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第8話:王都の崩壊 ―枯れる薔薇と腐る土―
季節は巡り、ヴォルガード領が収穫の喜びに沸いていた頃。
遠く離れた王都では、華やかなはずの王宮が、かつてない異臭騒ぎに包まれていた。
視点は少し時間を遡り、王都の王宮庭園へ。
「く、臭い……! なんですの、この耐え難い臭いは!」
「鼻が曲がりそうだわ……。まるで下水管が破裂したような……」
口元を覆った貴族のご婦人方が、次々と顔をしかめて庭園から逃げ出していく。
その中心にあるのは、リリィ男爵令嬢がセレナから管理権を奪い取った、自慢の王立薔薇園だった。
そこには、無惨な光景が広がっていた。
かつてセレナが管理していた頃は大輪の花を咲かせていた薔薇たちが、今は見る影もなく変色し、茎は黒ずんで垂れ下がっている。
そして何より、足元の土から強烈な卵が腐ったような臭い、所謂硫化水素臭が立ち上っていた。
「ど、どうして……? 私はお花さんのために、一番高い真っ白な砂を入れてあげたのに……」
リリィが涙目で立ち尽くしている。
彼女の足元には、真っ白でサラサラとした美しい砂が敷き詰められていた。
一見すると美しいが、それは庭園用の化粧砂であり、植物を育てるための土壌ではない。
駆けつけた王太子が、ハンカチで鼻を押さえながら叫んだ。
「庭師! これはどういうことだ! リリィは毎日、愛を込めて水をやっていたのだぞ!」
古参の庭師長が、青ざめた顔で頭を下げた。
「で、殿下……、それが原因です。リリィ様が『黒い土は汚くて可哀想』と仰って、セレナ様が配合されていた有機堆肥を全て捨てさせ、通気性のない化粧砂に入れ替えられました。その上で毎日大量の水を撒かれたため、排水不良を起こし、根が窒息して腐ってしまったのです」
「な……、根腐れだと?」
「はい。セレナ様の土は、見た目は黒くとも、水はけと通気性が計算し尽くされた生きた土でした。それを捨ててしまっては……」
「えーん! 庭師さんが私をいじめるぅ! 私はただ、お花を綺麗にしてあげたかっただけなのにぃ!」
リリィが泣き喚くと、王太子は反射的に彼女を庇った。
「リリィの善意を責めるな! きっと今年の天候が不順だったせいだ。そうに違いない!」
庭師長は絶望的な目で天を仰いだ。
天候など例年通りだ。
変わったのは管理者だけである。
だが、悪夢は庭園だけでは終わらなかった。
王宮の執務室。
王太子の机の上には、うず高く積まれた抗議文の山があった。
「殿下! 大変です! 東方の大国から、主要輸出品である茶葉の契約破棄通告が届きました!」
文官が血相を変えて飛び込んでくる。
「な、なんだと!? なぜだ! あの茶葉は我が国の特産品だぞ!」
「品質の著しい低下が原因です。先方曰く、『以前のような芳醇な甘みが消え、渋くて雑巾の絞り汁のような味がする』と……」
「雑巾……!?」
王太子は愕然とした。
その茶葉は、最高級ブランドだ。
「まさか……、本当に、あの女の小細工が必要だったというのか?」
彼は震える手で、茶葉の入った缶を開けた。
かつては黄金色だった茶葉が、今はくすんだ茶色をしている。
淹れて飲んでみると、舌が痺れるほどの渋みが口に広がった。
「ぐっ、まずい……!」
「さらに、国内のワイン醸造組合からも悲鳴が上がっております。葡萄の糖度が上がらず、ワインにならずに酢になってしまったと……。これもセレナ様が定期的に行っていた土壌微生物の入れ替えが途絶えたことが原因かと」
文官が淡々と、冷ややかな声で報告を続ける。
「殿下。……認めざるを得ません。我々は愛や精神論で国が回ると信じておりましたが、現実は数値と管理で動いていたようです」
「うるさい! 僕を責めるな!」
彼は机を叩いた。
だが、その音は虚しく響くだけだった。
王都の経済は急速に冷え込み始めていた。
貴族たちの間では、「やはりアグリエル嬢を追放すべきではなかったのではないか」という声が、もはや隠しきれないほど大きくなっていた。
*
一方その頃、ヴォルガード領。
「――と、いう報告が王都の密偵から届いている」
執務室で、アレクシス様が手紙を読み上げた。
内容は、王都の惨状を伝えるものだった。
薔薇園の腐敗、茶葉の輸出停止、ワイン産業の壊滅。
それを聞いた私は、自家製堆肥で育てたミントを使用した、淹れたてのハーブティーを一口啜り、静かに息を吐いた。
「……予測通りですね」
私は感情のこもらない声で感想を述べた。
「薔薇園に関しては、排水性の悪い砂に水をやりすぎれば、嫌気性菌が増殖して硫化水素が発生するのは化学の基本です。茶葉も、土壌pHが酸性に傾きすぎるとアルミニウムを吸収しやすくなり、渋み成分のタンニンが過剰生成されます」
私は指を折りながら解説した。
「彼らは天候のせいにしているそうですが、残念ながら厳しい環境であるここヴォルガード領の茶葉は、今年は過去最高品質です。天候が言い訳にならないことは、市場が証明するでしょう」
アレクシス様は、呆れたように、しかしどこか楽しげに口元を歪めた。
「恐ろしい女だな、お前は。……何もせず、ただいなくなっただけで国を傾かせるとは」
「買い被りです、閣下。勝手に転んだのは彼らのバランス感覚の問題です」
私が肩をすくめると、アレクシス様は喉を鳴らして笑った。
「そうか……、だが、王都の連中もそろそろ気づくぞ。自分たちが捨てたのが泥臭い石ころではなく、国の屋台骨だったという事にな」
アレクシス様の瞳が、鋭い光を帯びる。
「セレナ。じきに王都から接触があるだろう。戻ってきてくれとな」
「……今更ですね」
私は窓の外に広がる、黄金色の麦畑を見やった。
かつて死の土地と呼ばれたこの場所は、今や王都よりも豊かで、活気に満ちている。
そして何より、ここには私の理論を理解し、尊重してくれる人々がいる。
不器用だが、私の手荒れを気遣ってくれる上司(兼、被験体A)もいる。
「戻る理由が、どこを探しても見当たりません。……私の居場所は、もうここですから」
私がきっぱりと告げると、アレクシス様は安堵したように表情を緩め、私の頭に大きな手をポンと置いた。
「そうか。……なら、俺が全力でやつらを追い払ってやる。安心しろ」
「頼りにしています、閣下。物理的な排除はお任せしますね」
「任せろ。害虫駆除は得意だ」
私たちは顔を見合わせて笑った。
王都の崩壊は、まだ序章に過ぎない。
彼らが本物の価値を見誤った代償を支払い終えるまで、この因果応報のサイクルは止まらないだろう。
(さて、明日は冬野菜の植え付け計画を立てなくては)
私は思考を切り替え、崩れゆく王都のことなど記憶から消去していた。
私には、育てるべき未来がここにあるのだから。
遠く離れた王都では、華やかなはずの王宮が、かつてない異臭騒ぎに包まれていた。
視点は少し時間を遡り、王都の王宮庭園へ。
「く、臭い……! なんですの、この耐え難い臭いは!」
「鼻が曲がりそうだわ……。まるで下水管が破裂したような……」
口元を覆った貴族のご婦人方が、次々と顔をしかめて庭園から逃げ出していく。
その中心にあるのは、リリィ男爵令嬢がセレナから管理権を奪い取った、自慢の王立薔薇園だった。
そこには、無惨な光景が広がっていた。
かつてセレナが管理していた頃は大輪の花を咲かせていた薔薇たちが、今は見る影もなく変色し、茎は黒ずんで垂れ下がっている。
そして何より、足元の土から強烈な卵が腐ったような臭い、所謂硫化水素臭が立ち上っていた。
「ど、どうして……? 私はお花さんのために、一番高い真っ白な砂を入れてあげたのに……」
リリィが涙目で立ち尽くしている。
彼女の足元には、真っ白でサラサラとした美しい砂が敷き詰められていた。
一見すると美しいが、それは庭園用の化粧砂であり、植物を育てるための土壌ではない。
駆けつけた王太子が、ハンカチで鼻を押さえながら叫んだ。
「庭師! これはどういうことだ! リリィは毎日、愛を込めて水をやっていたのだぞ!」
古参の庭師長が、青ざめた顔で頭を下げた。
「で、殿下……、それが原因です。リリィ様が『黒い土は汚くて可哀想』と仰って、セレナ様が配合されていた有機堆肥を全て捨てさせ、通気性のない化粧砂に入れ替えられました。その上で毎日大量の水を撒かれたため、排水不良を起こし、根が窒息して腐ってしまったのです」
「な……、根腐れだと?」
「はい。セレナ様の土は、見た目は黒くとも、水はけと通気性が計算し尽くされた生きた土でした。それを捨ててしまっては……」
「えーん! 庭師さんが私をいじめるぅ! 私はただ、お花を綺麗にしてあげたかっただけなのにぃ!」
リリィが泣き喚くと、王太子は反射的に彼女を庇った。
「リリィの善意を責めるな! きっと今年の天候が不順だったせいだ。そうに違いない!」
庭師長は絶望的な目で天を仰いだ。
天候など例年通りだ。
変わったのは管理者だけである。
だが、悪夢は庭園だけでは終わらなかった。
王宮の執務室。
王太子の机の上には、うず高く積まれた抗議文の山があった。
「殿下! 大変です! 東方の大国から、主要輸出品である茶葉の契約破棄通告が届きました!」
文官が血相を変えて飛び込んでくる。
「な、なんだと!? なぜだ! あの茶葉は我が国の特産品だぞ!」
「品質の著しい低下が原因です。先方曰く、『以前のような芳醇な甘みが消え、渋くて雑巾の絞り汁のような味がする』と……」
「雑巾……!?」
王太子は愕然とした。
その茶葉は、最高級ブランドだ。
「まさか……、本当に、あの女の小細工が必要だったというのか?」
彼は震える手で、茶葉の入った缶を開けた。
かつては黄金色だった茶葉が、今はくすんだ茶色をしている。
淹れて飲んでみると、舌が痺れるほどの渋みが口に広がった。
「ぐっ、まずい……!」
「さらに、国内のワイン醸造組合からも悲鳴が上がっております。葡萄の糖度が上がらず、ワインにならずに酢になってしまったと……。これもセレナ様が定期的に行っていた土壌微生物の入れ替えが途絶えたことが原因かと」
文官が淡々と、冷ややかな声で報告を続ける。
「殿下。……認めざるを得ません。我々は愛や精神論で国が回ると信じておりましたが、現実は数値と管理で動いていたようです」
「うるさい! 僕を責めるな!」
彼は机を叩いた。
だが、その音は虚しく響くだけだった。
王都の経済は急速に冷え込み始めていた。
貴族たちの間では、「やはりアグリエル嬢を追放すべきではなかったのではないか」という声が、もはや隠しきれないほど大きくなっていた。
*
一方その頃、ヴォルガード領。
「――と、いう報告が王都の密偵から届いている」
執務室で、アレクシス様が手紙を読み上げた。
内容は、王都の惨状を伝えるものだった。
薔薇園の腐敗、茶葉の輸出停止、ワイン産業の壊滅。
それを聞いた私は、自家製堆肥で育てたミントを使用した、淹れたてのハーブティーを一口啜り、静かに息を吐いた。
「……予測通りですね」
私は感情のこもらない声で感想を述べた。
「薔薇園に関しては、排水性の悪い砂に水をやりすぎれば、嫌気性菌が増殖して硫化水素が発生するのは化学の基本です。茶葉も、土壌pHが酸性に傾きすぎるとアルミニウムを吸収しやすくなり、渋み成分のタンニンが過剰生成されます」
私は指を折りながら解説した。
「彼らは天候のせいにしているそうですが、残念ながら厳しい環境であるここヴォルガード領の茶葉は、今年は過去最高品質です。天候が言い訳にならないことは、市場が証明するでしょう」
アレクシス様は、呆れたように、しかしどこか楽しげに口元を歪めた。
「恐ろしい女だな、お前は。……何もせず、ただいなくなっただけで国を傾かせるとは」
「買い被りです、閣下。勝手に転んだのは彼らのバランス感覚の問題です」
私が肩をすくめると、アレクシス様は喉を鳴らして笑った。
「そうか……、だが、王都の連中もそろそろ気づくぞ。自分たちが捨てたのが泥臭い石ころではなく、国の屋台骨だったという事にな」
アレクシス様の瞳が、鋭い光を帯びる。
「セレナ。じきに王都から接触があるだろう。戻ってきてくれとな」
「……今更ですね」
私は窓の外に広がる、黄金色の麦畑を見やった。
かつて死の土地と呼ばれたこの場所は、今や王都よりも豊かで、活気に満ちている。
そして何より、ここには私の理論を理解し、尊重してくれる人々がいる。
不器用だが、私の手荒れを気遣ってくれる上司(兼、被験体A)もいる。
「戻る理由が、どこを探しても見当たりません。……私の居場所は、もうここですから」
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「そうか。……なら、俺が全力でやつらを追い払ってやる。安心しろ」
「頼りにしています、閣下。物理的な排除はお任せしますね」
「任せろ。害虫駆除は得意だ」
私たちは顔を見合わせて笑った。
王都の崩壊は、まだ序章に過ぎない。
彼らが本物の価値を見誤った代償を支払い終えるまで、この因果応報のサイクルは止まらないだろう。
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