禅師白隠の教え

ロコ

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徳6

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一方、弟出家僧には、選択肢が無かった。
生まれ着いての、脳病者。
白隠禅師の指導に、全身全霊でぶつかって行った。
一年、二年、三年、四年、五年、、、、、、、、、、
季節は、移ろいゆく。
未だ、変化は見られない。

よし、もうこうなったら、親鸞の心境だ!

虚仮の一年で、腹を括った。
弟出家僧は、満身創痍。
脳障害を切るか、白隠禅師から、破門されるかだ。
どっちが、速いかだ!

よし、やってやる!

、、、、、、、、
、、、、、、、、
六年、七年、八年、九年と、半年が経った。

朝の、勤行後、写経に取り掛かる正にその時だった。

ピッキーン!!??!?

天井の方で、聞いたことも無い鐘の音が、した。
と、思った次の瞬間、自分の頭の中で聖なる鐘が大音量で響いた。


ピッキーン!!!!!!!

弟出家僧は、はっきり悟った。

脳障害が、解脱した!!!!!
それは、心眼にも見えた。固い岩の塊の五分の一が、欠けて落ちた。
同時に、残る半分以上の悪い物を観て、嫌な気持ちだけなった。
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