空想街見聞録

時津橋士

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心の町

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 初夏。春から夏へと季節が移り変わったのに伴い、風も夏の香りを含むようになった。とある港町の大通りへ続く、白い石畳の敷かれた下り坂を一人の少女が歩いていた。彼女はマイ。この町に母親と二人で暮らしている。彼女は今日、母親から買い物を頼まれていた。いつもの店でバターとオレンジを。マイの母親は休日になると何かお菓子を作ることが多かった。そしてそのたびにマイは買い物を頼まれるのであった。マイは買い物の内容から今日、母親がオレンジケーキを焼くつもりだとすぐに気が付いた。マイは母親の作るお菓子の中でもとりわけ、オレンジケーキが好きであった。そのため彼女はわくわくしながらいつもの店へと向かった。
 マイの家からその店までは少し遠かった。それでもマイはほとんど毎週、母親に頼まれて買い物に出るのが苦にならなかった。マイはこの港町の風景や香りが心から好きだったのだ。強い日差しを受けて眩しく光る石畳。日陰で寝ている野良猫。海のほうから聞こえてくる汽笛の音とカモメの鳴き声。潮の香りを含んだ海風。その全てがマイのお気に入りであった。そんな大好きな町を体で感じながら歩いているとマイはどこまでも歩いて行ける気がしたのだ。やはり今日も、マイは疲れを感じることの無いまま、店についてしまった。この辺りには色んな店が立ち並んでいるが、母親が作るお菓子の材料を買うのは必ずこの店に決まっていたのだ。
「いらっしゃい。ああ、マイちゃんか。そろそろ来るんじゃないかと思ってたよ」
マイが店に入ると丸々と太った店主がにこやかに声をかけた。彼はモリス。あまり大きくないこの店を、一人で経営していた。
「さて、今日は何を買いに来たんだい」
マイはバターとオレンジを買いに来たと告げた。
「ああ、なるほど。今週はオレンジケーキか。ふむ、ちょっと待ってなよ」
モリスはそういうと店の奥に消えていったが、ほどなくして大きな木箱を抱えて戻ってきた。そして、それをマイ目の前におろすと蓋を取った。マイは思わず声を上げ、笑顔をこぼした。木箱には鮮やかなオレンジがぎっしりと詰まっていたのだ。
「じつはね、知り合いの農家から送られてきたんだけど、一人じゃこんなに食べきれなくてね。好きなだけ持ってってくれよ」
マイはモリスの申し出に大喜びだった。そして、少し多めにオレンジをもらった。これだけあればケーキを焼いてもまだ少し余りそうだ。そうなれば、母親はきっとその余ったオレンジでママレードか何かを作ってくれるだろう。こんなことを考えていると、マイの顔は自然と綻んだ。やがて、バターの代金だけ支払い、店を後にした。もちろん、オレンジケーキが出来上がったらモリスの所にも持って来ると約束して。オレンジのたくさん詰まった買い物袋は少し重かった。しかし、これはマイにとってうれしい重みであった。
 この日、マイは店にやってくるときに通った坂道ではなく、海岸沿いの道を帰ることにした。別段、これが家への近道ではないのだが、今日は海を見ながら歩きたい気分だったのだ。
まだ日の高い時分、青い、果てしない海は夏の強い日差しを反射させてきらきらと輝いていた。遥か沖には幾艘かの船も見える。頬に濃い潮の香りを含んだ海風を感じながら、マイは家へと向かった。波の音、汽笛の音、カモメの声。見上げると深い青を湛えた空に真っ白な雲がいくらか浮かんでいた。もう、すっかり真夏であった。少女は海岸沿いをどこまでも飽きることなく歩いて行った。
 
 あと少し歩けば家につく、というところでマイは不意に足を止めた。道沿いにある小さな防風林、その近くにマイの知らない家が建っていたのだ。ログハウスのような造りの小さな家であった。この町の家はどれも白い石造りの家ばかりであったから、この家の存在はかなり異質なものであった。そして、そんな家が自分の家の近くにあったことに、マイは驚きを隠せなかった。先程までは耳に心地よく感じていた波音が急に大きくなったようであった。
 マイは意を決し、ゆっくりとその家に近づいて行った。窓が二つにドアが一つ。中に人がいるのか、ここからではまだ分からなかった。もう少し近づけば窓から中の様子がわかりそうだ。やがてマイは一つの窓の前に立った。そしてそこからこっそりと部屋の様子をうかがった。部屋の中は薄暗く、今まで夏の日差しの中にいたマイはうまく部屋の様子を見て取ることができなかった。それでもじっと目を凝らしていると次第に部屋の様子が見えてきた。大きな部屋。外と同じ木造り。マイがいる窓の近くには机と椅子が置いてあり、机の上には白いカップとソーサー。そして皿に乗った食べかけのケーキがあった。マイは部屋の様子をもっと詳しく見ようと顔を一層窓に近づけた。

「あの、お嬢さん」

 背後から声を掛けられた。マイは驚いて声のほうに振り返った。
「びっくりさせてごめんなさいね。あんまり真剣に覗いていたもので声をかけ辛くてね」
そこにいたのは六十代ほどの白髪の男性。細身ではあるが背筋はしゃんと伸びており、いたって健康そうに見えた。彼はゆっくりとこちらに近づいてきた。時々彼のかけている金縁の眼鏡に日差しが反射して、不思議な輝きを見せていた。
「私はジフという。昔からここに住んでいてね。今日は君に渡したいものがあったんだ。会えてよかったよ」
ジフ、と名乗ったその老人はどこか幼さを感じさせる笑顔で楽しそうに話した。マイにはジフの言っていることがよく分からなかったが、彼が悪い人間でない事だけは何となく理解できた。
「そうだ、名前を教えてくれないか」
マイはとっさのことに戸惑いながらも、名前を告げた。
「そうか、マイちゃんというんだね。良い名前だ」
ジフはまたしても笑顔になって言った。
「君に見せたいものがあるんだ。さあ」
そういってジフは家のドアを開けた。マイはそのドアの前に立ち、中を覗き込んだ。驚愕した。そしてマイは導かれるようにして部屋の中へと足を踏み入れた。本当はこの時、部屋の隅に先程マイが見た、カップとソーサー、食べかけのケーキが乗った小さな机もあったのだが、それはマイの目には入らなかった。マイは中央の大きな机と、その奥の壁に取り付けられた棚に目を奪われてしまった。正確には、それは机と棚に所狭しと並べられてあったある物のためであった。
 それは一つ一つがマイの両手に収まるほどの大きさのガラス製の半球であった。そして、その中には町があった。緑豊かな自然と一体になった町、いくつもの摩天楼がそびえる近代的な町、白い宮殿のあるきらびやかな町。一つとして同じ町は無く、机と棚に並べられた半球の数だけ、町が存在していた。マイはそれらに魅了され、しばらくの間は声も出せないでいた。
「それはね、この世で暮らす人たちの心の町なのさ」
それだけ聞いてもマイにはよくわからなかったが、マイには「心の町」という言葉がとても魅力的なものに思えた。ジフはさらに続けた。
「この硝子の半球、私はドームと呼んでいるがね。さっきも言ったが、これは一つ一つがこの世に暮らしている誰かの心の中にある町なんだよ」
マイは「心の町」とはなんであるのか尋ねた。
「ああ、それはつまりだな」
そういうとジフは眼鏡に手をかけて少しの間、考え込んでいたが、やがて穏やかな表情で語り始めた。
「この世で生きているとな。楽しいことやうれしいことも多いが、それと同時に辛く、悲しいことも避けては通れん。しかしな、それでも人間はなんとか生きて行けることが多いんだ。マイちゃん、なぜだかわかるかね」
マイは答えられなかった。しばらく考えたが、はっきりとした答えはやはり分からなかった。
「人間は誰しもな、その心の中に自分だけの町を持っているんだよ。この世の常識、良識、規則、義務。そんなものとは全く関係の無い、自分だけの町がな。その町を形作っているのは、その町を持っている人間とその心。その人物が何を考え、どう生きたのか。それによって町の様子は様々に変わるんだ。そして、そうやってできた町はその人の心のよりどころになるのさ。町はいつでも、お帰りなさい、と言ってくれる。楽しいことも、悲しいことも、みんなその町と一緒に受け入れていくんだよ」
マイはよく分かったような、よく分からなかったような心持ちだった。するとジフは机の上のドームを一つ手に取りマイに見せた。
「まあ、そう難しく考えなくても大丈夫さ。例えば、これを見てごらん」
そのドームの中には規則正しくいくつもの家が並んでいた。どれもが白い壁に赤い屋根の家。家と家の間には生垣がある。また道路もまるで定規で引いたかのような正確なものだった。ジフは「この町の持ち主はな」と言いかけたが、すぐに口をつぐんだ。そして
「そんなことは、この町を見ればわかるな」
と、マイに微笑みかけた。
「時々な、この町のことを、退屈だ、とかつまらないという人がいるんだ」
ジフはそういうと少し悲しそうな目をしたが、すぐにマイのほうを向き笑顔になった。
「私はそうは思わんな。綺麗でいい町じゃないか」
ジフはドームを眺めながらしみじみと頷いた。マイもそれにつられて頷いた。
 やがてジフはそのドームを大切そうに机に戻した。マイはふと、その横に置かれたドームが気になった。森の中、一つの小さな家があり、その近くにはティーポットやカップの並んだ机と椅子があった。さながらティーパーティーでも始まるかのようであった。家の近くには塀もあった。目を凝らしてみると、その塀に何やら乗っている。マイはじっとそれを見つめた。そして、それが大きめの猫であると気づいた途端。笑った。猫が顔をこちらに向け、にやりと笑顔を作ったのだ。マイは驚いて声を上げてしまった。
「その町は面白いだろう」
ふと横を見るとジフがいたずらな笑顔を浮かべていた。そして、すぐに「ほら、見てごらん。面白いことが起こる」と、再びそのドームのほうを指した。マイがもう一度そのドームに目をやると、家の中からぞろぞろと何か出てきた。ネズミのような動物、大きな帽子をかぶった男。女の子。それに手足のついたトランプまでも。そして、みんなで本当にティーパーティーを始めたようだった。
「この町は本当に面白くてね、私も見ていて飽きないよ」
ジフはそういうとまた少年のような笑顔で笑い、「町には、当然住人もいるからね」とつぶやいた。

 窓から西日が差し込んだ。マイは慌てた。早く帰らなくては、そして、母親にオレンジケーキの材料を渡さなくてはならない。それを見て、ジフは落ち着いた様子でマイを引き留めた。
「ああ、時間のことなら、心配しなくていい。私が戻しておくよ。ただ、帰る前にこれを渡したくてね」
そういうとジフは二つの空のドームを取り出した。そしてそのうちの一つをマイに渡した。「それは君のものだ。その中にマイちゃんの町ができる。そして、私の持っているドームでも同じ町が作られていく。これからマイちゃんがどんな町を作るのか、楽しみにしてるよ」
マイがそれを手に取った途端。その中に海ができた。ジフのドームにも全く同じ海ができていた。
「うん、いい具合だ。では、そろそろお帰り」
そういってジフは玄関の戸を開けた。
しかし、マイはなかなか外に出ようとはしなかった。マイはジフに何かお礼をしたかった。しかし、何をすればよいのか分からず、ただうつむいていた。
「いいんだよ、お礼なんて気にしなくて」
ジフは笑顔で言ったが、マイの心は晴れなかった。その時、マイはこの家の窓から見た景色を思い出した。食べかけのケーキ。マイはオレンジケーキができたら、ジフの所に持ってくると約束した。ジフは少し困った顔をしていたが、やがて笑顔になり一言「ありがとう」と言った。マイはドアの外に立ち、別れの言葉を口にした。
「じゃあね、マイちゃん」
そういってジフはドアを、閉じた。



 青空。波音。マイは家路を急いだ。オレンジのたくさん詰まった買い物袋を両手で支え、わくわくしながら家へと向かった。早く母親にオレンジケーキを焼いてもらわなければいけない。そして、モリスさんの所に持っていかなくては。ここから彼女の家まではすぐだ。やがて、彼女は家にたどり着き、母親といつもの挨拶を交わすだろう。

「ただいま」
「お帰りなさい」
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