オメガの城

藤間留彦

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第二章 第二の秘密

第二十二話

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「もう嫌がることしないから、許して欲しい……エイクに嫌われたら、生きていけない……」
「……嘘だ。俺に突っ込みたくて堪らないくせに」

 太腿に押し付けられていた張り詰めたそれの感触がしなくなる。身体を離したのだ。

「エイクが嫌なら……しない。舌を噛み切って骨を折ってでも、我慢する……から」

 嫌な予感がして枕を退けると、ユンは自分の腕を握ってぎりぎりと締め上げていた。俺は驚いて飛び起き、ユンを押し倒す。

「お前何やってんだよ! 頭可笑しいだろッ!」
「そう……僕は可笑しいんだ。だから……君を傷付けたくなかったのに」

 苦しそうに呼吸を繰り返すユンの腰が動く。ユンの上に跨る格好になっている俺の尻に、硬いものが当たる。ユンの表情を見ると、必死に歯を食いしばって衝動を抑え込もうとしていた。

「……嫌いなんて嘘に決まってるだろ」

 腰を下に少しずらして、ユンのズボンのボタンを外し、チャックをゆっくりと下ろす。下着から尖端がはみでるほどに大きいそれが俺の肢の間に現れた。身体がまた熱くなって、発情期ヒートの止め処ない性欲が俺をまた快感に誘おうとしていた。

「俺は愛してるんだよ、本当にお前を……ユンベルト・フォルスター」

 下着を下ろすと、彼の両脚の間に完全に勃ち上がった太い肉棒が露わになる。俺は腰を上げて、その杭を期待するようにひくついている俺の後孔に宛がった。

「うぁ、あっ……」

 腰をゆっくりと沈めると、ユンによって慣らされたそこは、いとも簡単に太い杭を呑み込んでいく。そして根元まで咥え込んで、奥に突き当たると身体がびくんと震えた。

「ッ、ん……お前、は……俺を本当に、愛してる……?」

 二回も連続で達した身体は、挿入しただけで感じてしまって甘い声が漏れる。ユンは長く息を吐き出しながら、俺の腰に手を伸ばした。中でユンの茎が大きくなるのが分かる。

「愛してる、本当に君を……君だけを」
「ぁん、っあぁ……ユンっ……!」

 腰を掴んだまま奥に何度も突き上げられて、痙攣しながら頭の先まで突き抜けていく快感に身を捩った。

「愛してる……愛してる、エイク……!」

 愛してると言われる度に身体が感じて、俺の中がユンの昂る屹立を搾るように締め付ける。

「っ、はぁ、奥、気持ち、いいっ……んっ、またイく……あ、んッ……!」

 激しく痙攣しながら意識が一瞬途切れて、ユンの上にそのまま倒れ込んだ。俺の中に、ユンの飛沫が放たれるのを感じながら。

「もう、何があっても……君を手放さない」

 強く、しかし包み込むように抱き締められる。俺の髪を撫でながら、頭の天辺にキスした。本当に愛しい人にするみたいだと、幸福感で満たされる。しかし、直ぐにユンは俺を横に寝かせ、身体を起こしてしまった。
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