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『過度な期待』
しおりを挟む過度な期待をする事は辞めた
僕は自分で勝手に過度な期待をして
大きな良い事をイメージし過ぎて
現実に不満ばかり感じてきた
誰が悪いわけでもなく
自分で勝手に良い妄想を膨らませただけ
過度な期待をしないのは
自分が傷付かないようにするため
良い事を考えないようにするのは
自分のショックを小さくするため
人生はそんなに甘くない
そう自分に言い聞かせて
何が起きても傷を小さくしてきた
僕はいろんな人に褒められてきた
いろんな人の褒め言葉を鵜呑みにしてきた
僕はいつしか自分が特別な人間だと錯覚した
誰よりも苦労をしてきたからこそ
きっと大きな幸せを得られると言われてきた
だから僕は自分には特別なことが起きると
信じてきた
だけど現実は特別なことなんてなかった
大きな幸せなんか存在しなかった
人に言われた事を鵜呑みにして
自分の人生に過度な期待をして
自分で勝手に不幸を感じるのは
なんて悲しい生き方なんだろうと思った
だから僕は過度な期待を辞めた
人の褒め言葉も鵜呑みにしないようにした
人は口先で褒めているだけで
自分の人生に特別なことが起きるわけじゃない
そう自分に言い聞かせてきた
人がどんなに僕に良い言葉を伝えてきても
それは無責任な言葉でしかない
その言葉には何の責任も存在しない
ただ単に言葉だけを伝えられているだけ
だから褒め言葉を鵜呑みにして
自分という人間を自分で特別扱いするのも
自分の人生に過度な期待をしてしまうのも
自分が勝手にそう思ってしまうだけで
誰も悪くない 自分だけが悪い
誰だって特別な幸せを求めたくなる
誰だって人より優れたものが欲しくなる
誰だって大きな良い想いをしたいと思う
人に褒められたら 人に良い言葉を伝えられたら
誰だってそうなれると信じたくなるだろう
どんなに人に褒められたところで
どんなに人に良い言葉を伝えられたところで
自分の目の前に置かれている状況が現実
褒め言葉や良い言葉で 良い現実になってくれるほど
僕の人生は単純じゃなかった
だから僕は どんな褒め言葉も信じない
言葉には力があるようで力がない
目の前に置かれている状況が
自分にとっての現実であり 事実だから
僕は 人の幸せそうな姿を見るのが好きじゃない
幸せそうな人を見ると 自分だけが不幸に感じるから
幸せそうな人を見ると なぜ自分はああなれないのか
そんなふうに思い悩んでしまうから
だから僕は幸せそうな人のそばにはいたくない
僕はいつも1人でいよう
1人でいれば傷付かなくてすむ
みんなと一緒にいるよりも
1人でいれば余計なものを見なくてすむ
僕は過度な期待をしない
希望なんて持たない
人の事も信じない
人の言葉も信じない
幸せになる事よりも
傷が浅くいられる方が
僕には良いみたい
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