僕は運命から逃れたい

先々ノアル

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運命は選べない

運命の番

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「むぅ…!!…んぅ……!」
リザルトが僕の全身を力強く抱きしめて荒々しいキスをする。

なんだよこれ!!!

リザルトは舌を出し、唇をなぞって僕の口内へ侵入していく。手足を縛られて抵抗できない僕は、されるがままになっていた。

するとグチュっと艶かしい音を立てて舌が離れる。


「…っお前たちβであるな!!…独房の入り口付近の見張りと合流し、しばらくそこへいろ!!」

「「はっ!」」

ガシャガシャと鎧が走る音が響いた。きっとあの兵士達は上へいってしまったんだ。これから僕は……そんなの嫌だ!

リザルトを押しのける。だがリザルトは僕を引き寄せて見つめてくる。
だめだ…体が…。
もう僕は、熱くなったあそこが脈を打っていて、どうしようもなく切ない。

「…はぁっ、認め…たく無い真実ではっあるが…もうこれは抗えない運命さだめだ。」

そんな事…口に出さないでくれ…!

それでも息が上がる。ああ…そのリザルトの右手に、あそこを擦り付けたくて
…駄目だ!!
くそっ! 止まらない。するとまたリザルトは舌を滑らせて僕の舌と絡める。
その気持ち良さに腰がカクカクと震えた。

キスをされてるだけなのに…。なんで…?!
欲しい。もっと強烈な刺激が…!嫌だ!違う!!

火照る体が言うことを聞かない。僕は冷静になろうと必死に言い聞かせる。

そうだ忘れるな!!

こいつは僕の国。ミューフォリアを制圧した、憎きガルドザルクの皇子なんだ!!こんな事をされて黙っているものか!ふざけるな!ふざけるな!!

ヤンを…返せ!!

そう、快感から理性呼び戻し、奮い立たせようとした時、リザルトは僕の欲望を叶えるかのように、あそこの先端をスッと撫でた。

「ぐぅ…っ…やめ、やめろ…!っふぅ……はぁ…はぁっ」

そのままリザルトは僕のあそこを扱いた。触れられただけでイきそうになってしまうのに、もう腰が止まらない。
上下に、何度も無様に腰を振る。

僕は隣国の恨みが頭の片隅からとびそうになり、目の前のリザルトにしがみついてしまった。

「…ふふっ、ユーリテストと言ったな?…貴様も理解しただろう。…はっはっは、まさか、滅ぼした国の皇子が、運命のつがいだとはな…っ」

あんなの、伝説じゃなかったのかよ。
でも、リザルトの手からあそこを擦り付けるのをやめられないのは事実だ。

なんで…僕は、こんなことを。

リザルトと目が合った瞬間、心が震えたのを覚えている。
完全にあそこが勃ち、後ろの穴が疼いたのも分かっている。

もう、抗えないかもしれないのも分かってる!!




「…うぅ…っヤン。……やぁ、ヤン!!…うぅ。」





「…チッ。」


リザルトに抱かれるような形になって、後ろから扱かれる。その瞬間絶対的な快感が襲う。

「んっ、あっあっあ!…ふぁ、んっんっ!……ぅうあ!いっ、イく!!」

僕は白濁の汁をビュッビュッと飛ばして、あまりの気持ち良さによだれが溢れる。
我慢できないと言わんばかりにリザルトは膨らんだあそこを露わにした。

僕なんかよりもずっと大きくて、破裂しそうなほどに苦しそうだった。
するとそれを問答無用で僕の口内に押し込んだ。僕の後頭部を抑えて、喉奥に入れていく。

「んぐぅぅ!…ふっ…んん、ごぉっ!…んぐ」

えづくのを我慢して、瞳が涙で潤んでいく。こんなにも苦しいのに、先ほど果てた僕のあそこはピクピクと反応していた。

「ふっ!貴様っ、こんな事をされて気持ちいいのか…?愚かだなぁ。」

悦に浸っているような色っぽい顔でリザルトは僕の乳首をつねる。こいつは僕を翻弄してる。ギュッと力を入れられると「んあっあっ!」と喘いでしまう。

嫌だ違う僕はこんなことしてる場合じゃ!

もはやどこを触られても感じてしまう。
体はともかく、心まで奪われては駄目だ!!




『そんなのどうでもいいよ』 



どうでもよくなんかない!!国の仇だ!いつか殺してやる!!!




『運命の番を殺すなんて、出来るわけない。』




体が麻痺する。

気持ち良さに脳が痺れて、リザルトのあそこに顔を埋めて…。口内を犯されてるだけで気持ちいい。

「んっ、ぐ、いくぞ………っ!…ん!!」

ドロッと喉の奥に熱くて濃い液体が絡みつく。
僕は吐き出しそうになりながらも、ずっと興奮が止まらず腰を浮かせていた。

こんなのは違う。こんなやつ!!
僕は屈辱の涙で顔を濡らし、意識が遠のいていった。





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