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4-04 ダイバースが抱える問題
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「このダイバースには、見ての通り誇れるところがありません。世界政府からは町として認められず、集落のような扱い……それに、皆さんもご存じだと思いますが、スーデル街道を外れた町は、外れれば外れるほど治安が悪くなる。この町も例外ではなく、いつも外部からの支配者がいます。誰の目にも止まらないこの場所は、根城とするのに適しているのでしょうね……。今はペシャルという名の集団が陣取っていて……」
そう言いながら、オッドはダイバースで一番大きい建物がある場所――今もなおペシャルに根城とされてしまっている場所を見た。
クルム達も同じ方向を見る。確かに雨で霞む景色の中でも、建物の輪郭がうっすらと確認することが出来た。
「ダイバースの住人たちが力を合わせても、彼らの一人に抵抗することさえ出来ず、いつも私達の生活は困苦を窮しています。たとえ支配者が離れたとしても、別の人間が来て、結局はずっと同じことの繰り返しです。きっと町から出れば良いのでしょうが、生まれついた町を簡単に離れられはしないのです……。少なくとも私は……」
オッドは雨空を仰ぎながら、溜め息を吐く。
相変わらず目には生気が灯っていなかったが、オッドが現状に嘆いていることは痛いほどに伝わって来る。
悪人に町を支配され、住人が虐げられている――これが、ダイバースが抱えている問題で、人々が助けを求める理由だ。
しかも、その助けの声は、スーデル街道から離れてしまっているが故に、法的に解決されることはない。
欲しかった情報は、詮索に出る前に得ることが出来た。ならば、これからクルムが取る行動は決まっている。
クルムはオッドの方を向くと、
「僕に任せてください」
「……え?」
オッドが疑問符の声を上げるのも当然だろう。誰もが見捨てるような町に、見ず知らずの旅人が手を差し伸べようとしているのだから、いきなり受け入れて理解するのも難しい。
しかし、動揺するオッドを置いて、クルムは言葉を続けていく。
「まずは僕があの場所に行って、そのペシャルという人達と話をしてきます」
「い、いやいや、そんなの無理ですよ。ペシャルは話が通じる相手ではありません。実際、私達も彼らと話をしようとしましたが、話をする以前に彼らのボスの前に辿り着くことさえ出来ませんでした。それに、あなたは見た感じ怪我を――」
「大丈夫ですよ。この町も、オッドさんも、僕が助けてみせますから」
「……っ」
オッドは更に動揺の色を濃くさせた。ただただ単純に困惑していたのだ。ダイバースに訪れる人物はほとんどが悪人で、いつもオッド達町の住人を虐げ、傷付けて来た。たまに普通の人が訪れたとしても、生気の薄れたこの町に留まることはせず、すぐに踵を返していった。
なのに、どうしてここまでクルム・アーレントという人間は、関係のない町に手を差し伸べようとしているのだろうか。
黙々とクルムのことを見つめるオッドを見て、リッカとシンクは、ふっと小さく笑った。
「すみません。この人、こういう人で根っからのお人好しなんです」
「それがクルムのいいところなんだけどな」
リッカとシンクの言葉に、オッドは今まで一度も感じたことのない安堵感を覚える。しかし、オッドはそれでも頑なに首を横に振った。今まで何度も裏切られて来たのだ。やはり簡単には受け入れることは出来なかった。
「けど、この雨の中行くのか?」
「……そうね。少なからず足も取られるし、体力も奪われる。それに、私達はダイバースの地理も把握していない。怪我も癒えていない今の状況だと、悪い方向にしか働かないわ」
「いえ、この雨は裏を返せばチャンスとも言えます。雨によって足音も気付きにくくなりますし、この雨の中で相手も油断をしているはずですから、ペシャルのボスにまで近づくことはだいぶ容易になるはずです」
静かになったオッドを置いて、クルム達は今後の動きを確認し合っていく。
これから本当にペシャルがいる場所まで向かおうとしているようだ。しかし、彼らの話を聞いて、オッドは彼らの認識が甘いことを痛感する。
ペシャルは五十以上の人間がいる大きな集団だ。そして、ペシャルを統べるミハエルの実力は、目の前に立つだけで気圧されるほど強い。
見ず知らずの旅人が――しかも、その内の一人は本当にただの子供が相手をするには、ペシャルという集団は力も数も桁が違いすぎている。
論じ合っているクルムに意見を挟もうと、オッドはきゅっと拳を握り、
「や、やはり、見ず知らずの旅の人にそこまで責任を負わせる訳にはいきません。それに、もう私達は割り切って――」
声を上げたと同時だった。
天地を裂くような雷鳴が轟き、目を開けることも耐えられないほどの光がダイバースを包んだ。
「……っ、今日は本当に天気がひど――、え?」
オッドがそうぼやきながら目を開けた途端だった。なんとダイバースで一番大きな建物が、目の前から消えていた。
クルム達もその現実に、思わず息を呑んだ。
「か、雷で壊れちまったのか……?」
まず単純に考え得ることだった。今発生した雷は、普段触れることのないほど大きな音と光で成り立っていた。だから、もし今の雷が、ペシャルのいる建物に直撃すれば、崩れてしまう可能性も否めなかったが――、
「い、いえ、いくら雷があの建物にぶつかろうと、そんなにやわな作りはしていないはずです……」
すぐにダイバースの町事情に詳しいオッドに否定される。
「なら、いったい何が……?」
つい先ほどまで建物があった方角を見つめながら、リッカは呟く。
あの雷鳴が轟いた一瞬で建物が壊れることは、通常あり得ない。ならば、考えるもう一つの原因は、ペシャルが牛耳る建物で諍いが起こっているということだ。
リッカはクルムに意見を求めようと、クルムの方を見た。
「……っ」
クルムは真剣な表情で、建物があった方角に向けて鋭い眼差しを送っていた。まるで、雷鳴と共に建物が消えてしまった事情を、ただ一人把握しているかのようだった。その気迫に、リッカは声を掛けることを躊躇ってしまった。
そして、クルムは気を切り替えるように一度瞬きをすると、リッカ達に向き直り、
「リッカ、シンク、オッドさん。僕が一人で行って、様子を見てきます。なので、三人共ここにいるか、安全なところに身を隠していてください」
「え、いや、でも、危ないですよ。建物がなくなった理由もよく分からないし、ペシャルの連中だって生きているかもしれないのに……」
「もし生きているのなら、なおさら様子を見に行かなければいけませんね」
顔をしかめるオッドに、クルムは微笑みかけた。
リッカはクルムの言動に違和感を覚えた。クルムのどこに違和感を覚えるのか分からないが、まるでクルムが無理をしているような、そんな印象を受ける。
「はぁ? 俺たちも行くぞ!」
勢いづくシンクの首根っこをリッカは掴んだ。「は、はなせーッ!」とシンクはその場でじたばたしたが、当然言う通りにすれば無謀に駆け込んでいくだけなので手を離さない。
クルムの先ほどの眼差しに、リッカ達を案じるような言葉。きっとリッカ達には想像も出来ないほどの事態が、この先に待ち構えているに違いない。
「こっちは任せて。でも、クルム、……無理だけはしないでね」
「あはは、善処します」
クルムは笑いながら言ったが、きっと自分の限界を超えるほどの無茶をするだろう。本当は傍にいてサポートをする方がいいのかもしれないけれど、リッカは自分の今の役回りをしっかりと把握していた。
手負いのクルムが万全の状態で動けるように手回りすることと、ダイバースの人達の様子を探ることだ。
それがリッカにとって、この瞬間最優先にすべきことだ。それに、リッカもまだオーヴでの傷が癒えていない。仮にこの状況でクルムと共に行ったとしても、足手まといにしかならないことは自分が一番分かっていた。
だから、クルムが無事に戻って来れるように、歯痒いながらもリッカは祈る。
「では、よろしくお願いします」
クルムはマントについているフードを被ると、雨の中へと飛び出していき、そのまま雨の中へと消えていった。
その雨に溶け込む背中を見ながら、
「……ほ、本当に一人で大丈夫なのでしょうか?」
「クルムなら何とかなりますよ。それにああ見えて、クルムは腕も立つんです。それより、私達に出来ることをやりましょう」
「……分かりました。なら、町の皆が集まっている場所に案内します。と言っても、この町の人数は驚くほど少ないんですけどね」
「人の安否を確認するのに、多いも少ないも関係ありません。急ぎましょう。ほら、行こう、シンク」
「へーい」
傘を開くことなく走るオッドを先頭に、リッカとシンクは雨の中を飛び出した。やはり雨は強かった。ちゃんとオッドの後ろをついていかなければ、一瞬にしてオッドの姿を見失ってしまいそうだ。
だから、オッドがどのような表情で先頭を走っているのか、リッカとシンクは知らなかった。クルムが走り抜けた方角――つまり、元々建物があったはずの方角にオッドは一度視線を当てる。
すると、場違いな微笑をうっすらと浮かべたのだった。
そう言いながら、オッドはダイバースで一番大きい建物がある場所――今もなおペシャルに根城とされてしまっている場所を見た。
クルム達も同じ方向を見る。確かに雨で霞む景色の中でも、建物の輪郭がうっすらと確認することが出来た。
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オッドは雨空を仰ぎながら、溜め息を吐く。
相変わらず目には生気が灯っていなかったが、オッドが現状に嘆いていることは痛いほどに伝わって来る。
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しかも、その助けの声は、スーデル街道から離れてしまっているが故に、法的に解決されることはない。
欲しかった情報は、詮索に出る前に得ることが出来た。ならば、これからクルムが取る行動は決まっている。
クルムはオッドの方を向くと、
「僕に任せてください」
「……え?」
オッドが疑問符の声を上げるのも当然だろう。誰もが見捨てるような町に、見ず知らずの旅人が手を差し伸べようとしているのだから、いきなり受け入れて理解するのも難しい。
しかし、動揺するオッドを置いて、クルムは言葉を続けていく。
「まずは僕があの場所に行って、そのペシャルという人達と話をしてきます」
「い、いやいや、そんなの無理ですよ。ペシャルは話が通じる相手ではありません。実際、私達も彼らと話をしようとしましたが、話をする以前に彼らのボスの前に辿り着くことさえ出来ませんでした。それに、あなたは見た感じ怪我を――」
「大丈夫ですよ。この町も、オッドさんも、僕が助けてみせますから」
「……っ」
オッドは更に動揺の色を濃くさせた。ただただ単純に困惑していたのだ。ダイバースに訪れる人物はほとんどが悪人で、いつもオッド達町の住人を虐げ、傷付けて来た。たまに普通の人が訪れたとしても、生気の薄れたこの町に留まることはせず、すぐに踵を返していった。
なのに、どうしてここまでクルム・アーレントという人間は、関係のない町に手を差し伸べようとしているのだろうか。
黙々とクルムのことを見つめるオッドを見て、リッカとシンクは、ふっと小さく笑った。
「すみません。この人、こういう人で根っからのお人好しなんです」
「それがクルムのいいところなんだけどな」
リッカとシンクの言葉に、オッドは今まで一度も感じたことのない安堵感を覚える。しかし、オッドはそれでも頑なに首を横に振った。今まで何度も裏切られて来たのだ。やはり簡単には受け入れることは出来なかった。
「けど、この雨の中行くのか?」
「……そうね。少なからず足も取られるし、体力も奪われる。それに、私達はダイバースの地理も把握していない。怪我も癒えていない今の状況だと、悪い方向にしか働かないわ」
「いえ、この雨は裏を返せばチャンスとも言えます。雨によって足音も気付きにくくなりますし、この雨の中で相手も油断をしているはずですから、ペシャルのボスにまで近づくことはだいぶ容易になるはずです」
静かになったオッドを置いて、クルム達は今後の動きを確認し合っていく。
これから本当にペシャルがいる場所まで向かおうとしているようだ。しかし、彼らの話を聞いて、オッドは彼らの認識が甘いことを痛感する。
ペシャルは五十以上の人間がいる大きな集団だ。そして、ペシャルを統べるミハエルの実力は、目の前に立つだけで気圧されるほど強い。
見ず知らずの旅人が――しかも、その内の一人は本当にただの子供が相手をするには、ペシャルという集団は力も数も桁が違いすぎている。
論じ合っているクルムに意見を挟もうと、オッドはきゅっと拳を握り、
「や、やはり、見ず知らずの旅の人にそこまで責任を負わせる訳にはいきません。それに、もう私達は割り切って――」
声を上げたと同時だった。
天地を裂くような雷鳴が轟き、目を開けることも耐えられないほどの光がダイバースを包んだ。
「……っ、今日は本当に天気がひど――、え?」
オッドがそうぼやきながら目を開けた途端だった。なんとダイバースで一番大きな建物が、目の前から消えていた。
クルム達もその現実に、思わず息を呑んだ。
「か、雷で壊れちまったのか……?」
まず単純に考え得ることだった。今発生した雷は、普段触れることのないほど大きな音と光で成り立っていた。だから、もし今の雷が、ペシャルのいる建物に直撃すれば、崩れてしまう可能性も否めなかったが――、
「い、いえ、いくら雷があの建物にぶつかろうと、そんなにやわな作りはしていないはずです……」
すぐにダイバースの町事情に詳しいオッドに否定される。
「なら、いったい何が……?」
つい先ほどまで建物があった方角を見つめながら、リッカは呟く。
あの雷鳴が轟いた一瞬で建物が壊れることは、通常あり得ない。ならば、考えるもう一つの原因は、ペシャルが牛耳る建物で諍いが起こっているということだ。
リッカはクルムに意見を求めようと、クルムの方を見た。
「……っ」
クルムは真剣な表情で、建物があった方角に向けて鋭い眼差しを送っていた。まるで、雷鳴と共に建物が消えてしまった事情を、ただ一人把握しているかのようだった。その気迫に、リッカは声を掛けることを躊躇ってしまった。
そして、クルムは気を切り替えるように一度瞬きをすると、リッカ達に向き直り、
「リッカ、シンク、オッドさん。僕が一人で行って、様子を見てきます。なので、三人共ここにいるか、安全なところに身を隠していてください」
「え、いや、でも、危ないですよ。建物がなくなった理由もよく分からないし、ペシャルの連中だって生きているかもしれないのに……」
「もし生きているのなら、なおさら様子を見に行かなければいけませんね」
顔をしかめるオッドに、クルムは微笑みかけた。
リッカはクルムの言動に違和感を覚えた。クルムのどこに違和感を覚えるのか分からないが、まるでクルムが無理をしているような、そんな印象を受ける。
「はぁ? 俺たちも行くぞ!」
勢いづくシンクの首根っこをリッカは掴んだ。「は、はなせーッ!」とシンクはその場でじたばたしたが、当然言う通りにすれば無謀に駆け込んでいくだけなので手を離さない。
クルムの先ほどの眼差しに、リッカ達を案じるような言葉。きっとリッカ達には想像も出来ないほどの事態が、この先に待ち構えているに違いない。
「こっちは任せて。でも、クルム、……無理だけはしないでね」
「あはは、善処します」
クルムは笑いながら言ったが、きっと自分の限界を超えるほどの無茶をするだろう。本当は傍にいてサポートをする方がいいのかもしれないけれど、リッカは自分の今の役回りをしっかりと把握していた。
手負いのクルムが万全の状態で動けるように手回りすることと、ダイバースの人達の様子を探ることだ。
それがリッカにとって、この瞬間最優先にすべきことだ。それに、リッカもまだオーヴでの傷が癒えていない。仮にこの状況でクルムと共に行ったとしても、足手まといにしかならないことは自分が一番分かっていた。
だから、クルムが無事に戻って来れるように、歯痒いながらもリッカは祈る。
「では、よろしくお願いします」
クルムはマントについているフードを被ると、雨の中へと飛び出していき、そのまま雨の中へと消えていった。
その雨に溶け込む背中を見ながら、
「……ほ、本当に一人で大丈夫なのでしょうか?」
「クルムなら何とかなりますよ。それにああ見えて、クルムは腕も立つんです。それより、私達に出来ることをやりましょう」
「……分かりました。なら、町の皆が集まっている場所に案内します。と言っても、この町の人数は驚くほど少ないんですけどね」
「人の安否を確認するのに、多いも少ないも関係ありません。急ぎましょう。ほら、行こう、シンク」
「へーい」
傘を開くことなく走るオッドを先頭に、リッカとシンクは雨の中を飛び出した。やはり雨は強かった。ちゃんとオッドの後ろをついていかなければ、一瞬にしてオッドの姿を見失ってしまいそうだ。
だから、オッドがどのような表情で先頭を走っているのか、リッカとシンクは知らなかった。クルムが走り抜けた方角――つまり、元々建物があったはずの方角にオッドは一度視線を当てる。
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