上 下
27 / 121

『モテない大人の男と、若くて可愛い女の子たち』

しおりを挟む



どこの街に行っても
どの道を歩いても
どの会社で働いても
どの学校に通っても
可愛い女子がいるのに
僕と仲良くしてくれる
可愛い女子はいない
可愛い女子がたくさんいても
僕と友達になってくれる
可愛い女子はどこにもいない

若い女の子と仲良くなるには
お金が必要らしい
若い女の子と友達になるには
お金が必要らしい
イケメンじゃなかったら
お金で補えないと
若い女の子から相手にされないらしい

見た目より中身らしいけど
中身とは財布の中身の事らしい
性格が大事だというけれど
大人の男はだいたい
若い女の子に優しくするから
ただの優しさじゃダメらしい
イケメンじゃないとダメらしい
お金がないとダメらしい

思わせぶりな接し方をするのも
自分のためにお金を使ってくれる
男を自分に引き寄せるため
男はバカで単純だから
女の子を喜ばせることができれば
何かいい事があると思って
お金を注ぎ込んでしまう
それを生きがいにする
大人の男たちがたくさんいる
そういう男がたくさんいないと
ビジネスも成り立たないのだろう

若い女の子たちは
若さの武器を知っている
男が若い女の子に弱いことも
熟知している
男が下心を持って
若い女の子に寄ってくることも
熟知している
男性心理を利用しながら
一定の距離を保ちながら
若い女の子に都合の良いように
利用されながら
大人の男たちが洗脳されていく

若い時だけの特権
若い時だけの武器
今しかできないこと
違法でもなければ
何の罪もない
大人の男たちも喜んでいる

今も昔も男なんて
その程度なんだろう
モテない大人の男たちに
同情するフリをして
性格が良いフリをして
心では何かを企んでいる

若い女の子が好き
可愛い女の子が好き
だけど僕はその罠にはハマらない
好きになったせいで
最後に傷付くのは嫌だから


しおりを挟む

処理中です...