いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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113:模擬戦

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「見ましたか!!あの脚、あの胸!またあの声で名を呼んでいただけました。」
「ドーガー、明日はルグの葬儀だ、すぐに手配しろ。」
「はい。しかし、ええ、すごかったですね。」
「そうか、私は側近であり護衛を2人も失うのか、、、」
「いえいえ、違います。わたしは純真に女性の美というものを
称賛しているのです。私には妻がおります。よこしまな思いなどない。
独身のドーガーの葬儀の手配は必要です。」
「なにを!私は独身だからこそ、女性を称賛できるのです!!」
「ああ、もういい。
しかし、今回は本当に姉上の言う大丈夫になった、よかった。」
「ええ、本当に、素晴らしかったです。」
「明日の手配は抜かりないか?」
「はい、大講堂に防音、補強すべて施しました。」
「この話は館のもにも知られてはいないな?」
「はい、あ、いえ、セサミナ様がなにかするようだとは。内容はわからないが、危険なことのようだと。
そういわないと、防音と補強をすれば怪しまれます。」
「そうだな。そこまでの内容ならいい。兄上や、まして姉上のことは絶対に漏らすな。
興味本位で明日大講堂に近づくものがいるかもしれん、それの対策もしておいてくれ。」
「はい、わかりました。」

「あの短期間で姉上の腕が上がるということは、余程つらい鍛錬だったのでろうな。
ついて行ける姉上はほんとうに頭が下がる。」
「あの、マティス様の鍛錬話は私も聞いたことがあります。
一度体験してみたいのですが、セサミナ様から頼んでみてもらえないでしょうか?」
「それはかまわないが、明日は休みの申請をしておけよ?たぶん、死にはしないが、動けないだろう。」
「そんな!そんなことは有りません。わたしもコットワッツにルグ有りと呼ばれているのです。
鍛錬で寝込むようなことにはなりません。」
「そうか?ドーガーお前は?」
「わたしも、お願いいたします。できれば赤い塊殿と手合わせしてみたい」
「なに!!それが許されるのならわたしもそう願いたい!!」
「ああ、わかった、兄上に頼んでみよう。
明日はどちらにしろ、仕事にはならないだろう。今日中にできることはすべてしておけ。」
「はっ」




「ふー、ただいま。扉君もただいま。
やっぱり我が家は落ち着くね。」
「ああ、そうだな。」
「マティスは眠くないの?」
「この時期は眠らないといっただろ?お前が寝るから寝るだけだ。」
「そうなの?んじゃ、さっそくパンつくろうか?手伝うよ?」
「その前に、その先生の恰好で抱きたい!!」
「え?えらい正直に要求するね?みんな待ってるよ?また今度ね?」
「では裸で前掛けを掛けた状態で抱きたい!!」
「それも後!第一そんなことしたら、わたしへばっちゃうし、明日負けちゃうよ?」
「そんなことはない!その為に鍛錬したんだ。」
「んー、、?ん?もしかしてこの前、その2つをせずにわたしがへばってしまうから
鍛錬で鍛えたんじゃないでしょうね?」
「ん?そうだが?それに変に気負っていただろ?そういうときは鍛錬なんだ。
あの言葉は真実だ。健全な精神は健全な肉体に宿る、いい言葉だ。」
「その目的は健全じゃないけどね。
・・・あの2人にほんと勝てるのわたし?」
「問題はないぞ?ああ、私一人としか組んでないから不安か?
あの2人を躱せるんだから問題はない。あの女2人より彼らのほうが強いぞ。」
「守りながら戦うのとはまた違うでしょ?それにお金もからむし。」
「そうだな、では、2人に模擬戦を頼もう。感覚がつかめれば問題はない。
その体力は十分ある。」
「・・・選択肢だ、マティス君。
 1・先生の恰好でイチャイチャしてハンバーガー作り、お風呂をかりて寝る。
 2・裸エプロン、前掛けのことね、で、ここでイチャイチャしてハンバーガー作り、お風呂をかりて寝る。
 3・ハンバーガー作って持って行って、模擬戦して、お風呂で思いっきりイチャイチャして、体力に余裕があれば
  家でもう一度イチャイチャそして寝る

さ、どれ?」
「全部は?それに1.2の場合は風呂と、帰ってきてからのイチャイチャはないのか?」
「ないです。全部も却下です。相手を待たせてる場合は、相手優先です。さ、どれ?」
「・・・3で。」
「はい、そうですね。正解です、マティス君。ご褒美にヒールは脱ぐけど、この格好にエプロンを付けてあげよう。
よいしょ、ね?どう?」

タイトスカートに白いシャツ。これにフリルのエプロン。どうだ?くるりと回転して見せた。
「よし、頑張ろう!」


やわらかい、甘くない丸いパンを作り、ハンバーグも作って、サボテンとトマトとチーズを挟んだ。
マヨネーズとトマトケチャップもどきも。うまくできたと思う。ポテトフライも作ってもらった。
油の温度調整はさすが、赤の海峡石君だ。
たくさん作って、晩御飯はこれになりそうだ。



「おまたせ?え?修羅場?すごい書類だね?」
「ああ、姉さんお帰りなさい。やはり、近づいてきたこともわかりませんね。
ええ、隠匿の処理関係です。もう、終わります。
あと、明日の手合わせに関しての書類も作りました。これは、姉さんが絶対に勝つという前提のものです。
兄さん?本当に大丈夫なのですか?」
「ああ、大丈夫だ。だが、2人同時に相手をするだろ?悪いが、この2人を貸してくれないか?
模擬戦をしたい。なに、死にはしない。」
「それは、願ってもないことです。2人ともいいか?」
「「はい、よろしくお願いいたします。」」
「ありがとう。んじゃ、先に食べる?あとでもいいけど。」
「「「先に!」」」

「これは、なるほどおいしいですね。パンにはさんでいるので
食べやすい。王都のソースもうまい。ああ、これは芋ですよね?
これはどうやって?」
「油で揚げるの。鍋に植物油か、動物の油を温めてね、揚げて、しおを振る。
この赤茄のソースか、王都のソースかつけてもおいしいよ?2つ混ぜてもおいしい。」
「これは止まらないですね。」
「ビールにも合うけどね、いまは我慢だね。」
「「「びいる」」」
「たくさん作ったけど、このあと模擬戦するからほどほどにね。
冷めても、おいしいと思うから持って帰ったら?」
「「いいのですか?」」
ルグとドーガーが聞いてくる。
「いいよー、ただし、これは太るからね?」
「太る。」
「そう、脂っこいものばっかりだと太るでしょ?ま、一つや2つだとそうはならないかな?」
「姉上は3度の食事をとると聞きましたが?」
「そう、月が昇って、ご飯。これは一緒かな?で、沈んで、ご飯、真ん中でご飯。ええ、太っていましたよ?」
「そ、そうですか?」
「ふふふ、女性にそんな話を振るとは、セサミンはよほど死にたいらしい。
模擬戦参加する?」
「いえいえ、それはご容赦を!!さ、お前たち笑ってないで、大講堂の回りに誰もいないか確認してきておくれ?
わたしたちは後から行くから。」
「はい、わかりました。」

2人が出ていった。
「兄さんと姉さんは気配を消してついてきてください。」
「ああ、大講堂ならわかっている。もう少ししたら私が連れていく。セサミナは先に行くか?」
「ああ、そうですね。では、先に行きます。風呂の貸し切りも準備しておきましょう。
2人の姿は誰にも見せないほうがいいですからね。では、少ししたらお越しください。」

「どうしたの?」
「いや、この部屋に願いを掛けたい。セサミナを守れるように、疲れないように。」
「ん、いいんじゃない?でもなんで黙ってするの? 」
「いま、あいつは盲目的にお前を頼っている。その加護があると知ると
無理をするだろう?だから。」
「おお、なるほど。んじゃ、この部屋に月無し石偵察隊も置いとくか、2人に忍ばせた石は
回収したしね。はい、ここは領主の館、残りたい子いる?3人だよ?」

腰の石がうぃんと輝き、3つの石が飛び出した。
「君たちね?じゃ、好きなように動き回ってもいいけど、見つからないように。
あの3人、とくにセサミンを守ってくれる?何かあったら知らせて?」

月無し石と話している間に、マティスは部屋を一周廻って願いを掛けているようだ。
わたしも、
『セサミナのつとめがうまく運びますように。ルグとドーガーが悲しまないように。』
それだけを祈った。

さ、模擬戦だよ。張り切っていこう。




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