あいつに無理矢理連れてこられた異世界生活

十二章 学園生活2

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　陛下への謁見から数日、私は実は特に変わってはいない日常を過ごすことになった。確かに考えてみれば今までと同じことをするだけだもんね。それが明確になっただけで。私は学園生活はもちろん、それに加えて生徒会、魔法の勉強といろいろなことをこなすことになっているが、それでも父様の手伝いをしている兄様ほど忙しくはない。
　魔法の勉強も少し先をやっているくらいですごい難しいというわけでも
　
　なんだか、魔法の暴走といった事件も何件か起きているようで、そういうときに父様の、そして兄様の魔力はとても役に立つみたい。私にはない力だからついうらやましくもなっちゃうけれど。でも、そんな父様方を助けるためにも頑張ると新たに決めたのだ。

「ここのつながりがどうしても悪いみたいですね。
　そこは……」

　そしてあの日から。なんだか先生の熱意が前よりも増していた。もちろん前が適当だったとかそういう話ではない。でも、なんとなく必死さがあったのだ。今日も私が作ってきた魔法陣をみていろいろと指摘をしてくれる。一人では気づけないことも多いから、これは本当に助かった。

「ではこうしたら……」

　少しずつ少しずつ、でも確実に魔法陣を仕上げていくのはやっぱり楽しい。それが正しく起動されて、誰かを守ってくれる、それを考えるだけでなんだかうれしい気持ちになってくるのだ。前のように何か一気に解決できる案があるわけではないから地道にやっていくしかないけれど、私なら大丈夫と言われました。うん、きっと完成させて見せる。
　とにかく、早く人の、特に父様方の役に立ちたい。残るような傷がつかないように、ついても治せるように早く魔法石をたくさん作りたい。そんな思いを持って私はとにかくがむしゃらに頑張ることにした。

　そうして次の魔法陣が完成したのはちょうど2年生が終わるころのことだった。そのタイミングで、光魔法よりも覚えるものが少なかった空間魔法の魔法陣も覚えきることができた。