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十三章 学園生活3
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私がオリジナル魔法陣を完成させた、という話を先生が王宮に持っていくと特別に試験を行う、と言われたのは3年生に上がった後のことだった。本来年に一回、決まった時期にしか行わないのだが、ほかの受験生と一緒にやるわけにはいかない、とのことだ。まあ私としてはどっちでもいいのだけれど。
ちなみに、3年生に上がった時点でルイ王子はまた違うところに移っていった。ここまでせわしないといっそなんだかかわいそうかもしれない。そして、生徒会長はもちろんルイ王子に。私は相変わらず補佐をしている。新しく入ってきた子は初めて言葉を交わす王子様に緊張しっぱなしだったけれど、ぜひとも頑張っていただきましょう。
さてさて、そんな私は今王宮へと向かっています。なぜか母様と先生も一緒に。この試験の見届け人として参加するようだ。
「緊張している、アーネ?」
「そう、ですね。
どういった試験が行われるのか、少しどきどきしています」
「まあ、基礎的なことを聞かれ、実技を見るだけですよ。
そんなに難しいことではありません」
言い切る先生に私も母様も思わず苦笑する。先生にとっては難しいことではないのだろうけれど、毎年多くの人がこの試験を落としているのだ。そう簡単なことではないはずなんだけれど。兄様も屋敷を出るときに励ましてくれました。本当は一緒に来たがったのだけれど、さすがにそういうわけにもいかない。兄様は兄様で今はとても大切な時期だしね。
王宮に到着し、通されたのは広々とした部屋だった。そこにはすでに数人の人が待っている。重々しい空気に思わずぴっと背筋がのびた。
「お待ちしておりました、アーネミリア・オリベルトさんですね」
「はい」
「今回の試験を担当します、トーベルタ・クロスタンと申します」
「よろしくお願いします」
挨拶が終わると、先生がクロスタンさんに1枚の紙を渡す。そこにはこの試験の受験を許可する5人の魔術師の署名が入っているのだ。資格がない人が魔術を使うための署名は2人なのにどうして? と疑問に思っていたのだが、先生の説明に納得しました。資格がない人が、それでも魔法を使うというのは、訓練のために魔術師の監視の下に行うか、本当に緊急事態の時だ。そんな事情で4人というのはなかなか厳しいようだ。しかし、試験を受けるということは、受かれば一人でも魔法を行使できる。その責任は一時的なものよりもずっと重い。
試験で実力を測ることはできてもさすがに人となりを把握するのは難しいため、こうして複数人の署名をもらうことが試験を受ける条件としているのだそう。なるほど……。
ちなみに私の署名は先生、母様、学園長、母様のつてでほか2人がしてくれた。いいのか、母様と先生以外の人。学園長と聞いたときどれほどこちらが驚いたことか!
「確かに受け取りました」
いけない、いけない。つい思考がおかしなところに行ってしまった。
ちなみに、3年生に上がった時点でルイ王子はまた違うところに移っていった。ここまでせわしないといっそなんだかかわいそうかもしれない。そして、生徒会長はもちろんルイ王子に。私は相変わらず補佐をしている。新しく入ってきた子は初めて言葉を交わす王子様に緊張しっぱなしだったけれど、ぜひとも頑張っていただきましょう。
さてさて、そんな私は今王宮へと向かっています。なぜか母様と先生も一緒に。この試験の見届け人として参加するようだ。
「緊張している、アーネ?」
「そう、ですね。
どういった試験が行われるのか、少しどきどきしています」
「まあ、基礎的なことを聞かれ、実技を見るだけですよ。
そんなに難しいことではありません」
言い切る先生に私も母様も思わず苦笑する。先生にとっては難しいことではないのだろうけれど、毎年多くの人がこの試験を落としているのだ。そう簡単なことではないはずなんだけれど。兄様も屋敷を出るときに励ましてくれました。本当は一緒に来たがったのだけれど、さすがにそういうわけにもいかない。兄様は兄様で今はとても大切な時期だしね。
王宮に到着し、通されたのは広々とした部屋だった。そこにはすでに数人の人が待っている。重々しい空気に思わずぴっと背筋がのびた。
「お待ちしておりました、アーネミリア・オリベルトさんですね」
「はい」
「今回の試験を担当します、トーベルタ・クロスタンと申します」
「よろしくお願いします」
挨拶が終わると、先生がクロスタンさんに1枚の紙を渡す。そこにはこの試験の受験を許可する5人の魔術師の署名が入っているのだ。資格がない人が魔術を使うための署名は2人なのにどうして? と疑問に思っていたのだが、先生の説明に納得しました。資格がない人が、それでも魔法を使うというのは、訓練のために魔術師の監視の下に行うか、本当に緊急事態の時だ。そんな事情で4人というのはなかなか厳しいようだ。しかし、試験を受けるということは、受かれば一人でも魔法を行使できる。その責任は一時的なものよりもずっと重い。
試験で実力を測ることはできてもさすがに人となりを把握するのは難しいため、こうして複数人の署名をもらうことが試験を受ける条件としているのだそう。なるほど……。
ちなみに私の署名は先生、母様、学園長、母様のつてでほか2人がしてくれた。いいのか、母様と先生以外の人。学園長と聞いたときどれほどこちらが驚いたことか!
「確かに受け取りました」
いけない、いけない。つい思考がおかしなところに行ってしまった。
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