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十二章 学園生活2
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しおりを挟むうーん、どうして私は今ここにいるのだろう? どうしてこうなったのか……。
文化祭が終わり、さてまた魔法陣を作っていこうかというとき。急に私は王宮に呼び出された。それも国王様に。いや、なんで? と固まりましたとも。いつも通り先生のところへ行ったらなんか疲れた顔の先生がいて、何があったかと思えばまだ。なんだか魔術師の資格を取ろうとしていて、オリジナルの魔法陣が試験の条件だという話が陛下の耳に入ったらしく……。
いや、遅くない? なんの反応もないから普通に受けれられているとしか考えていなかったよ。まさかの把握していなかっただけ。それにしてもどうして急に呼び出し、なんてことになったんだろう。王宮へ向かう馬車に乗り込んでも先生は特に何も言わなかった。でも、青い顔をしているわけでもなくどちらかといえば面倒な、みたいな顔をしている。
そしてそのまま馬車は王宮へとついてしまった。
あっさりと謁見の間に通された私たちは今陛下の前にいる。そして正面には難しい顔をした陛下。なんだか久しぶりに見かけた気がします。
「さて、よく来たな」
重々しくそう口にする。以前あった時とは違い、気軽な様子はない。冗談も言えない空気に私はただ頭を下げていることしかできない。
「さて、今日そなたらをここに呼んだ理由だが……」
そこで一度言葉が切られる。いや本当に怖い。とにかく私にできるのは顔を上げない先生に合わせてずっと頭を下げていることだけだ。その様子を見てか、陛下が深いため息をつくのがわかる。
「そなたら、ひとまず面を上げよ。
このままでは会話もままならない」
「はっ」
陛下の言葉にようやく顔を上げると、そこにいたのは予想と違って怒ってはいない陛下だった。てっきり試験を受ける気とは何事か、と怒られるのだと思っていた。
「アーネミリア嬢、来年魔術師の試験を受けるとは誠か?」
「受けることが可能であれば、と思っております」
素直にそういうと、陛下はまたため息をつかれてしまった。私何も変なこと言ってないよね?
「試験を受ける条件として、オリジナル魔法陣を作ることが挙げられたというのは?」
「本当です」
「それは本当に可能なのか?」
「はい」
もう一個作っているのだ。もちろんはいと答えるに決まっている。もちろんできたら今作っているやつを完成させたいけれど、無理だったらそれを出せばいい。何かを考えるようにしていた陛下は、そこで顔を上げた。
「どうして、それを望む?
そなたはいまだ幼い。
そんなに急ぐ必要はないだろう?」
その言葉に隣にいた先生の空気がとがるのを感じた。不思議には思ったけれど、聞けるはずもなく私はまっすぐに陛下の方を見た。
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