60 / 100
第60話:水没する舞踏会
しおりを挟む
「キャアアアアッ! 冷たい! 汚い!」
「私のドレスが! 最高級のシルクが!」
新離宮の大広間は、文字通り阿鼻叫喚の地獄絵図と化していました。
床下の排水口から逆流した海水は、見る見るうちに水かさを増し、貴族たちの膝下まで到達しています。
しかも、ただの海水ではありません。
王都の汚水を含んだ、黒く濁ったドブ水です。
「お、王太子殿下! どうにかしてください! 出口のドアが水圧で開きません!」
一人の貴族が、レイモンド殿下に詰め寄りました。
この広間は半地下構造になっており、ドアは外開きです。
外の水位が上がってしまえば、中からは人力で開けることは不可能です。
「し、知るか! 私に触るな! 服が汚れるだろう!」
殿下はどうしていたかと言うと、部屋の中央にある一番高いテーブルの上に土足で上がり、ガタガタと震えていました。
民を導くべき王族が、真っ先に高所へ逃げ、民を見下ろしている。
その姿は、この国の縮図そのものでした。
「……見苦しいですわね。リーダーシップとは、他者を踏み台にすることではありませんのに」
私はくるぶしまで水に浸かりながらも、動じることなく周囲を観察しました。
「マックス様、振動が始まります。壁際に寄ってください」
「振動?」
「ええ。ご覧になってください」
パニックになった数百人の貴族たちが、出口を求めて一斉に走り回っています。
水飛沫を上げ、悲鳴を上げ、右往左往する群衆。
その不規則な動きが、ある瞬間、建物の固有振動数と共鳴しました。
ガラス張りの壁が、ミシミシと不気味な音を立てて歪み始めます。
「共振です。設計強度の低い建物で、大勢の人間がパニックになれば、そのエネルギーは地震に匹敵する破壊力を持ちます」
ついに、一枚の巨大な窓ガラスが、圧力と振動に耐えきれずに砕け散りました。
そこから、怒涛のような夜の波が押し寄せてきます。
「うわあああああっ!」
新たな海水の流入により、水位は一気に腰の高さまで上昇しました。
テーブルの上に避難していた殿下も、バランスを崩して汚水の中に転落しました。
「ぶくっ、げほっ! しょっぱい! 目が、目がぁ!」
泥水にまみれ、溺れる犬のようになった殿下。
しかし、それよりも悲惨な状態なのが、シルヴィア様でした。
「たす、助けてぇ……! 動けないぃぃ!」
彼女の悲鳴が響きます。
見れば、彼女は水位の上昇と共に、床に縫い付けられたように動けなくなっていました。
原因は、あの自慢のマーメイドドレスです。
「……あらあら。スパンコールと分厚い生地が水を吸って、ものすごい重量になっていますわね」
私は冷静に分析しました。
「水を含んだ布の重さは、乾燥時の約三倍。さらにマーメイドラインで足が拘束されているため、水の抵抗をまともに受けています。……物理的に錨を下ろした状態ですわ」
「レ、レイモンド様ぁ! 手を引いて! 重いのよぉ!」
シルヴィア様が必死に手を伸ばしますが、這い上がろうとするレイモンド殿下は、彼女の手を振り払いました。
「離せ! お前のせいで私も沈むだろうが! 重いんだよ!」
「なっ……! あんた、私を見捨てる気!?」
「当たり前だ! 私の命は国家そのものなんだぞ!」
醜い罵り合いと共に、二人は汚水の中で取っ組み合いを始めました。
愛も宝石も、泥水の中では何の役にも立ちません。
「……さて。そろそろお時間ですわ」
私はマックス様に合図を送り、砕けた窓ガラスの方へと向かいました。
窓の外には、荒れ狂う海面がすぐそこまで迫っています。
「ジュリアンナ! 海に飛び込む気か!?」
「いいえ。……お迎えが来ました」
暗い海面から、一本のロープが投げ込まれました。
それをキャッチしたのは、私の指示で待機していたアイゼンガルドの精鋭部隊です。
彼らがロープを引くと、波間から一艘の小船が、まるで幽霊船のようにヌッと姿を現しました。
「ゴンドラ……?」
「ええ。私が開発した、不沈構造の装甲ゴンドラです」
私はマックス様の手を借りて、窓枠を乗り越え、軽やかにゴンドラへと飛び移りました。
私のドレスの下にはコルクの救命胴衣がありますが、濡れることなく乗り込むことができました。
ゴンドラは波に揺れながらも、安定して浮かんでいます。
私は船首に立ち、ランタンを掲げました。
その光は、水没した大広間を亡霊のように照らし出しました。
「――皆様。舞踏会はお楽しみいただけまして?」
私の声に、溺れかけていた貴族たちが一斉に顔を上げました。
「ジ、ジュリアンナ様!?」
「船だ! 船があるぞ!」
「助けてくれ! 金なら払う! 乗せてくれ!」
貴族たちが窓際に殺到しようとしますが、水圧とドレスの重さで思うように動けません。
「落ち着いてください。定員には限りがございます」
私は冷徹に見下ろしました。
「この船は、私の招待状をお持ちの方、およびアイゼンガルドとの友好条約に署名できる方のみを救助いたします。……もちろん、救助費用は別途請求させていただきますが」
「払う! いくらでも払うから!」
「契約書はどこだ! サインする!」
我先にと手を挙げる貴族たち。
その中で、レイモンド殿下とシルヴィア様だけが、汚水にまみれた顔で呆然と私を見上げていました。
「き、貴様……。最初から、こうなることを知っていたのか……?」
殿下が震える声で問いました。
「ええ。基礎のない場所(埋立地)に、排水設備のない箱(離宮)を置けば、大潮の夜にどうなるか。……建築士ならずとも、学生でも分かる理科の問題ですわ」
私はニッコリと微笑み、殿下に手を……、差し伸べませんでした。
「残念ながら、殿下への招待状は用意しておりません。……ですが、ご安心を。水が引くまであと六時間。天井のシャンデリアにしがみついていれば、溺死は免れますわ」
「ろ、六時間……!?」
「水温は低いので、低体温症にはお気をつけて。……ああ、それと」
私はシルヴィア様に視線を向けました。
「シルヴィア様。そのドレス、素敵ですわよ。本物の人魚のように、水がお似合いです」
「イヤァァァ! 助けてぇ! ドレスが、ドレスが脱げないのぉ!」
「さあ、出航です! マックス様、櫓をお願いします!」
「了解した」
マックス様が力強く漕ぎ出し、ゴンドラは浸水する離宮を離れました。
背後で響く「待ってくれ!」「行かないでくれ!」という絶叫は、風雨の音にかき消されていきました。
水没する舞踏会。
それは、腐敗した王政が物理的に沈没した瞬間でした。
「私のドレスが! 最高級のシルクが!」
新離宮の大広間は、文字通り阿鼻叫喚の地獄絵図と化していました。
床下の排水口から逆流した海水は、見る見るうちに水かさを増し、貴族たちの膝下まで到達しています。
しかも、ただの海水ではありません。
王都の汚水を含んだ、黒く濁ったドブ水です。
「お、王太子殿下! どうにかしてください! 出口のドアが水圧で開きません!」
一人の貴族が、レイモンド殿下に詰め寄りました。
この広間は半地下構造になっており、ドアは外開きです。
外の水位が上がってしまえば、中からは人力で開けることは不可能です。
「し、知るか! 私に触るな! 服が汚れるだろう!」
殿下はどうしていたかと言うと、部屋の中央にある一番高いテーブルの上に土足で上がり、ガタガタと震えていました。
民を導くべき王族が、真っ先に高所へ逃げ、民を見下ろしている。
その姿は、この国の縮図そのものでした。
「……見苦しいですわね。リーダーシップとは、他者を踏み台にすることではありませんのに」
私はくるぶしまで水に浸かりながらも、動じることなく周囲を観察しました。
「マックス様、振動が始まります。壁際に寄ってください」
「振動?」
「ええ。ご覧になってください」
パニックになった数百人の貴族たちが、出口を求めて一斉に走り回っています。
水飛沫を上げ、悲鳴を上げ、右往左往する群衆。
その不規則な動きが、ある瞬間、建物の固有振動数と共鳴しました。
ガラス張りの壁が、ミシミシと不気味な音を立てて歪み始めます。
「共振です。設計強度の低い建物で、大勢の人間がパニックになれば、そのエネルギーは地震に匹敵する破壊力を持ちます」
ついに、一枚の巨大な窓ガラスが、圧力と振動に耐えきれずに砕け散りました。
そこから、怒涛のような夜の波が押し寄せてきます。
「うわあああああっ!」
新たな海水の流入により、水位は一気に腰の高さまで上昇しました。
テーブルの上に避難していた殿下も、バランスを崩して汚水の中に転落しました。
「ぶくっ、げほっ! しょっぱい! 目が、目がぁ!」
泥水にまみれ、溺れる犬のようになった殿下。
しかし、それよりも悲惨な状態なのが、シルヴィア様でした。
「たす、助けてぇ……! 動けないぃぃ!」
彼女の悲鳴が響きます。
見れば、彼女は水位の上昇と共に、床に縫い付けられたように動けなくなっていました。
原因は、あの自慢のマーメイドドレスです。
「……あらあら。スパンコールと分厚い生地が水を吸って、ものすごい重量になっていますわね」
私は冷静に分析しました。
「水を含んだ布の重さは、乾燥時の約三倍。さらにマーメイドラインで足が拘束されているため、水の抵抗をまともに受けています。……物理的に錨を下ろした状態ですわ」
「レ、レイモンド様ぁ! 手を引いて! 重いのよぉ!」
シルヴィア様が必死に手を伸ばしますが、這い上がろうとするレイモンド殿下は、彼女の手を振り払いました。
「離せ! お前のせいで私も沈むだろうが! 重いんだよ!」
「なっ……! あんた、私を見捨てる気!?」
「当たり前だ! 私の命は国家そのものなんだぞ!」
醜い罵り合いと共に、二人は汚水の中で取っ組み合いを始めました。
愛も宝石も、泥水の中では何の役にも立ちません。
「……さて。そろそろお時間ですわ」
私はマックス様に合図を送り、砕けた窓ガラスの方へと向かいました。
窓の外には、荒れ狂う海面がすぐそこまで迫っています。
「ジュリアンナ! 海に飛び込む気か!?」
「いいえ。……お迎えが来ました」
暗い海面から、一本のロープが投げ込まれました。
それをキャッチしたのは、私の指示で待機していたアイゼンガルドの精鋭部隊です。
彼らがロープを引くと、波間から一艘の小船が、まるで幽霊船のようにヌッと姿を現しました。
「ゴンドラ……?」
「ええ。私が開発した、不沈構造の装甲ゴンドラです」
私はマックス様の手を借りて、窓枠を乗り越え、軽やかにゴンドラへと飛び移りました。
私のドレスの下にはコルクの救命胴衣がありますが、濡れることなく乗り込むことができました。
ゴンドラは波に揺れながらも、安定して浮かんでいます。
私は船首に立ち、ランタンを掲げました。
その光は、水没した大広間を亡霊のように照らし出しました。
「――皆様。舞踏会はお楽しみいただけまして?」
私の声に、溺れかけていた貴族たちが一斉に顔を上げました。
「ジ、ジュリアンナ様!?」
「船だ! 船があるぞ!」
「助けてくれ! 金なら払う! 乗せてくれ!」
貴族たちが窓際に殺到しようとしますが、水圧とドレスの重さで思うように動けません。
「落ち着いてください。定員には限りがございます」
私は冷徹に見下ろしました。
「この船は、私の招待状をお持ちの方、およびアイゼンガルドとの友好条約に署名できる方のみを救助いたします。……もちろん、救助費用は別途請求させていただきますが」
「払う! いくらでも払うから!」
「契約書はどこだ! サインする!」
我先にと手を挙げる貴族たち。
その中で、レイモンド殿下とシルヴィア様だけが、汚水にまみれた顔で呆然と私を見上げていました。
「き、貴様……。最初から、こうなることを知っていたのか……?」
殿下が震える声で問いました。
「ええ。基礎のない場所(埋立地)に、排水設備のない箱(離宮)を置けば、大潮の夜にどうなるか。……建築士ならずとも、学生でも分かる理科の問題ですわ」
私はニッコリと微笑み、殿下に手を……、差し伸べませんでした。
「残念ながら、殿下への招待状は用意しておりません。……ですが、ご安心を。水が引くまであと六時間。天井のシャンデリアにしがみついていれば、溺死は免れますわ」
「ろ、六時間……!?」
「水温は低いので、低体温症にはお気をつけて。……ああ、それと」
私はシルヴィア様に視線を向けました。
「シルヴィア様。そのドレス、素敵ですわよ。本物の人魚のように、水がお似合いです」
「イヤァァァ! 助けてぇ! ドレスが、ドレスが脱げないのぉ!」
「さあ、出航です! マックス様、櫓をお願いします!」
「了解した」
マックス様が力強く漕ぎ出し、ゴンドラは浸水する離宮を離れました。
背後で響く「待ってくれ!」「行かないでくれ!」という絶叫は、風雨の音にかき消されていきました。
水没する舞踏会。
それは、腐敗した王政が物理的に沈没した瞬間でした。
163
あなたにおすすめの小説
『婚約破棄された令嬢ですが、名も残さず街を支えています』
ふわふわ
恋愛
婚約破棄された伯爵令嬢コルネリア・フォン・ヴァルデン。
名誉も立場も失いかけた彼女が選んだのは、誰かに勝つことでも、名を取り戻すことでもなかった。
前に立たず、声高に語らず、ただ「判断が続く仕組み」を街に残すこと。
現場に任せ、失敗を隠さず、問いを残し、そして最後には自ら手を離す――。
名を呼ばれず、称賛もされない。
それでも街は止まらず、確かに良くなっていく。
これは、ざまぁの先で「勝たなかった令嬢」が、
静かに世界を変え、そして正しく消えていく物語。
【完結】この運命を受け入れましょうか
なか
恋愛
「君のようは妃は必要ない。ここで廃妃を宣言する」
自らの夫であるルーク陛下の言葉。
それに対して、ヴィオラ・カトレアは余裕に満ちた微笑みで答える。
「承知しました。受け入れましょう」
ヴィオラにはもう、ルークへの愛など残ってすらいない。
彼女が王妃として支えてきた献身の中で、平民生まれのリアという女性に入れ込んだルーク。
みっともなく、情けない彼に対して恋情など抱く事すら不快だ。
だが聖女の素養を持つリアを、ルークは寵愛する。
そして貴族達も、莫大な益を生み出す聖女を妃に仕立てるため……ヴィオラへと無実の罪を被せた。
あっけなく信じるルークに呆れつつも、ヴィオラに不安はなかった。
これからの顛末も、打開策も全て知っているからだ。
前世の記憶を持ち、ここが物語の世界だと知るヴィオラは……悲運な運命を受け入れて彼らに意趣返す。
ふりかかる不幸を全て覆して、幸せな人生を歩むため。
◇◇◇◇◇
設定は甘め。
不安のない、さっくり読める物語を目指してます。
良ければ読んでくだされば、嬉しいです。
【完結】ジュリアはバツイチ人生を謳歌する
ariya
恋愛
エレン王国の名門貴族・アグリア伯爵家に嫁いだジュリア・アグリア(旧姓ベルティー)。
夫のアベル・アグリア伯爵は、騎士として王妃の護衛任務に没頭し、結婚翌日からほぼ別居状態。
社交界のパーティーでは妻のエスコートを代理人に任せ、父の葬儀にも顔を出さず、事務的な会話と手紙のやり取りだけの日々が続く。
ジュリアは8年間の冷遇に耐え抜いたが、ある朝の食事中、静かに切り出す。
「私たち、離婚しましょう」
アベルは絶句するが、ジュリアは淡々と不満を告げる。
どれも自分のしでかしたことにアベルは頭を抱える。
彼女はすでに離婚届と慰謝料の用意を済ませ、夫の仕事に理解を示さなかった「有責妻」として後腐れなく別れるつもりだった。
アベルは内心で反発しつつも、ジュリアの決意の固さに渋々サイン。
こうしてジュリア・アグリアは、伯爵夫人としての全てを置き去りにし、バツイチ人生を開始する。
婚約破棄は了承済みですので、慰謝料だけ置いていってください
鍛高譚
恋愛
公爵令嬢アナスタシア・オルステッドは、第三王子アレンの婚約者だった。
しかし、アレンは没落貴族の令嬢カリーナと密かに関係を持っていたことが発覚し、彼女を愛していると宣言。アナスタシアとの婚約破棄を告げるが──
「わかりました。でも、それには及びません。すでに婚約は破棄されております」
なんとアナスタシアは、事前に国王へ婚約破棄を申し出ており、すでに了承されていたのだ。
さらに、慰謝料もしっかりと請求済み。
「どうぞご自由に、カリーナ様とご婚約なさってください。でも、慰謝料のお支払いはお忘れなく」
驚愕するアレンを後にし、悠々と去るアナスタシア。
ところが数カ月後、生活に困窮したアレンが、再び彼女のもとへ婚約のやり直しを申し出る。
「呆れたお方ですね。そんな都合のいい話、お受けするわけがないでしょう?」
かつての婚約者の末路に興味もなく、アナスタシアは公爵家の跡取りとして堂々と日々を過ごす。
しかし、王国には彼女を取り巻く新たな陰謀の影が忍び寄っていた。
暗躍する謎の勢力、消える手紙、そして不審な襲撃──。
そんな中、王国軍の若きエリート将校ガブリエルと出会い、アナスタシアは自らの運命に立ち向かう決意を固める。
「私はもう、誰かに振り回されるつもりはありません。この王国の未来も、私自身の未来も、私の手で切り拓きます」
婚約破棄を経て、さらに強く、賢くなった公爵令嬢の痛快ざまぁストーリー!
自らの誇りを貫き、王国を揺るがす陰謀を暴く彼女の華麗なる活躍をお楽しみください。
断罪の準備は完璧です!国外追放が楽しみすぎてボロが出る
黒猫かの
恋愛
「ミモリ・フォン・ラングレイ! 貴様との婚約を破棄し、国外追放に処す!」
パルマ王国の卒業パーティー。第一王子アリオスから突きつけられた非情な断罪に、公爵令嬢ミモリは……内心でガッツポーズを決めていた。
(ついにきたわ! これで堅苦しい王妃教育も、無能な婚約者の世話も、全部おさらばですわ!)
【完結】私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる