その夜――激しい雨の中、彼女は馬車事故に遭い命を落とす。
(あと少し早く始めていたら、もっと夢を叶えられたのに……)
そう思った瞬間、目を覚ますと――三年前、ルートヴィッヒと結婚する前の世界に戻っていた。
これは、“三年目の離婚”から始まる、二度目の人生。
今度こそ、自分の人生を選び取るために。
ーーー
不定期更新になります。
全45話前後で完結予定です、よろしくお願いします🙇
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる