上 下
28 / 61
彼②

身体の傷跡……

しおりを挟む



 



 
ただその純粋な想いに、
どれほど苛まれるのだろう。。。


 
心はいつも繋がっていると言うのに、
何故に常に"カタチ"として、
目に見えるように
確かめたくなるのだろう?


 
形なんかにしなくても、
心は決まっていて、
明白なはずなのに、
どうしても頼りたくなるのは、ナゼか……




 
「信じきれない」



「信じたい」



 
やはり、正解を相手に預けてしまうが故に、恋は盲目となってしまうのだろう。



 
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎


 
2人目のカレは、
月並みな表現だが、
とてもエネルギーの強い人である。



 
彼のエネルギーが私の体内を廻って巡ったせいだろうか、
眠気とダルさが半端なく、
毎日遣い物にならない自分の日々が続く。



 
彼の強いパワーは、
私の内側に眠る「自己否定」の気持ちをまるで洗い流してくれるかのように、
全てを浮き彫りにする"チカラ"でもあるのだろうか?



 
何故なら今、
身体が全身青あざだらけ、だからである。



 




 
「何で………?!」



入浴中、猛烈に全身に痒みが襲う。
がむしゃらにただ皮膚に爪を立て、
"掻いて"と皮膚から指令が出ているところを、ひたすらにその指示に従った。



 
すると、私の身体から毒が湧き出たかのように、アザだらけになってしまったのだった。



 
せっかく彼が会いに来てくれたけど、
会えなくてよかったんだよ。。。



だって、どこでかD Vにでも遭ったと思われてしまって、心配かけちゃうから。




でも、やっぱり




神さま、いつ叶えてくれるの…?
彼に見てもらいたかったのに、
「私こんなにも頑張って生きてるんだよ」って。。。



「辛かったね」
そう励まして欲しかったのに。




 

しおりを挟む

処理中です...