禅師白隠の教え

ロコ

文字の大きさ
上 下
26 / 92

極悪非道

しおりを挟む
小高い、山頂近くに、集落がある。
彰裕は、異臭を嗅いだ。
ぷぅ~ん、と漂ってくる。
不潔!
彰裕は、感じる。

集落の入り口付近に、小屋がある。
吹けば飛ぶ様な、藁葺き作り。
小屋の前に釜を据えて、何かを煮ている。

これだ!

悪臭の元は!

思わず吐き気を、覚えた。

おぃ、其処のお坊さん、
鍋を食って行かんか!
腐敗臭のする鍋を掻き回しながら言う。

いいや、腹は減ってない!

それより、何の鍋だ!

下駄だの、雑巾だの、ネズミだの、ゴキブリだのだ!

うっぷ!
彰裕は思わず吐いてしまった。

アハハ、お坊さん何しに来たね!

ひやかしなら、帰りな!
しおりを挟む

処理中です...