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親友の彼女
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親友に彼女と寝てくれ、と言われた。
色々あってその彼女、シホコと二人きりでホテルの一室にいた。
「ホントにヤるの⋯⋯?」
シホコとは元々面識はある。そこそこ友人としての仲は良い。少なくとも今日までは。今後はわからない。
「いや、ヤらない。流石にまずいだろ」
「でもケントはヤった証拠を出すように言ったよ?」
「写真ならヤったと見せかけることはできるだろ? こう、上手いことさ」
「バレたらどうするのよ」
「その時は謝ればいい。俺も貰った金を返すよ。でも、この目的はアイツのを勃たせることにある。勃ってしまえば、最悪バレたって問題ないだろ? むしろその方が傷は少ない」
「そっか⋯⋯。そうだね」
俺の中に、どさくさに紛れて親友の彼女を寝取ろうなんてエロ漫画みたいな考えはない。そのことを開示し、悪意は無いことを二人にわかってもらう。そうしなきゃ俺の関係性が終わってしまう。
「ただ、シぃさんにはやっぱり裸になってもらわないといけない」
「うっ⋯⋯、まあ、そうだよね。証拠のために⋯⋯」
「それにどういう写真を撮ればいいかもまだわからないんだ。ヤってる感のある構図ってどんなのだろう」
「ヤってる感か⋯⋯」
二人で悩む。
答えは出ない。
「ぬ、脱いだら何か気づかないかな? その、私の裸を見て、さ」
「そ、そうだな。試しに、な」
おずおずと服を脱ぎ始める。まずは一枚、その姿の写真を撮った。
全て脱ぎ去り両手で胸を押さえるシホコ。また一枚撮った。
「マサキも脱いだら⋯⋯?」
「えっ、俺も?」
「私だけだと恥ずかしい」
「あー、そうだな」
二人共が裸でいるのは危険に感じたが、一方的に恥ずかしい思いをさせるのも忍びない。俺も全裸になった。
「⋯⋯意外と引き締まってるんだね」
「え? あーまあ。シぃさんも⋯⋯」
感想を言いかけて止める。
「私も、なに?」
「いや、何でもない」
「言ってよ」
そう言って、シホコは胸を隠していた手を腹の辺りまで下ろした。露わになった胸をつい見てしまい、固まった。
やっぱ、デカい。
着痩せするタイプだ。
「でっか」
「でっか」
声がハモった。
「あ、ごめん」
「ん、私も」
「う、映しておくか」
意味があるかわからないが誤魔化しも兼ねて、水平まで起き上がった俺のイチモツを撮った。
「それ見てケントも勃ったりしてね」
「ないだろ」
軽く笑い空気が弛緩する。
「じゃあ次は前戯の部分か」
「あ、その、私、もう濡れてる」
「え? まあ、背徳度でいったら相当ヤバいもんな」
フォローするように呟き、思い付く。
「前戯の構図を思い付いた」
まずシホコをベッドのへりに座らせる。脚を開き、両手を後ろ手にしてベッドに突く感じだ。そして俺は片手でスマホを持ち、空いた手をシホコの股の近くに持っていく。
いかにもこの指で愛撫してますよ、といった感じだ。
「これ、結構いい感じじゃないか?」
「そ、そうだね。あ、指、濡れてた方がいいんじゃない?」
「あー、それもそうか」
「入れていいよ、そのまま」
「い、いや、流石にまずいって」
「じゃあ指移しで濡らしてあげる」
シホコは自分の指を穴に突っ込んだ。
「んっ」
掻き回して抜くと指は粘性のある液体に包まれていた。その指を俺の人差し指に絡み付ける。回すように、擦るように。
そして俺の指の第二関節辺りから先端に向かって、わざと指紋を引っ掛けるようにして沿わせる。先の先ぎりぎりまで接触を保ったまま上って行き、ピュッと指を弾いた。
「これで写真にも映るくらい濡れたんじゃない?」
「あ、ああ。撮ってみる」
やけに色っぽさがあるが、このくらいでいい。見抜かれるよりはいいだろう。シホコもそんな思いで頑張ってるはずだ。
「まあ、いいと思う。次は本番だけど、これはフリートークで説明してもらわないとダメだな」
「私が?」
「ケントとヤる時、なんか適当な感想を交えながら刺激してやれば勃つと思う。思い付く限りのことを言って勃てばそれでいいし、勃ちそうになかったら覚えてないって言えばいい」
「気持ち良かったとかおっきかったとか?」
「そうだな」
「アンアン喘いじゃったとかいっぱい虐めてもらったとか?」
「⋯⋯まあそうだな」
興奮してきた。俺を興奮させたって意味ないからな。
「そんで最後は事後の写真か。おまけみたいなもんだな」
多分今までの写真だけで役割としては十分だろう。だからこれから撮るのは偽装のための写真だ。
「とりあえず、ベッドに入って座ったまま掛け布団で身体を隠してみて。⋯⋯で、疲れた感じを出してさり気なくこっちを窺う感じになってみて」
「ええ、難しいな。こんな感じ?」
「もうちょい顎引いてみて」
「ん」
「⋯⋯まあ、いい感じか」
パシャリと一枚撮った。
「終わり?」
「うん。後は二人次第だ」
服を着て、解散した。
後日、成果報告があった。どうやらバッチリだったようで一安心。俺も心置きなく貰った金を使うことができた。
しかしそれから一週間後、シホコから話が出る。
「ごめん。また勃たなくなっちゃった」
「え? なんで」
「私、もう大丈夫になったと思って、ホントはヤってないことを言ったの。そしたら勃たなくなった」
「まじかよ」
あいつ、どんだけ拗らせてんだよ。
「だからさ、またやろ? 今度は動画でさ」
シホコは少し、はにかんでそう言った。
色々あってその彼女、シホコと二人きりでホテルの一室にいた。
「ホントにヤるの⋯⋯?」
シホコとは元々面識はある。そこそこ友人としての仲は良い。少なくとも今日までは。今後はわからない。
「いや、ヤらない。流石にまずいだろ」
「でもケントはヤった証拠を出すように言ったよ?」
「写真ならヤったと見せかけることはできるだろ? こう、上手いことさ」
「バレたらどうするのよ」
「その時は謝ればいい。俺も貰った金を返すよ。でも、この目的はアイツのを勃たせることにある。勃ってしまえば、最悪バレたって問題ないだろ? むしろその方が傷は少ない」
「そっか⋯⋯。そうだね」
俺の中に、どさくさに紛れて親友の彼女を寝取ろうなんてエロ漫画みたいな考えはない。そのことを開示し、悪意は無いことを二人にわかってもらう。そうしなきゃ俺の関係性が終わってしまう。
「ただ、シぃさんにはやっぱり裸になってもらわないといけない」
「うっ⋯⋯、まあ、そうだよね。証拠のために⋯⋯」
「それにどういう写真を撮ればいいかもまだわからないんだ。ヤってる感のある構図ってどんなのだろう」
「ヤってる感か⋯⋯」
二人で悩む。
答えは出ない。
「ぬ、脱いだら何か気づかないかな? その、私の裸を見て、さ」
「そ、そうだな。試しに、な」
おずおずと服を脱ぎ始める。まずは一枚、その姿の写真を撮った。
全て脱ぎ去り両手で胸を押さえるシホコ。また一枚撮った。
「マサキも脱いだら⋯⋯?」
「えっ、俺も?」
「私だけだと恥ずかしい」
「あー、そうだな」
二人共が裸でいるのは危険に感じたが、一方的に恥ずかしい思いをさせるのも忍びない。俺も全裸になった。
「⋯⋯意外と引き締まってるんだね」
「え? あーまあ。シぃさんも⋯⋯」
感想を言いかけて止める。
「私も、なに?」
「いや、何でもない」
「言ってよ」
そう言って、シホコは胸を隠していた手を腹の辺りまで下ろした。露わになった胸をつい見てしまい、固まった。
やっぱ、デカい。
着痩せするタイプだ。
「でっか」
「でっか」
声がハモった。
「あ、ごめん」
「ん、私も」
「う、映しておくか」
意味があるかわからないが誤魔化しも兼ねて、水平まで起き上がった俺のイチモツを撮った。
「それ見てケントも勃ったりしてね」
「ないだろ」
軽く笑い空気が弛緩する。
「じゃあ次は前戯の部分か」
「あ、その、私、もう濡れてる」
「え? まあ、背徳度でいったら相当ヤバいもんな」
フォローするように呟き、思い付く。
「前戯の構図を思い付いた」
まずシホコをベッドのへりに座らせる。脚を開き、両手を後ろ手にしてベッドに突く感じだ。そして俺は片手でスマホを持ち、空いた手をシホコの股の近くに持っていく。
いかにもこの指で愛撫してますよ、といった感じだ。
「これ、結構いい感じじゃないか?」
「そ、そうだね。あ、指、濡れてた方がいいんじゃない?」
「あー、それもそうか」
「入れていいよ、そのまま」
「い、いや、流石にまずいって」
「じゃあ指移しで濡らしてあげる」
シホコは自分の指を穴に突っ込んだ。
「んっ」
掻き回して抜くと指は粘性のある液体に包まれていた。その指を俺の人差し指に絡み付ける。回すように、擦るように。
そして俺の指の第二関節辺りから先端に向かって、わざと指紋を引っ掛けるようにして沿わせる。先の先ぎりぎりまで接触を保ったまま上って行き、ピュッと指を弾いた。
「これで写真にも映るくらい濡れたんじゃない?」
「あ、ああ。撮ってみる」
やけに色っぽさがあるが、このくらいでいい。見抜かれるよりはいいだろう。シホコもそんな思いで頑張ってるはずだ。
「まあ、いいと思う。次は本番だけど、これはフリートークで説明してもらわないとダメだな」
「私が?」
「ケントとヤる時、なんか適当な感想を交えながら刺激してやれば勃つと思う。思い付く限りのことを言って勃てばそれでいいし、勃ちそうになかったら覚えてないって言えばいい」
「気持ち良かったとかおっきかったとか?」
「そうだな」
「アンアン喘いじゃったとかいっぱい虐めてもらったとか?」
「⋯⋯まあそうだな」
興奮してきた。俺を興奮させたって意味ないからな。
「そんで最後は事後の写真か。おまけみたいなもんだな」
多分今までの写真だけで役割としては十分だろう。だからこれから撮るのは偽装のための写真だ。
「とりあえず、ベッドに入って座ったまま掛け布団で身体を隠してみて。⋯⋯で、疲れた感じを出してさり気なくこっちを窺う感じになってみて」
「ええ、難しいな。こんな感じ?」
「もうちょい顎引いてみて」
「ん」
「⋯⋯まあ、いい感じか」
パシャリと一枚撮った。
「終わり?」
「うん。後は二人次第だ」
服を着て、解散した。
後日、成果報告があった。どうやらバッチリだったようで一安心。俺も心置きなく貰った金を使うことができた。
しかしそれから一週間後、シホコから話が出る。
「ごめん。また勃たなくなっちゃった」
「え? なんで」
「私、もう大丈夫になったと思って、ホントはヤってないことを言ったの。そしたら勃たなくなった」
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