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生徒が使う椅子や机は、希望があれば生徒個人が持ち込んでも良い事になっている。
学園側が用意する物も、そこそこ良い品質で使いやすく好評なのは確かだが、自慢のために無断で持ち込んだり、平民と同じものは嫌だと駄々をこねた馬鹿が多かったから、学園側が譲歩した形が先ほど述べた決まりである。
もちろん、私はそれを大いに歓迎し、最大限利用した。その結果が…
「ねぇ、クリス。ひとつお聞きしてもよろしいかしら?」
「なんですか?やぶからぼうに。」
「なぜ、わたくしたちの教室に、ベッドソファがありますの?」
「もちろん、お姉様の為に用意した物ですわ。」
「でしょうね!」
そう。
教室の最前列の窓際という好立地な場所に、教室には不釣り合いな濃紺のベッドソファとお揃いのテーブル。
ソファはいつも使っているものと同じ職人に特注で作らせて、テーブルにはサービスで私の為だと引き出しまでつけてくれた完全オーダーメイド。
オプションとして、ティーセットも合わせて注文しておいたので、空き時間はそのまま軽くお茶をすることもできる。
「ねえ、クリス。貴女まさかこれで授業を受けようとか思ってらっしゃらないでしょうね?」
「ん?何か問題でもございますの?」
「大有りよ!!わたくし、絶対集中できませんわ!隣が完全に別空間ですもの!」
「あら、教室でもお隣同士ですのね。」
「休み時間はわたくしも混ぜてくださいませ!」
ステフ…誘惑に負けてますわよ。
まあそれはともかく、
この教室は貴族は貴族でも爵位が高かったり、平民でも優れた成績を納めているものしか居ないエリートクラス…らしい(ステフ力説)。
だから、このクラスの平民はどこかしらの貴族が後見人になり、資金援助を行なっているようで、
学園の備品はほぼ無く、皆それぞれ机と椅子は自前。
つまりこの教室にはまるでお店か何かのように高級品ばかりがズラリと並んでいる。…流石にベッドソファは一つだけだが。
良いじゃありませんか。学園への申請は通っているのだから、問題はどこにも無い。
ちなみに、ステフの机は薔薇の意匠を凝らした素晴らしい一品もの。
クラスの全員が着席してから少し。教室に担任の先生が入ってきた。
「全員揃ってるk……コホン。揃ってるな。」
「俺がお前らの担任だ。名前はエド。これでも魔法師団副団長だ。舐めてかかると痛い目に遭わすから、せいぜい気をつけてくれ。」
「今日はクラスの顔合わせだ。時間割はここに置いとくから、あとは好きにやってくれ。じゃあ解散。」
それだけ言うと、スタスタと教室から出て行くエド先生。
チラリと隣を見ると、これはこれはお怒りのご様子。
「ちょ、なんなのあの教師は!なってませんわ!」
「わたくしは楽で良いですが…?」
「いや、これからどうしろっていうのです?」
「別に、好きに各々動いて良いと言うことでは?」
「ここには吸血鬼も人間も居るのですよ!?」
「……」
チラリと周り…主に背後側を流し見してみると、不安そうな顔、不服そうな顔、困惑気味な顔…などなど、あまり良い感情を持っていない方々が多い様子。一言で言えば、途方に暮れている状態。
「じゃあ、ステフ。そんなに言うのであれば、貴女が仕切りなさいな。」
「…そう言うと思ったわよ。次は貴女の番ですからね?覚えてなさい。」
忘れているかもしれませんわ。
「では…時間割を取りに来るついでに、名前と一言を言って帰ると言うことで如何かしら?……反対は無さそうですわね。さ、右の方から順番に前から一人ずついらっしゃいな」
そう言って、ステフがクラスを仕切り始めた。
学園側が用意する物も、そこそこ良い品質で使いやすく好評なのは確かだが、自慢のために無断で持ち込んだり、平民と同じものは嫌だと駄々をこねた馬鹿が多かったから、学園側が譲歩した形が先ほど述べた決まりである。
もちろん、私はそれを大いに歓迎し、最大限利用した。その結果が…
「ねぇ、クリス。ひとつお聞きしてもよろしいかしら?」
「なんですか?やぶからぼうに。」
「なぜ、わたくしたちの教室に、ベッドソファがありますの?」
「もちろん、お姉様の為に用意した物ですわ。」
「でしょうね!」
そう。
教室の最前列の窓際という好立地な場所に、教室には不釣り合いな濃紺のベッドソファとお揃いのテーブル。
ソファはいつも使っているものと同じ職人に特注で作らせて、テーブルにはサービスで私の為だと引き出しまでつけてくれた完全オーダーメイド。
オプションとして、ティーセットも合わせて注文しておいたので、空き時間はそのまま軽くお茶をすることもできる。
「ねえ、クリス。貴女まさかこれで授業を受けようとか思ってらっしゃらないでしょうね?」
「ん?何か問題でもございますの?」
「大有りよ!!わたくし、絶対集中できませんわ!隣が完全に別空間ですもの!」
「あら、教室でもお隣同士ですのね。」
「休み時間はわたくしも混ぜてくださいませ!」
ステフ…誘惑に負けてますわよ。
まあそれはともかく、
この教室は貴族は貴族でも爵位が高かったり、平民でも優れた成績を納めているものしか居ないエリートクラス…らしい(ステフ力説)。
だから、このクラスの平民はどこかしらの貴族が後見人になり、資金援助を行なっているようで、
学園の備品はほぼ無く、皆それぞれ机と椅子は自前。
つまりこの教室にはまるでお店か何かのように高級品ばかりがズラリと並んでいる。…流石にベッドソファは一つだけだが。
良いじゃありませんか。学園への申請は通っているのだから、問題はどこにも無い。
ちなみに、ステフの机は薔薇の意匠を凝らした素晴らしい一品もの。
クラスの全員が着席してから少し。教室に担任の先生が入ってきた。
「全員揃ってるk……コホン。揃ってるな。」
「俺がお前らの担任だ。名前はエド。これでも魔法師団副団長だ。舐めてかかると痛い目に遭わすから、せいぜい気をつけてくれ。」
「今日はクラスの顔合わせだ。時間割はここに置いとくから、あとは好きにやってくれ。じゃあ解散。」
それだけ言うと、スタスタと教室から出て行くエド先生。
チラリと隣を見ると、これはこれはお怒りのご様子。
「ちょ、なんなのあの教師は!なってませんわ!」
「わたくしは楽で良いですが…?」
「いや、これからどうしろっていうのです?」
「別に、好きに各々動いて良いと言うことでは?」
「ここには吸血鬼も人間も居るのですよ!?」
「……」
チラリと周り…主に背後側を流し見してみると、不安そうな顔、不服そうな顔、困惑気味な顔…などなど、あまり良い感情を持っていない方々が多い様子。一言で言えば、途方に暮れている状態。
「じゃあ、ステフ。そんなに言うのであれば、貴女が仕切りなさいな。」
「…そう言うと思ったわよ。次は貴女の番ですからね?覚えてなさい。」
忘れているかもしれませんわ。
「では…時間割を取りに来るついでに、名前と一言を言って帰ると言うことで如何かしら?……反対は無さそうですわね。さ、右の方から順番に前から一人ずついらっしゃいな」
そう言って、ステフがクラスを仕切り始めた。
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