禅師白隠の教え

ロコ

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出遊

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暫く、あるくと、男が腕を上げている。

何の事か!

白隠は、訝しげに思い、話し掛けた。

お前は、誰を呼んでいるか!

わたしは、苦行中でございます。禅師よ!

それが、何の為に役立つ苦行か!

右腕が、上げたまま硬直する迄耐えました!

でも、その苦行をして、結果どうなる!
釈尊の苦行とは、偉く乖離している様だが!

腕上げ苦行者は、二の句を継げない。
苦行は、苦しい。苦しさに耐えること全般が苦行と、思いこんでいる。
白隠の一言は、実に、頂門の一針であった。

でも、何かを、悟ると思います!

まぁ、無理だな!
無意味だろう!
お前は、いきなり、思い立った素人であろう!

、、、、、、、、
、、、、、、、、
、、、、、、、、

真理を、悟る白隠禅師に、してみたら、滑稽な事だ。

、、、、、、、、
、、、、、、、、
、、、、、、、、
師匠!
ご教示ください、苦行の仕方を!

愚行に気づいたいきなり、師匠呼ばわり。

どうやら、この男は、知能がたりないな。
脳病の、気が瞳に見える。
みたところ、30前後の歳だ。
初っ端から、難しいのにであったぞ。
病んでいる。衆生は。この、狂った世界に裸のまま放り出された人は、一人だけの力で、過酷な世間を、渡らなければならない。

狂人閑居して不善をなす。
白隠は、1つ悟った。
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