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GOD IS not in thiS WORlD
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※「考察派のためのわかりやすい何か」または「考察する必要がほとんどないのにどうしても考察しちゃう人のための回り道」(つまりそれ以外の人は読まなくてもいいかもしれないセンテンスクラスタ)
教室。チョークが黒板の上でタップダンスを踊っている。付随して、便覧やノート、筆記具類、椅子や机が立てる間の手、ペン回し、教師の下手くそなミュージカルソング。
廊下。締まりきっていない蛇口が、スネアドラムを叩き続けている。
グラウンド。ピッコロの最高音が時折唸り、大勢の観客が口々に好きなことを喋っている。
街。それぞれの役割を持つスタッフが、列を作ることを忘れた蟻のように行き交い、擦れ違っている。
空。天気は晴天で、次幕に備えて地面に落ちた綿菓子が海を漂っている。
人。演劇を回す歯車達が互いに形を合わせ、なんとか舞台装置を動かしている。
どこか。年端の行かぬ子供が、玩具の剣で、植えられた花を切り散らしている。
どこか。妙齢の女性が、想いを遂げられぬまま知らぬ男に犯されている。
どこか。(ある集団にとっての)英雄が、頭に銃口を突き付けられた血まみれの人質を前にして、某国を攻撃する声明を配信している。
どこか。テロリストはドローンから発射されたミサイルによって家族ともども爆殺された。
どこか。女性は薬、酒に溺れ、娼婦として男に金を貢がされたが、男の暴力、自身の境遇などに耐えられなくなり、ついには舌を噛み切って自殺した。
どこか。子供はずれた価値観を持ったまま成長し、人に嫌われ、疎まれ、憎まれつつも、それに気づかぬまま周りを蹴落とし、物欲の満たされる生活を手に入れた。
人。形の合わない歯車は軋みだし、最後には互いの歯が噛まなくなるか、欠けてしまい、居場所から落ちてしまう。舞台を続けるため、装置の人形〈担当者〉は次の歯車を部下に要求する。
空。天気は曇り。全天に立ち籠めた季節外れの坊主頭が泣き始め、大粒の泪が降り注ぐ。次第にそれは綿となる。
街。舞台裏の人形達は錆びて動かなくなるのを避けるため、傘を差す。時偶、傘がぶつかり合い、傘を失ったり倒れたりした人形は軋みを上げ、次第に動かなくなり、最後には身動ぎ一つしなくなる。他の物はそれに目もくれず素通りしていく。
グラウンド。オーケストラは最も盛り上がる場面で、数多の音が観客の声を掻き消している。観客を咎めるものは誰一人いない。
廊下。軽音楽部の演奏はサビを迎え、ボーカルが天に向かって熱唱し、ドラムやギターなどは頭を振ったり中腰になったりしてパフォーマンスを行い、グループのテンションを最高潮にしている。彼らの演奏を聴くものは一人もいない。
教室。タップダンスとミュージカルが混ざり合い、場は興奮の坩堝に包まれている。ヒーローはヒロインを求め、なりたいものはみな手を挙げる。そしてそれが選ばれ……ヒロインが歌いだした直後、転落は始まる。
――――――――死ね――――――――
電源脱落(心脳堕体)。
滴る雫は確かに地を打ち、波紋を起こして染み込んでゆく。浅く、深く。その所まで。
運命終極(共振収束)。
音波は物語を以って鼓膜を刺激し、脳髄まで侵して蕩けさせてゆく。弱く、強く。その時まで。
演目終局(友誼遊泳)。
舞台は破局を迎えて観客〈人形〉を笑わせ、カーテンコールをする演者〈人形〉を泣かしめてゆく。暗く、明るく。壊れるまで。
天工不明(神罰失効)。
怪物は際限なく泪を降らせ、綿に触れた人形を昏く染めてゆく。白く、黒く。地に還るまで。
装置故障(異義申立)。
人形は人形を壊して歯車を取り出し、欠けた歯車の代替とする。抜け落ちた歯車は人形の部品とされ、廃棄されるまで刻々と回り続ける。丸く、四角く。塵と化すまで。
存在証明(アリバイ)。
人は存在して〈生きて〉いるだけで人を傷つける。意図して。意識して。故意に。無意識に。無意識的に。それを大人になるまで知り得なかった子供は、独り、病を患い、自害するまで無垢な人の心を集め続ける。清く、正しく。美しく在るまで。
運命普偏(神呪甄別)。
人は平等である。『人はみな平等ではない』ということが平等である。生まれを選べないことがそれを表している。娼婦の子は父親をスカフィズムで虐殺し、裏社会とテロリストの間で英雄として扱われる。平たく、等しく。奈落の淵に泥犂の入口を見つけるまで。
戦争永続(相殺生物)。
音による攻撃、応酬。銃による攻撃、応酬。そこに如何程の違いがあろうか。前者は精神を蝕み、後者は肉体を損壊させる。精神、肉体が命そのものだとすれば、どちらか、または両方を欠損したものは紛れもなく命も欠損している。それに気付きながら……私達は鏡の中の敵に向かって引き金を引き続ける。善く、悪しく。無に帰すまで。
便覧、黒板、机などの文字は宙に浮き上がり、ぞわぞわと集まって混ざり、カタチを成して剣となる。
切っ先は主人公を捉え、それが勢いをつけるため後ろに身を引くと……。
ヒロインがそれに気づき、色を失い悲鳴を上げる。
而して。
――主人公は背後から突き刺された。
Acters is lost, Beasts is there.
演者は消え、其処に在るのは獣のみ。
Everybody knows, And nobody knows.
誰一人としてそれを識らぬ者はおらず、また、誰一人としてそれを知る者はいない。
So, Heart was broken.
斯くして、筆は折られた。
教室。チョークが黒板の上でタップダンスを踊っている。付随して、便覧やノート、筆記具類、椅子や机が立てる間の手、ペン回し、教師の下手くそなミュージカルソング。
廊下。締まりきっていない蛇口が、スネアドラムを叩き続けている。
グラウンド。ピッコロの最高音が時折唸り、大勢の観客が口々に好きなことを喋っている。
街。それぞれの役割を持つスタッフが、列を作ることを忘れた蟻のように行き交い、擦れ違っている。
空。天気は晴天で、次幕に備えて地面に落ちた綿菓子が海を漂っている。
人。演劇を回す歯車達が互いに形を合わせ、なんとか舞台装置を動かしている。
どこか。年端の行かぬ子供が、玩具の剣で、植えられた花を切り散らしている。
どこか。妙齢の女性が、想いを遂げられぬまま知らぬ男に犯されている。
どこか。(ある集団にとっての)英雄が、頭に銃口を突き付けられた血まみれの人質を前にして、某国を攻撃する声明を配信している。
どこか。テロリストはドローンから発射されたミサイルによって家族ともども爆殺された。
どこか。女性は薬、酒に溺れ、娼婦として男に金を貢がされたが、男の暴力、自身の境遇などに耐えられなくなり、ついには舌を噛み切って自殺した。
どこか。子供はずれた価値観を持ったまま成長し、人に嫌われ、疎まれ、憎まれつつも、それに気づかぬまま周りを蹴落とし、物欲の満たされる生活を手に入れた。
人。形の合わない歯車は軋みだし、最後には互いの歯が噛まなくなるか、欠けてしまい、居場所から落ちてしまう。舞台を続けるため、装置の人形〈担当者〉は次の歯車を部下に要求する。
空。天気は曇り。全天に立ち籠めた季節外れの坊主頭が泣き始め、大粒の泪が降り注ぐ。次第にそれは綿となる。
街。舞台裏の人形達は錆びて動かなくなるのを避けるため、傘を差す。時偶、傘がぶつかり合い、傘を失ったり倒れたりした人形は軋みを上げ、次第に動かなくなり、最後には身動ぎ一つしなくなる。他の物はそれに目もくれず素通りしていく。
グラウンド。オーケストラは最も盛り上がる場面で、数多の音が観客の声を掻き消している。観客を咎めるものは誰一人いない。
廊下。軽音楽部の演奏はサビを迎え、ボーカルが天に向かって熱唱し、ドラムやギターなどは頭を振ったり中腰になったりしてパフォーマンスを行い、グループのテンションを最高潮にしている。彼らの演奏を聴くものは一人もいない。
教室。タップダンスとミュージカルが混ざり合い、場は興奮の坩堝に包まれている。ヒーローはヒロインを求め、なりたいものはみな手を挙げる。そしてそれが選ばれ……ヒロインが歌いだした直後、転落は始まる。
――――――――死ね――――――――
電源脱落(心脳堕体)。
滴る雫は確かに地を打ち、波紋を起こして染み込んでゆく。浅く、深く。その所まで。
運命終極(共振収束)。
音波は物語を以って鼓膜を刺激し、脳髄まで侵して蕩けさせてゆく。弱く、強く。その時まで。
演目終局(友誼遊泳)。
舞台は破局を迎えて観客〈人形〉を笑わせ、カーテンコールをする演者〈人形〉を泣かしめてゆく。暗く、明るく。壊れるまで。
天工不明(神罰失効)。
怪物は際限なく泪を降らせ、綿に触れた人形を昏く染めてゆく。白く、黒く。地に還るまで。
装置故障(異義申立)。
人形は人形を壊して歯車を取り出し、欠けた歯車の代替とする。抜け落ちた歯車は人形の部品とされ、廃棄されるまで刻々と回り続ける。丸く、四角く。塵と化すまで。
存在証明(アリバイ)。
人は存在して〈生きて〉いるだけで人を傷つける。意図して。意識して。故意に。無意識に。無意識的に。それを大人になるまで知り得なかった子供は、独り、病を患い、自害するまで無垢な人の心を集め続ける。清く、正しく。美しく在るまで。
運命普偏(神呪甄別)。
人は平等である。『人はみな平等ではない』ということが平等である。生まれを選べないことがそれを表している。娼婦の子は父親をスカフィズムで虐殺し、裏社会とテロリストの間で英雄として扱われる。平たく、等しく。奈落の淵に泥犂の入口を見つけるまで。
戦争永続(相殺生物)。
音による攻撃、応酬。銃による攻撃、応酬。そこに如何程の違いがあろうか。前者は精神を蝕み、後者は肉体を損壊させる。精神、肉体が命そのものだとすれば、どちらか、または両方を欠損したものは紛れもなく命も欠損している。それに気付きながら……私達は鏡の中の敵に向かって引き金を引き続ける。善く、悪しく。無に帰すまで。
便覧、黒板、机などの文字は宙に浮き上がり、ぞわぞわと集まって混ざり、カタチを成して剣となる。
切っ先は主人公を捉え、それが勢いをつけるため後ろに身を引くと……。
ヒロインがそれに気づき、色を失い悲鳴を上げる。
而して。
――主人公は背後から突き刺された。
Acters is lost, Beasts is there.
演者は消え、其処に在るのは獣のみ。
Everybody knows, And nobody knows.
誰一人としてそれを識らぬ者はおらず、また、誰一人としてそれを知る者はいない。
So, Heart was broken.
斯くして、筆は折られた。
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