あいつに無理矢理連れてこられた異世界生活

mio

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十二章 学園生活2

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 どうして、この人がここに……。

 長期休みを終えて、私は2年生に上がりました。とはいえ、学年があがり教室が変わるだけ、だと思っていたんだけれどな。

「ごきげんよう、アーネさん。
 お久しぶりですね」

「ご、ごきげんよう、ルカさん。
 あの、隣の方は……?」

 恐る恐る聞いてみる。そう、ルカさんの隣にはなぜか不機嫌そうな顔をしたルイ王子。なぜここに。そしてなぜ不機嫌そうなの。もう何から突っ込めばいいのかわからない。

「あら、ルイですよ?」

 いや、それはもちろんわかっているんだ。むしろわからないわけがない。私が聞きたいのはそこではないのであくまでもとぼけるのですね。

「私がお聞きしたいのは、なぜ科が違うはずのルイ王子がこちらにいらっしゃるのか、というところです」

 このままでは埒が明かないと、直接聞くことにした。ひとまず、一年生が終わることに言っていたことはこれだな。やっぱり楽しい事ではなかったよね……。

「ルイは第一位王位継承者でしょう?
 伝統的に各科を回っているのよ」

 そんな伝統があったとは。特進科がある科はそっちしか回らないらしいけれど、今のうちに色んな人と接点をもつというもっともらしい理由があるらしい。なんと迷惑な。来年はし商業特進科も回るとか。勉強熱心なことで何よりです。

「ふん、まあよろしくな」

「ルイ!」

 なんかこの感じ前も見たな。こう、ルイ王子が高圧的な態度をとり、ルカさんがなだめる感じ。いっそなんだかほほえましい気持ちになってきた。
 そうこうしているうちに、人が増えてきた。皆急に増えた王子にびっくりしている。いや、そりゃそうだよね。なんだか私以上にかわいそうだ。

「おーう、みんな揃ったな」

 相変わらず緩い感じで先生が入ってきた。王子がいいのにそれでいいのか、先生。いや、そもそもこのクラスには王女がいて、この態度だった。いっそここで態度を変える方が失礼というものなのかもしれない。いや、これいろいろおかしいな。ほら、ルイ王子もなんだかびっくりしている。

「このクラスには一人増えたが、まあみんな知っているだろうから紹介は不要だろう。
 みんな仲良くな」

 それだけですか。むしろなんだか安心してくる、気もする。

「今日はまた教科書の配布を行う。
 何人かついてきてくれ」

 そういってさっそく先生は教室を出ていてしまう。だから早いって。そんな先生にもう慣れてしまったこともなかなか悲しい気もするけれど。まあ、男子が数人ついていってくれました。
 ちなみに一年生の時に使っていた教科書は最終日にきちんと返しました。確かに、みんな結構きれいに使っていた。


 そして今日はそのまま教科書を配布して終わりました。うん、さすがに早い。



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