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『今日の歌声は、今日だけのもの』
しおりを挟む毎日 微妙に声の調子が違う
体調の良し悪しとは関係なく
歌を唄ってみた時に
声の調子が良い時と悪い時がある
たとえば湿度の高さや空気の乾燥具合
空調によっても ほんの少しだけど 微妙に違う
今日の歌声は 今日唄ってみないと分からない
自己管理で調子を整えているつもりでも
何かが微妙に違ったりもする
それは 言葉で説明できないような
自分でもよく分からない何かがある
だから今日の歌声は 今日だけのもの
いつもは ちゃんと唄えてる曲も
いつも同じオケの音を聴いてるのに
何となく微妙にいつもと違うように
オケの音が聴こえてしまう事がある
何となく音程が取れない日もあれば
何となくメロディの感覚が掴めない日もあれば
何となくリズムが取れない日もある
今日唄う曲が 上手に唄えるかどうかは
今日唄ってみないと分からない
練習やリハではイマイチだったのに
なぜか本番でちゃんと唄えることも多い
リハで唄ってる時は声の調子が良くないと思っても
本番では声の調子が戻ってたりもする
それは 言葉で説明できないような
自分でもよく分からない何かがある
だから今日の歌声は 今日だけのもの
歌を唄うって とても神経質な事で
理屈だけでは理解できない事もあって
自分では分からないような
自分の体の中で起きてる何かによって
今日の歌声が左右される
僕は楽器が弾けないからこそ
マイク一本で 歌を唄う事だけに全力を注ぐ
楽器を弾きながら 歌を唄っている人達にはできないような
マイク一本で 歌を唄う事だけに集中している人にしか
出せないような歌声と唄い方で
いつも最高の歌声を響かせたい
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