「その薬草は毒かもしれぬ」と追放された令嬢薬師——領地に疫病が広がったとき、彼女の薬草園はもう枯れていた

侯爵令嬢リリアーナは、母から受け継いだ薬草園「星霜の庭」を守り、領民の病を癒す薬師。
だがある日、新任侍医マティアスが讒言した。
「あの令嬢の薬草は怪しい。毒が混じっているかもしれない」
父も婚約者クラウスも、それを信じた。

追放されたリリアーナが辿り着いたのは、辺境の村ノルトハイム。
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「わたくしの薬草は、毒でしたか?」
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