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エピソード9-1
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汐音の残したカレーの皿が重くのしかかる。
最近よく食べるようになってきたから、最初に食べた分の半分くらいをよそって来たのに一口くらいで急にいってしまった。
夫が帰ってきたから自分の分をよそるタイミングで少し多めに入れてしまった。汐音と二人のときは残しても良いように少し少なめにするのに、ついうっかりしていた。
自分のを食べながら、どうしようか考えあぐねていた時に突然
「あのさ、この前のBBQのときのことなんだけど。汐音と高橋達が仲良くなったんだって?」
と、唐突に聞かれた。
千草は最初、夫が何を言い出したのかわからずにいた。
いつもなら、カレーを黙々と食べ、「ごちそうさま」と言うか言わずかで間髪入れずに立ち上がり、いつもの『定位置』に行く夫が、二人になるのを見計らったかのように、突拍子もない事を言い出したからだ。
「BBQの時の話をね、今日、高橋から聞いて、汐音が高橋と森さんっていう女性と、その・・・、仲良くなったって聞いて。」
と、言ってきた。
あの日の事か。
あの日。
昼時間にいいタイミングだからと汐音を迎えに行き、他の子やペットと戯れている姿を微笑ましく眺めていたときのこと。
「佐々木主任の奥さん?」
と女性の声が後ろから聞こえた。
声のほうに振り向くと、若い男女がテントの中に入ってくるところだった。
ちょっと前に、夫と挨拶していた高橋さんと森さんだった。
千草がテントに入っていくのを見かけて、追ってきたようだ。
千草が挨拶とかして話しているのを見て、汐音がいつの間にか千草のうしろにきていたようだ。
それに気がついて、二人が挨拶するとモジモジとしながら挨拶していた。
そんなタイミングで、千草は森さんがつけていたチャームに目を奪われていた。明るいきみどり色の小さなそれは、森さんが動くたびにキラキラしていた。
千草がチャームのことに気を取られている合間に、ものすごい勢いで汐音と二人が意気投合してしまった。
その延長でもっと一緒に遊びたいということになったようだった。そこに多分高橋さんが悪魔のささやきをした気がする。
「じゃあ、今後僕とアカリお姉さんが遊びに行ってもいいかな?」と聞いていた。
千草が断りを入れようとしたのだがその前に汐音が快諾したのだった。
本当にあっというまに。
どちらかというと人見知りの汐音が、その日あったばかりの人に心を開いて、生き生きと話をしていて、そんな姿が嬉しくあった。そして、煌めいていたあのチャームに心を惹かれたことがあったのもあり、私も汐音もモリさんという女性のペースに乗っかってしまっていた。
汐音との約束だけでは大人としての承知ではないので、森さんは私の返事を待っていたようだが、高橋さんがここぞとばかりに話をまとめ上げてしまった。
そして、私の適当な相槌によって高橋さんの中での解釈が、佐々木家に遊びに来るという事になったようだ。
最近よく食べるようになってきたから、最初に食べた分の半分くらいをよそって来たのに一口くらいで急にいってしまった。
夫が帰ってきたから自分の分をよそるタイミングで少し多めに入れてしまった。汐音と二人のときは残しても良いように少し少なめにするのに、ついうっかりしていた。
自分のを食べながら、どうしようか考えあぐねていた時に突然
「あのさ、この前のBBQのときのことなんだけど。汐音と高橋達が仲良くなったんだって?」
と、唐突に聞かれた。
千草は最初、夫が何を言い出したのかわからずにいた。
いつもなら、カレーを黙々と食べ、「ごちそうさま」と言うか言わずかで間髪入れずに立ち上がり、いつもの『定位置』に行く夫が、二人になるのを見計らったかのように、突拍子もない事を言い出したからだ。
「BBQの時の話をね、今日、高橋から聞いて、汐音が高橋と森さんっていう女性と、その・・・、仲良くなったって聞いて。」
と、言ってきた。
あの日の事か。
あの日。
昼時間にいいタイミングだからと汐音を迎えに行き、他の子やペットと戯れている姿を微笑ましく眺めていたときのこと。
「佐々木主任の奥さん?」
と女性の声が後ろから聞こえた。
声のほうに振り向くと、若い男女がテントの中に入ってくるところだった。
ちょっと前に、夫と挨拶していた高橋さんと森さんだった。
千草がテントに入っていくのを見かけて、追ってきたようだ。
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それに気がついて、二人が挨拶するとモジモジとしながら挨拶していた。
そんなタイミングで、千草は森さんがつけていたチャームに目を奪われていた。明るいきみどり色の小さなそれは、森さんが動くたびにキラキラしていた。
千草がチャームのことに気を取られている合間に、ものすごい勢いで汐音と二人が意気投合してしまった。
その延長でもっと一緒に遊びたいということになったようだった。そこに多分高橋さんが悪魔のささやきをした気がする。
「じゃあ、今後僕とアカリお姉さんが遊びに行ってもいいかな?」と聞いていた。
千草が断りを入れようとしたのだがその前に汐音が快諾したのだった。
本当にあっというまに。
どちらかというと人見知りの汐音が、その日あったばかりの人に心を開いて、生き生きと話をしていて、そんな姿が嬉しくあった。そして、煌めいていたあのチャームに心を惹かれたことがあったのもあり、私も汐音もモリさんという女性のペースに乗っかってしまっていた。
汐音との約束だけでは大人としての承知ではないので、森さんは私の返事を待っていたようだが、高橋さんがここぞとばかりに話をまとめ上げてしまった。
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