90 / 101
第85.5話 小さな波紋 Side-Akira
好きになった女子が、転校先の男子校に居た。
……何を言っているのか分からないと思うが、俺にだって分からない。
たぶん、初恋だった。バイト先で知り合った後輩。人に指摘されて初めて自分の気持ちに気が付いた。
だけど、彼女には他に好きな人がいて、初めから叶わない恋だと知っていた。
だから、告白する気なんてなかったのに――友達の為に喜ぶ彼女の笑顔を見ていたら、思わず気持ちが溢れた。
「好きだ」
そう伝えた時の、彼女のキョトンとした顔。
やってしまったと思った。無かったことにしようかとも思ったが、どうやら勘づかれてしまったらしい。申し訳なさそうにする彼女を見て、こっちが申し訳なくなった。
「俺のことは、気にするな。あんたが幸せなら、それでいい」
その言葉に、嘘偽りはない。彼女が好きな人と無事に結ばれたと聞いて胸が苦しくならなかった訳じゃないが、それ以上に本心から彼女の幸せを願った。
こうして、俺の一夏の恋は終わった――はずだった。
「しっ東雲さん!?」
「……日向?」
それが、何故、こんなことになった?
転校のきっかけは、元の学校での停学事件だ。
以前からやたら絡んでくるクラスメイトが居たが、それまでは相手にしていなかったのに、そいつが俺の母親の仕事のことを馬鹿にしたもんだから、思わずカッとなって殴ってしまった。
そいつの親は議員だかなんだかの偉い奴で、俺は危うく退学になりかけた。ところが、ひょんなことからそれが取り消され、停学処分に緩和されることとなった。
タイムリーに、顔も名前も知らなかった俺の実の父親が死んだらしい。
その父親がどうも、殴った相手の親の恩師だったとかで、相手の親の態度が軟化し、赦免されたようだ。
おまけに遺書に俺の名が記されていたことで多額の遺産が流れ込んで来て、ある日突然、俺は金持ちになった。
……嘘みたいな本当の話だ。
転校を決めたのは、自分の意思だった。
周りを萎縮させてしまうから元の学校に居づらかったのもあるが、死んだ父親とやらの経営していた学校にも少し興味があった。
コネも使ったが、一応転入試験はきちんとやった。元々、学業の成績は悪くない方だ。
そうして、二学期から新たに転校してきたその学園で、彼女――日向 陽葵と、まさかの再会を果たしたのだった。
でも、有り得ないだろ。だって、ここ、男子校だぞ!?
何かの事情で男のフリをして男子校に潜り込んでいるのかと思ったが、そうではないと言う。
日向の本名は陽葵ではなく陽で、逆にバイト先で妹の代わりに女のフリをして働いていたのだとか。
――そう、俺が初めて好きになった人は、あろうことか男だったのだ。
終わった……俺の初恋が、今度こそ。一夏の綺麗な思い出ごと、サラサラと粉微塵に崩れ去ってしまった。
そう、思っていたんだが――。
「それじゃあ……東雲?」
慣れない様子で、舌っ足らずに俺の名を呼ぶ日向。上目遣いに見詰めてくる大きな茶色の瞳に、胸が鷲掴みにされたような衝撃が走った。
「ぐっ」
可愛い……!!
何でだ? 男だって分かった後でも、何で未だに可愛く見えるんだ!?
俺が周りから怖がられるのなんていつものことで、日向が気にすることでもないのに、日向は俺とクラスメイト達の仲を取り持とうとして……相変わらず、お人好しなところは変わってなくて。
ああ、やっぱり俺が好きになった日向だなって、思ったら……。
「しっ東雲さん!? じゃなくて、その……だ、大丈夫ですか!? どこか苦しいんですか!?」
顔を抑えて呻く俺を心配して、日向が呼びかけてくる。
落ち着け。相手は男だ。一時期好きだった人だとしても、もう終わった話だ。真実を知った今、恋になる訳がない。
「大丈夫だ……ちょっと唾が息穴に入って噎せただけだ」
そうだ……恋になる訳が、ないんだ。
◆◇◆
「ごめん、ちょっとトイレ行ってくるから、先、教室戻ってて」
中庭での昼食を終え、教室へと戻る道すがら、日向がそう宣言した。
すかさず後に続こうとする執事服の優男――日向の恋人兼、護衛人の御影――を、日向が先んじて制す。
「御影さんは付いて来ないでください!」
「そんなっ」
「トイレ、近くで待たれるの恥ずかしいからやめてくれって、いつも言ってますよね!? とにかく、先戻っててください!」
「……畏まりました」
そんなやり取りを経て、日向はふんっと鼻の穴を膨らませながら、一人厠の方へと向かった。
……いつもは付いていくのか。
夏休みの頃も度々日向を追ってきていたし、薄々感じてはいたが、どうやらこの護衛人は日向に対してやたらに過保護なようだ。
呆れた視線を送っていると、不意に御影がこちらに振り向いた。
一瞬前まで日向に叱られて萎れていたのが嘘のように、毅然とした佇まい。笑みの消えた表情は、いっそ厳しくすらある。
「陽様はああ仰いましたが、私は貴方を認めてはいませんからね」
恐ろしく整った顔。魔性めいた紫の瞳を細め、御影は形の良い唇から忠告を吐き捨てた。
「貴方の素行の悪さに少しでも陽様を巻き込むようなことがあれば、力尽くでも貴方を排除致しますので……そのつもりで」
背筋がピリッとした。
触れたら切れそうな程に冷たく鋭利な視線――何よりもその、色。
先程まで紫に見えていた瞳が、じわりと侵食するように、今や紅に染まっていた。
声が出せない。俺が、圧倒されている?
思わず握りこめた拳に、汗が滲む。
言うだけ言って、もう用は済んだとばかりに御影はくるりと背を向けて歩き出した。その方角は、日向が消えた厠の方。どうやら、主の言いつけを無視して結局ついて行くらしい。
だが、止めることは出来なかった。唖然と去りゆく背を見つめながら、俺は思い出していた。
街で喧嘩を売ってきた奴らが漏らしていた、〝赤い瞳の悪魔〟の話――。
そいつは過去、裏界隈では知らぬ者のない有名な悪党だったが、数年前に突然裏社会から姿を消した。
どのグループにも属さず個人で行動をしていたが、細身でヤワな印象の見た目に反して、誰よりも強くて冷酷な奴なのだという。
特徴的なのが、その瞳。まるで悪魔のように、真っ赤な血の色をしているのだとか――。
まさか、と思った。でも、同時に確信していた。
先程の、脅しとも取れる忠告……およそカタギとは思えないような、凄絶なプレッシャーだった。
――あいつが、伝説の悪魔?
あんな奴が恋人だなんて、日向は大丈夫なのか?
俺も人のことは言えないが、噂が本当だとしたら、あいつは俺よりもずっとヤバい奴だ。
それに、考えてみればあいつは成人しているはずだ。なのに、未成年である日向に……それも、仕事上の護衛対象に手を出しているだなんて……例え本気だとしても、危う過ぎるだろう。
「日向……」
この場に居ない相手の名を呼ぶ。嫌な予感が渦巻いた。
――本当にあんな奴に、日向を任せておいていいのか?
……何を言っているのか分からないと思うが、俺にだって分からない。
たぶん、初恋だった。バイト先で知り合った後輩。人に指摘されて初めて自分の気持ちに気が付いた。
だけど、彼女には他に好きな人がいて、初めから叶わない恋だと知っていた。
だから、告白する気なんてなかったのに――友達の為に喜ぶ彼女の笑顔を見ていたら、思わず気持ちが溢れた。
「好きだ」
そう伝えた時の、彼女のキョトンとした顔。
やってしまったと思った。無かったことにしようかとも思ったが、どうやら勘づかれてしまったらしい。申し訳なさそうにする彼女を見て、こっちが申し訳なくなった。
「俺のことは、気にするな。あんたが幸せなら、それでいい」
その言葉に、嘘偽りはない。彼女が好きな人と無事に結ばれたと聞いて胸が苦しくならなかった訳じゃないが、それ以上に本心から彼女の幸せを願った。
こうして、俺の一夏の恋は終わった――はずだった。
「しっ東雲さん!?」
「……日向?」
それが、何故、こんなことになった?
転校のきっかけは、元の学校での停学事件だ。
以前からやたら絡んでくるクラスメイトが居たが、それまでは相手にしていなかったのに、そいつが俺の母親の仕事のことを馬鹿にしたもんだから、思わずカッとなって殴ってしまった。
そいつの親は議員だかなんだかの偉い奴で、俺は危うく退学になりかけた。ところが、ひょんなことからそれが取り消され、停学処分に緩和されることとなった。
タイムリーに、顔も名前も知らなかった俺の実の父親が死んだらしい。
その父親がどうも、殴った相手の親の恩師だったとかで、相手の親の態度が軟化し、赦免されたようだ。
おまけに遺書に俺の名が記されていたことで多額の遺産が流れ込んで来て、ある日突然、俺は金持ちになった。
……嘘みたいな本当の話だ。
転校を決めたのは、自分の意思だった。
周りを萎縮させてしまうから元の学校に居づらかったのもあるが、死んだ父親とやらの経営していた学校にも少し興味があった。
コネも使ったが、一応転入試験はきちんとやった。元々、学業の成績は悪くない方だ。
そうして、二学期から新たに転校してきたその学園で、彼女――日向 陽葵と、まさかの再会を果たしたのだった。
でも、有り得ないだろ。だって、ここ、男子校だぞ!?
何かの事情で男のフリをして男子校に潜り込んでいるのかと思ったが、そうではないと言う。
日向の本名は陽葵ではなく陽で、逆にバイト先で妹の代わりに女のフリをして働いていたのだとか。
――そう、俺が初めて好きになった人は、あろうことか男だったのだ。
終わった……俺の初恋が、今度こそ。一夏の綺麗な思い出ごと、サラサラと粉微塵に崩れ去ってしまった。
そう、思っていたんだが――。
「それじゃあ……東雲?」
慣れない様子で、舌っ足らずに俺の名を呼ぶ日向。上目遣いに見詰めてくる大きな茶色の瞳に、胸が鷲掴みにされたような衝撃が走った。
「ぐっ」
可愛い……!!
何でだ? 男だって分かった後でも、何で未だに可愛く見えるんだ!?
俺が周りから怖がられるのなんていつものことで、日向が気にすることでもないのに、日向は俺とクラスメイト達の仲を取り持とうとして……相変わらず、お人好しなところは変わってなくて。
ああ、やっぱり俺が好きになった日向だなって、思ったら……。
「しっ東雲さん!? じゃなくて、その……だ、大丈夫ですか!? どこか苦しいんですか!?」
顔を抑えて呻く俺を心配して、日向が呼びかけてくる。
落ち着け。相手は男だ。一時期好きだった人だとしても、もう終わった話だ。真実を知った今、恋になる訳がない。
「大丈夫だ……ちょっと唾が息穴に入って噎せただけだ」
そうだ……恋になる訳が、ないんだ。
◆◇◆
「ごめん、ちょっとトイレ行ってくるから、先、教室戻ってて」
中庭での昼食を終え、教室へと戻る道すがら、日向がそう宣言した。
すかさず後に続こうとする執事服の優男――日向の恋人兼、護衛人の御影――を、日向が先んじて制す。
「御影さんは付いて来ないでください!」
「そんなっ」
「トイレ、近くで待たれるの恥ずかしいからやめてくれって、いつも言ってますよね!? とにかく、先戻っててください!」
「……畏まりました」
そんなやり取りを経て、日向はふんっと鼻の穴を膨らませながら、一人厠の方へと向かった。
……いつもは付いていくのか。
夏休みの頃も度々日向を追ってきていたし、薄々感じてはいたが、どうやらこの護衛人は日向に対してやたらに過保護なようだ。
呆れた視線を送っていると、不意に御影がこちらに振り向いた。
一瞬前まで日向に叱られて萎れていたのが嘘のように、毅然とした佇まい。笑みの消えた表情は、いっそ厳しくすらある。
「陽様はああ仰いましたが、私は貴方を認めてはいませんからね」
恐ろしく整った顔。魔性めいた紫の瞳を細め、御影は形の良い唇から忠告を吐き捨てた。
「貴方の素行の悪さに少しでも陽様を巻き込むようなことがあれば、力尽くでも貴方を排除致しますので……そのつもりで」
背筋がピリッとした。
触れたら切れそうな程に冷たく鋭利な視線――何よりもその、色。
先程まで紫に見えていた瞳が、じわりと侵食するように、今や紅に染まっていた。
声が出せない。俺が、圧倒されている?
思わず握りこめた拳に、汗が滲む。
言うだけ言って、もう用は済んだとばかりに御影はくるりと背を向けて歩き出した。その方角は、日向が消えた厠の方。どうやら、主の言いつけを無視して結局ついて行くらしい。
だが、止めることは出来なかった。唖然と去りゆく背を見つめながら、俺は思い出していた。
街で喧嘩を売ってきた奴らが漏らしていた、〝赤い瞳の悪魔〟の話――。
そいつは過去、裏界隈では知らぬ者のない有名な悪党だったが、数年前に突然裏社会から姿を消した。
どのグループにも属さず個人で行動をしていたが、細身でヤワな印象の見た目に反して、誰よりも強くて冷酷な奴なのだという。
特徴的なのが、その瞳。まるで悪魔のように、真っ赤な血の色をしているのだとか――。
まさか、と思った。でも、同時に確信していた。
先程の、脅しとも取れる忠告……およそカタギとは思えないような、凄絶なプレッシャーだった。
――あいつが、伝説の悪魔?
あんな奴が恋人だなんて、日向は大丈夫なのか?
俺も人のことは言えないが、噂が本当だとしたら、あいつは俺よりもずっとヤバい奴だ。
それに、考えてみればあいつは成人しているはずだ。なのに、未成年である日向に……それも、仕事上の護衛対象に手を出しているだなんて……例え本気だとしても、危う過ぎるだろう。
「日向……」
この場に居ない相手の名を呼ぶ。嫌な予感が渦巻いた。
――本当にあんな奴に、日向を任せておいていいのか?
あなたにおすすめの小説
処刑される悪役令息に転生したらなぜか推しの騎士団長がグイグイ近づいてくる
猫に小判
BL
交通事故で死んだはずの会社員・田中悠人は、気がつくとBL小説『恋と陰謀~はじまりは夜に~』の世界に転生していた。
しかも転生先は、原作で処刑される悪役令息エリオット。
当然そんな未来は回避したい。
原作知識を頼りに慎重に立ち回るつもりだったのに、気づけば王宮を揺るがす事件に巻き込まれていき――。
さらに困ったことに、原作で一番の推しだった騎士団長ガイウスがやたらと距離を詰めてきて……?
平穏に生きたい元悪役令息と、過保護な騎士団長がじれじれ距離を縮める話。
ガイウス(騎士団長)×エリオット(元悪役令息)
飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?
2025/09/12 ★1000 Thank_You!!
助けたドS皇子がヤンデレになって俺を追いかけてきます!
夜刀神さつき
BL
医者である内藤 賢吾は、過労死した。しかし、死んだことに気がつかないまま異世界転生する。転生先で、急性虫垂炎のセドリック皇子を見つけた彼は、手術をしたくてたまらなくなる。「彼を解剖させてください」と告げ、周囲をドン引きさせる。その後、賢吾はセドリックを手術して助ける。命を助けられたセドリックは、賢吾に惹かれていく。賢吾は、セドリックの告白を断るが、セドリックは、諦めの悪いヤンデレ腹黒男だった。セドリックは、賢吾に助ける代わりに何でも言うことを聞くという約束をする。しかし、賢吾は約束を破り逃げ出し……。ほとんどコメディです。 ヤンデレ腹黒ドS皇子×頭のおかしい主人公
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。
彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!
恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする
愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ!
月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。