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第1話「2月の上旬くらい」
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「ふわぁ…………いらっしゃいませ~」
朝の6時半頃、俺はいつもの様にバイトの制服に身を包み、売り場に出る。俺は、某コンビニエンスストアでアルバイトをしている。早朝からの出勤、夜型人間の俺は店のキャッチフレーズである、いい気分、には到底なれそうには無かった。
「ひなさん今日も眠そうだねぇ…………これ、飲みなよ」
まだ半分寝ぼけている俺に栄養ドリンクをくれるおっちゃん。バイトの先輩で10年もやってる大ベテランだ。ちなみに、「ひなさん」とは俺のバイト先でのあだ名だ。「愛咲雛見」という何とも女のような名前の俺に、皆が気を使って付けてくれたあだ名だった。
「あ、あざっす…………ゴクゴク……プハァ」
渡された栄養ドリンクを一気に飲み干す。少し活力が湧いた俺はレジの点検やらの業務をやり始める。
コンビニとはいえ、ここは田舎で早朝には人が全然来ない。1時間に10人来れば良いくらいだ。暇で仕方ないのだが、ただ突っ立っているだけで金が貰えるのだから文句は無い。しかも時給は『早朝割増』早起きは三文の得とは良く言ったものだ。
そうこうしているうちにシフトの交代時間になり、退勤の登録をして帰路に着く俺。
俺は高校卒業後、何の夢も目標も無く、就職もせずに学生時代に始めたバイトをしながら気ままに生きていた。
代わり映えの無い毎日
家からバイト先の行き来と、たまにゲーセンに行くくらいしか外出しない。世間一般からすれば「駄目な人生」なのかも知れないが、俺はそこそこに楽しんでいた。
バイトからの帰り道、帰ったら何をしようかなんて考えながら歩いていると何かに躓いた。
「おっと…………ん、なんだ……これ?」ヒョイ
それはそこらで売っていそうな使い捨てカメラだった
つづく
朝の6時半頃、俺はいつもの様にバイトの制服に身を包み、売り場に出る。俺は、某コンビニエンスストアでアルバイトをしている。早朝からの出勤、夜型人間の俺は店のキャッチフレーズである、いい気分、には到底なれそうには無かった。
「ひなさん今日も眠そうだねぇ…………これ、飲みなよ」
まだ半分寝ぼけている俺に栄養ドリンクをくれるおっちゃん。バイトの先輩で10年もやってる大ベテランだ。ちなみに、「ひなさん」とは俺のバイト先でのあだ名だ。「愛咲雛見」という何とも女のような名前の俺に、皆が気を使って付けてくれたあだ名だった。
「あ、あざっす…………ゴクゴク……プハァ」
渡された栄養ドリンクを一気に飲み干す。少し活力が湧いた俺はレジの点検やらの業務をやり始める。
コンビニとはいえ、ここは田舎で早朝には人が全然来ない。1時間に10人来れば良いくらいだ。暇で仕方ないのだが、ただ突っ立っているだけで金が貰えるのだから文句は無い。しかも時給は『早朝割増』早起きは三文の得とは良く言ったものだ。
そうこうしているうちにシフトの交代時間になり、退勤の登録をして帰路に着く俺。
俺は高校卒業後、何の夢も目標も無く、就職もせずに学生時代に始めたバイトをしながら気ままに生きていた。
代わり映えの無い毎日
家からバイト先の行き来と、たまにゲーセンに行くくらいしか外出しない。世間一般からすれば「駄目な人生」なのかも知れないが、俺はそこそこに楽しんでいた。
バイトからの帰り道、帰ったら何をしようかなんて考えながら歩いていると何かに躓いた。
「おっと…………ん、なんだ……これ?」ヒョイ
それはそこらで売っていそうな使い捨てカメラだった
つづく
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