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ふたたび 1
しおりを挟む「ーーっ!」
強い何かに揺さぶられ、慌てて目を開ける。
明るくて、今すぐまた目を閉じてしまいたい。
周りの音もざわざわうるさくて、でもいつかの時みたいに耳に水が入っているかのようにぼやけてて……
「ぅ、っ」
ガバリと、力強いものが覆い被さってきた。
がっしり身体を掴まれ、恐怖からすぐにそれを確認してーー
「…………ぇ?」
黒い髪、知ってる洋服、震えている小さな肩。
これ、は
「母…さ、ん……?」
「あぁぁ、ぁあぁぁ!」
日本での母さんが、大粒の涙を流しながら俺を抱き締めていた。
慌てて辺りを見ると、側には疲れ切っているような父さんもいて。
え……なに、これ。
俺、日本に戻ってきたのか………?
どういう事か全くわからないまま
ただ呆然と、泣いている母さんの肩に手を添えた。
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