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第二十四話 海の皇国
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メイ伯爵家より頂いたかつてのローナの恋人の騎士様は失意にくれています。自分の意思に関係なく譲渡されれば悲しい気持ちはわかりますが真実は話せないので、謝罪の意をこめてきちんとお世話しようと思います。
放っておくと食事を取らないので無理やり口にスプーンを運んで食べさせます。何を言っても暗い瞳を向けるだけです。話してみようかな・・。私の年齢なら初恋していても矛盾はありませんものね。幼い頃に一目惚れして大人になっても私の生前の娘は初恋を忘れられませんでした。
『騎士様、私、愛する人がいました。ですがもう会えません。』
騎士様が力のない暗い瞳で初めて視線を向けられました。反応するのは良い傾向ですわ。
『彼とそっくりな人に会いました。私との記憶はなく、私の知ってる彼とは別人です。私は彼を見ると愛する人との違いに悲しくてたまらなくなるんです』
『別人か。俺の愛する人はいない。一緒に連れて逃げればよかった・・・・。』
初めて話しましたわ。苦しそうな声は後悔に苦しんでいるんでしょうか。
『もし愛する人に再会し、自分との記憶もなく、別人だったら愛せますか?』
『もう一度会えるなら構わない。俺が愛するのは勝手だ。また一から始めればいい。生きてさえ、』
この感じなら希望はありますわ。
記憶のないローナに会わせても大丈夫でしょう。ここではローナのことは話せませんが、ローナさえいれば生きる希望を持てそうですわ。
『愛する人の亡骸は見ましたか?』
『見ていない』
『希望はあります。捜索を手伝いますから元気になってください。片腕でも荷物持ちには十分です。せっかく助けたんですから命を絶つのは愛する人の亡骸を見つけてからにしてください』
『残酷な・・・』
光のない瞳で茫然と呟く騎士様に笑みを浮かべます。
『念願の荷物持ちです。せめて二か月は私のもとで働いてください』
『君に荷物持ちが必要には見えないんだが』
会話が成立することにほっとしました。声にも少し力が宿った気がします。
『いります。護衛騎士と侍女はいますが荷物持ちはいません。王国に帰ったら荷物を持ってもらいます。しっかり養生してください。』
「マナ、出かけてくるので見張っていてください」
食事も食べさせ終わったのでマナに騎士様の見張りをお願いします。せめて食事は自分で食べるようになってほしいです。引き受けたからには死なせないようにきちんとお世話しましよう。
私は用があるのでマオを連れて出かけました。
マール公爵に情報収集を頼まれています。古語で書かれた知りたい情報リストは懐にしまい落とし子のフリをして、ギルドの冒険者と民の方々に話を聞くとすぐに集まりました。極秘の情報屋も紹介していただき、充分な成果もあったので今日の情報収集は終えました。
情報屋のことは極秘と言われたのでマール公爵に話すつもりはありません。
凄腕ですが人間嫌いの変わり者と紹介されましたが、普通の方に思えました。感受性は人それぞれなので気にしませんわ。
門限までは時間はあるのでギルドで受けた魔物の討伐と採集の依頼を終わらせて市に向かいました。マジック袋、魔力の量の分だけ無限に物が入る袋が欲しいです。あれがあればもっと採集も買い物も楽しめますわ。今はマオと自分が持てる量しか購入できません。
店を見ながらエイベル達へのお土産を探します。
『待って』
肩に伸ばされた腕をマオが掴みました。マオに手を離すように視線を送ると後ろに控えました。
『頼みがある』
青年に頭を下げられました。
『頭をあげてください。申しわけありませんがどなたでしょうか?』
『兄上の勢力に加わってくれないか。君は僕の従妹だ』
顔を上げたのは茶髪の緑の目を持つ青年でした。勢力という言葉に嫌な予感が・・・。これは絶対に勘違いされています。
『違います。私の従兄妹はこの国にはいません』
『え?』
『私は観光に訪問しているだけですわ。この国の民ではありません』
『落とし子じゃないのか!?』
落とし子のように装っていましたが、一言も自分が落とし子と公言していませんよ。
知らないフリをしましょう。
『落とし子ですか?』
『知らないのか?』
『はい。私は両親も健在してますし、一度も落とされたことはありません』
目の前の青年が崩れ落ち膝をついて頭を抱えました。
『嘘だろう。あんなに巧みに魔法が使えて、民に慕われてるのに』
呆然としている青年を放って帰るのは心配ですわね。身投げされても困りますし・・。
魔導士が欲しいんでしょうか・・・。
『優秀な魔導士を抱える一族の当主を紹介しましょうか?私程度の魔導士はわが国にはたくさんいますわ』
『本当か!?』
青年が顔を上げて期待した目で見られています。
『お役に立つかはわかりませんが紹介するだけでしたら。夜にならないと帰られませんが』
『待つよ。これで命が繋がった!!ご馳走するからおいで』
どういうことでしょうか・・。物騒な言葉が聞こえましたわ・・。
青年に手を取られて、連れまわされましたが、話上手な方だったので中々楽しい時間でした。
海の皇族に会うとは思いませんでした。皇族さえも私の水の魔法を海の魔法と勘違いするって大丈夫なんでしょうか・・。
青年を屋敷に連れて帰り、マール公爵に紹介し私は退室させていただきました。
部屋を出るとレオ様に肩を叩かれました。
「レティシア、あの男は誰?」
「知りません。マール公爵を紹介して欲しいと頼まれました。夜まで会えませんと伝えたら、皇国を案内してくれました」
「知らない者についていくな」
「強引でしたがマオがいるので危険はありません。ちゃんとレオ様をお連れする場所も考えてるのでご安心ください。おかげで美味しいお菓子の焼き立てが食べれるお店を見つけましたわ」
パチンとウインクすると、不機嫌な顔で見られました。
「お前は一人で楽しみすぎた。俺ばっかり」
「私はレオ様の体調管理がお仕事です。いくらでも治癒魔法をかけてあげますので頑張ってください。レオ様のおかげで楽しい視察になりましたわ」
拗ねているレオ様に笑顔でお土産のお菓子を献上してお茶を淹れて機嫌をとることにしました。レオ様はしっかりお仕事され、体調を崩さず過ごしているので一安心です。
***
海の皇国の最後の滞在日はレオ様はお休みです。
しっかりレオ様と遊ぶ海の皇国の観光計画も立てました。
美味しい物を食べて、博物館を見て、冒険者ギルドにお連れしました。マジック袋が欲しいと話したらレオ様が持っていました。サラ様の作った魔力に関係なく無限に物が入る袋だそうです。レオ様が荷物入れに使っていいと貸してくれました。サラ様は研究するための素材を欲しがっているそうなので、海の中に入って採集したものを袋にたくさん詰めました。中を覗いたレオ様が優しそうな顔で笑いました。サラ様は王宮では素材を手に入れることを苦労されているそうです。教えてくださればいくらでも協力しましたのに。今度、こっそりビアードの素材をレオ様にあげましょう。
遊び疲れたのでレオ様と一緒に海を眺めて座っています。
「レティシア、来てよかったよ。夢のような時間だった」
いささか大げさですがレオ様に楽しんでいただけたなら嬉しいです。王宮は優しい場所ではありませんものね・・。
「家としては力になれません。お友達としては貴方に穏やかな時間が過ごせるお手伝いができたらと思います」
「いずれ王家を出て、母上に研究三昧の暮らしをさせて差し上げられれば・・・」
二度目のレオ様も同じことを言ってました。ポツリと零したサラ様を想うレオ様の言葉に頬が緩んでしまいます。
「レオ様ならきっとできますわ」
「俺は邪魔らしいよ」
優しい気持ちが吹き飛びました。
「誰に言われましたの?私が言い返してさしあげます」
「怒るなよ」
むしろレオ様に怒ってほしいです。レオ様に邪魔というのはクロード殿下にとってということでしょうか・・・。
「両殿下は違います。比べる必要なんてありません。私はレオ様の優しさが好きですわ。あなたのお兄様は怖くてたまりません」
「兄上より俺がいいとは奇特な奴だ」
「嫁ぐ気はありませんが、もしも王家の婚約者候補に選ばれるならレオ様のところにいきますわ。私の意見を聞いていただけるなら」
「俺がいいか」
自嘲した笑みを浮かべるレオ様に悲しくなります。このままではいけませんわ。レオ様の世界は狭すぎます。見つかればなんとかしましょう。社交は得意ですし、平等の学園と言う言葉でバカな者達は黙らせましょう。
「レオ様、もう少し交友関係を広めましょう。エイベルも私も貴方が好きです。お兄様が選ばれるのは、レオ様を知らないからですわ」
「俺なんかと」
「学園に戻ったら私のお友達を紹介しますわ。俺なんかではなくレオ様だから紹介します。私のお友達を悪く言うのはご自身でも許しませんわ」
レオ様の瞳が潤んだ気がして、恐れ多いですが手を握ります。
「私達は旅人です。泣いても誰も気にしません。うちは王家の味方です。謂れもない罪で貴方達の命が狙われるなら必ずお守りします。誰が相手であっても」
「レティシア?」
「覚えておいてください。私はレオ様達の幸せを願いますわ」
私はレオ様がどんな生活をしているか知りません。生前も問題を起こし、クロード様が収めに駆けつけるくらいで私が関わることはほとんどありませんでした。
レオ様の回りに人が増えれば誤解も招くでしょうが、そこは私が上手く調整しましょう。
今世はレオ様の世界が広がるように力を尽くしましょう
私は暗くなったのでレオ様の手を引いて屋敷に帰りました。
エイベル達にお土産を買いましたし帰国の準備を進めないといけません。ローナにとって良いお土産かはわかりません。きっと騎士様は生きる希望を見つけられるでしょう。ロキ達に意地悪しないかだけ気をつけましょう。
どうかローナ達が幸せになりますように。やり直したくはありませんでしたが、ローナ達が幸せになれるならこの謎の3度目の人生にも意味があるのかもしれません。
一番欲しい物は手に入りませんが、それ以外のものに目を向ければ前を向いて進めますわ。
放っておくと食事を取らないので無理やり口にスプーンを運んで食べさせます。何を言っても暗い瞳を向けるだけです。話してみようかな・・。私の年齢なら初恋していても矛盾はありませんものね。幼い頃に一目惚れして大人になっても私の生前の娘は初恋を忘れられませんでした。
『騎士様、私、愛する人がいました。ですがもう会えません。』
騎士様が力のない暗い瞳で初めて視線を向けられました。反応するのは良い傾向ですわ。
『彼とそっくりな人に会いました。私との記憶はなく、私の知ってる彼とは別人です。私は彼を見ると愛する人との違いに悲しくてたまらなくなるんです』
『別人か。俺の愛する人はいない。一緒に連れて逃げればよかった・・・・。』
初めて話しましたわ。苦しそうな声は後悔に苦しんでいるんでしょうか。
『もし愛する人に再会し、自分との記憶もなく、別人だったら愛せますか?』
『もう一度会えるなら構わない。俺が愛するのは勝手だ。また一から始めればいい。生きてさえ、』
この感じなら希望はありますわ。
記憶のないローナに会わせても大丈夫でしょう。ここではローナのことは話せませんが、ローナさえいれば生きる希望を持てそうですわ。
『愛する人の亡骸は見ましたか?』
『見ていない』
『希望はあります。捜索を手伝いますから元気になってください。片腕でも荷物持ちには十分です。せっかく助けたんですから命を絶つのは愛する人の亡骸を見つけてからにしてください』
『残酷な・・・』
光のない瞳で茫然と呟く騎士様に笑みを浮かべます。
『念願の荷物持ちです。せめて二か月は私のもとで働いてください』
『君に荷物持ちが必要には見えないんだが』
会話が成立することにほっとしました。声にも少し力が宿った気がします。
『いります。護衛騎士と侍女はいますが荷物持ちはいません。王国に帰ったら荷物を持ってもらいます。しっかり養生してください。』
「マナ、出かけてくるので見張っていてください」
食事も食べさせ終わったのでマナに騎士様の見張りをお願いします。せめて食事は自分で食べるようになってほしいです。引き受けたからには死なせないようにきちんとお世話しましよう。
私は用があるのでマオを連れて出かけました。
マール公爵に情報収集を頼まれています。古語で書かれた知りたい情報リストは懐にしまい落とし子のフリをして、ギルドの冒険者と民の方々に話を聞くとすぐに集まりました。極秘の情報屋も紹介していただき、充分な成果もあったので今日の情報収集は終えました。
情報屋のことは極秘と言われたのでマール公爵に話すつもりはありません。
凄腕ですが人間嫌いの変わり者と紹介されましたが、普通の方に思えました。感受性は人それぞれなので気にしませんわ。
門限までは時間はあるのでギルドで受けた魔物の討伐と採集の依頼を終わらせて市に向かいました。マジック袋、魔力の量の分だけ無限に物が入る袋が欲しいです。あれがあればもっと採集も買い物も楽しめますわ。今はマオと自分が持てる量しか購入できません。
店を見ながらエイベル達へのお土産を探します。
『待って』
肩に伸ばされた腕をマオが掴みました。マオに手を離すように視線を送ると後ろに控えました。
『頼みがある』
青年に頭を下げられました。
『頭をあげてください。申しわけありませんがどなたでしょうか?』
『兄上の勢力に加わってくれないか。君は僕の従妹だ』
顔を上げたのは茶髪の緑の目を持つ青年でした。勢力という言葉に嫌な予感が・・・。これは絶対に勘違いされています。
『違います。私の従兄妹はこの国にはいません』
『え?』
『私は観光に訪問しているだけですわ。この国の民ではありません』
『落とし子じゃないのか!?』
落とし子のように装っていましたが、一言も自分が落とし子と公言していませんよ。
知らないフリをしましょう。
『落とし子ですか?』
『知らないのか?』
『はい。私は両親も健在してますし、一度も落とされたことはありません』
目の前の青年が崩れ落ち膝をついて頭を抱えました。
『嘘だろう。あんなに巧みに魔法が使えて、民に慕われてるのに』
呆然としている青年を放って帰るのは心配ですわね。身投げされても困りますし・・。
魔導士が欲しいんでしょうか・・・。
『優秀な魔導士を抱える一族の当主を紹介しましょうか?私程度の魔導士はわが国にはたくさんいますわ』
『本当か!?』
青年が顔を上げて期待した目で見られています。
『お役に立つかはわかりませんが紹介するだけでしたら。夜にならないと帰られませんが』
『待つよ。これで命が繋がった!!ご馳走するからおいで』
どういうことでしょうか・・。物騒な言葉が聞こえましたわ・・。
青年に手を取られて、連れまわされましたが、話上手な方だったので中々楽しい時間でした。
海の皇族に会うとは思いませんでした。皇族さえも私の水の魔法を海の魔法と勘違いするって大丈夫なんでしょうか・・。
青年を屋敷に連れて帰り、マール公爵に紹介し私は退室させていただきました。
部屋を出るとレオ様に肩を叩かれました。
「レティシア、あの男は誰?」
「知りません。マール公爵を紹介して欲しいと頼まれました。夜まで会えませんと伝えたら、皇国を案内してくれました」
「知らない者についていくな」
「強引でしたがマオがいるので危険はありません。ちゃんとレオ様をお連れする場所も考えてるのでご安心ください。おかげで美味しいお菓子の焼き立てが食べれるお店を見つけましたわ」
パチンとウインクすると、不機嫌な顔で見られました。
「お前は一人で楽しみすぎた。俺ばっかり」
「私はレオ様の体調管理がお仕事です。いくらでも治癒魔法をかけてあげますので頑張ってください。レオ様のおかげで楽しい視察になりましたわ」
拗ねているレオ様に笑顔でお土産のお菓子を献上してお茶を淹れて機嫌をとることにしました。レオ様はしっかりお仕事され、体調を崩さず過ごしているので一安心です。
***
海の皇国の最後の滞在日はレオ様はお休みです。
しっかりレオ様と遊ぶ海の皇国の観光計画も立てました。
美味しい物を食べて、博物館を見て、冒険者ギルドにお連れしました。マジック袋が欲しいと話したらレオ様が持っていました。サラ様の作った魔力に関係なく無限に物が入る袋だそうです。レオ様が荷物入れに使っていいと貸してくれました。サラ様は研究するための素材を欲しがっているそうなので、海の中に入って採集したものを袋にたくさん詰めました。中を覗いたレオ様が優しそうな顔で笑いました。サラ様は王宮では素材を手に入れることを苦労されているそうです。教えてくださればいくらでも協力しましたのに。今度、こっそりビアードの素材をレオ様にあげましょう。
遊び疲れたのでレオ様と一緒に海を眺めて座っています。
「レティシア、来てよかったよ。夢のような時間だった」
いささか大げさですがレオ様に楽しんでいただけたなら嬉しいです。王宮は優しい場所ではありませんものね・・。
「家としては力になれません。お友達としては貴方に穏やかな時間が過ごせるお手伝いができたらと思います」
「いずれ王家を出て、母上に研究三昧の暮らしをさせて差し上げられれば・・・」
二度目のレオ様も同じことを言ってました。ポツリと零したサラ様を想うレオ様の言葉に頬が緩んでしまいます。
「レオ様ならきっとできますわ」
「俺は邪魔らしいよ」
優しい気持ちが吹き飛びました。
「誰に言われましたの?私が言い返してさしあげます」
「怒るなよ」
むしろレオ様に怒ってほしいです。レオ様に邪魔というのはクロード殿下にとってということでしょうか・・・。
「両殿下は違います。比べる必要なんてありません。私はレオ様の優しさが好きですわ。あなたのお兄様は怖くてたまりません」
「兄上より俺がいいとは奇特な奴だ」
「嫁ぐ気はありませんが、もしも王家の婚約者候補に選ばれるならレオ様のところにいきますわ。私の意見を聞いていただけるなら」
「俺がいいか」
自嘲した笑みを浮かべるレオ様に悲しくなります。このままではいけませんわ。レオ様の世界は狭すぎます。見つかればなんとかしましょう。社交は得意ですし、平等の学園と言う言葉でバカな者達は黙らせましょう。
「レオ様、もう少し交友関係を広めましょう。エイベルも私も貴方が好きです。お兄様が選ばれるのは、レオ様を知らないからですわ」
「俺なんかと」
「学園に戻ったら私のお友達を紹介しますわ。俺なんかではなくレオ様だから紹介します。私のお友達を悪く言うのはご自身でも許しませんわ」
レオ様の瞳が潤んだ気がして、恐れ多いですが手を握ります。
「私達は旅人です。泣いても誰も気にしません。うちは王家の味方です。謂れもない罪で貴方達の命が狙われるなら必ずお守りします。誰が相手であっても」
「レティシア?」
「覚えておいてください。私はレオ様達の幸せを願いますわ」
私はレオ様がどんな生活をしているか知りません。生前も問題を起こし、クロード様が収めに駆けつけるくらいで私が関わることはほとんどありませんでした。
レオ様の回りに人が増えれば誤解も招くでしょうが、そこは私が上手く調整しましょう。
今世はレオ様の世界が広がるように力を尽くしましょう
私は暗くなったのでレオ様の手を引いて屋敷に帰りました。
エイベル達にお土産を買いましたし帰国の準備を進めないといけません。ローナにとって良いお土産かはわかりません。きっと騎士様は生きる希望を見つけられるでしょう。ロキ達に意地悪しないかだけ気をつけましょう。
どうかローナ達が幸せになりますように。やり直したくはありませんでしたが、ローナ達が幸せになれるならこの謎の3度目の人生にも意味があるのかもしれません。
一番欲しい物は手に入りませんが、それ以外のものに目を向ければ前を向いて進めますわ。
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