最強ボスについてきます!

先々ノアル

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part.1 これが彼らの日常

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「なぁ城崎しろざきさん。ボスとはどうやって知り合ったんですか?」

事務作業をしていた城崎は、少しこちらを見てからまた作業に戻る。

「なんだ。気になるのか。」

「そりゃあ…。まぁ、赤原あかはら西条さいじょうさんはなんとなく知ってますけど、城崎さんは、ボスともフランクな感じだし…かと思えば、なんと言うか…。」

城崎は書くスピードを変えない。おそらく答える気がないのだろう。そんなモジモジと話す豪楽寺ごうらくじに対し、遠くのソファーでテレビを見ていた赤原が反応する。

「おい豪楽寺~テメエまさかボスのこと好きじゃねえだろーなあ??」

咄嗟に豪楽寺はビクッと肩をすくめる。


「はっ、はぁ??…ばばばばバカ言ってんじゃねえよっ!!ボスは尊敬とか憧れとか、そういうのであって!」

「はーん!!どうだかなァ?ちょっと優しくされたくらいでドキドキされちゃってバッカみてえ!」

「ああ?!俺は尊敬だって!てかお前もボスの事大好きの癖に!!このホモ野郎!!」

言い合っている2人を横目に城崎はボソリと呟く。

「あーあーうるせえ…。おい伊神ボス。帰ってきてんだろ。話し合いの結果はどうなったんだよ。」


「「んえっ!!」」


赤原と豪楽寺は、瞬間的に扉の方を見た。

すると、帰ってきていた伊神と西条が優雅に珈琲を飲んでいた。


伊神はニヤリと笑う。

「ん~そうだね。ひと段落ついたかな。」


さっきの一連の流れが聞こえていたのではと、豪楽寺は俯いた。

「えと、お疲れ様です!!」

「うん。ありがとう。…ところで、悠愛ゆうあい、また1個ピアス開けたでしょ?」

伊神はそっと豪楽寺の方へ近ずき、耳を撫でる。

「うわぁっ!えっ、えと…はい。」

顔を真っ赤にしながら上目で伊神の方を見る。

綺麗な顔立ちに色白の肌、黒いタートルネックのミステリアスな雰囲気。

「(ボスが、俺の耳触ってる…!)」

「ちょっと開けすぎだよ。また不安なことでもあったの?…相談乗るからいつでも僕の部屋に来てね。」


そういうと伊神は自室へ戻って言った。


「おい」

「………(ぼけー)」

「おい」

バチンッ


「いってえええ!…って西条さん!?」


西条は真顔で豪楽寺の顔を叩く。

「あんまり分かりやすくするな、お前は生まれたての動物か。」

すると赤原と城崎も乗る。

「そーだぜえてめえ!カマトトぶんのも大概にしろや!」

「豪楽寺…お前色恋沙汰を学べ。」


「ええ、俺ってそんなにわかりやすいですか?」



「「「うん」」」



「(じゃあ多分、ボスも分かってるんだろうな。それであの対応か…やっぱカッコいい。)」


今日は、全員で動いたり、潜入とかで危険な仕事もないのでアジトで過ごす日だった。

こんなイケメンな対応をするボスに、俺はもちろん、赤原や西条さんまでたまにドキドキさせられている。

「(でもやっぱり城崎さんは謎だ。)」

無敵感、というか欠点がなくて。
けどボス程じゃない。
最近はボスと城崎の関係性を、豪楽寺は探っていた。


「ああ、そうだ。」


事務作業を終わらせた城崎は、淡々と言った。


「明日、マフィアの基地に潜入しに行って不正取引の現場抑えるぞ。」

突然の事に豪楽と赤原が叫ぶ

「「えええ!!?」」

「お前ら2人でな。」


「はあああああ!?」


「(よりによって、なんで赤原なんだー!)」

「詳しい事はこれから説明する。初単独任務、頑張れよ。」


(マジかよ。)




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