生きる意味

yaminokikousi

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第二話 過去エピソード4

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奏と話すのは楽しかった。これが友達なんだって思えるようになった。
僕が学校に行くのがちょっとずつ楽しくなっていく一方、奏に対するいじめはひどくなっていった。なんでいじめられるのか、そんな理由もわからない。ただ、僕とよく一緒にいることが多くなったので、同じ人種と思われてるのだろう。奏がほかの子に話しかけると「気持ち悪いから話しかけんな」って、言われてるのを聞いた。他にも前まで仲良かった友達にまでそんなことを言われるようになってた。
でも、僕はただ知ってるだけで、助けれなかった。僕が言ったところで、まるで意味ないのは分かってたから、何もできなかった。    なんで、僕はなにか動かなかったのだろう。先生は見方になってくれたはずなのに。言えなかった。なにか動いてたら結果は違ったかもしれない。
   奏はいじめにつらくなり自殺したのだ。最初は他殺という線もあって学校にも捜査が入ったけど、遺書が見つかったことで自殺ということになった。
彼女の残した遺書は僕宛だった。
 「私はあきとに昔のように明るくてそんな切羽詰まった顔なんてしてなかった頃に戻ってほしかったの。私のことは覚えてないと思う。幼稚園から、小学校三年生まで一緒だったんだよ。人は辛いって思った過去は切り捨てちゃうっぽいんだよね。最初に話しかけた時覚えてないなぁって思ったんだ。私は昔のあきとは話してるだけで心が癒される。そんな人だったんだよ。なんで、いじめられてるのかはわかんない。結局私もいじめられたし。中学校入って再会できたのは嬉しかったんだ。でも、あのころとは変わり果ててて、見てるこっちがつらかった。あのころからあきとのこと忘れたことはなかった。だから、心配で声かけたの。そしたら思ってた以上に心をふさいでた。私のことも忘れてた。悲しかったよ。でも、そばにいれるだけでいいって、そう思ったの。私ならあきとのこと癒せるかもって思ったし、みんなともうまく行くきっかけになるかなって思ってたの。でも、現実は違ったね。私もいじめられるなんて思ってもなかった。でも、あきとに人の優しさを感じてほしかった。だって愛しのあきとだもん。
   話は変わるけど、私いじめに耐えられなくなったんだ。だから、心残りがあるけど死ぬ。死んだら現実から離れれる。そう思ったの。あきとのせいじゃないよ。私の心の問題。あきとが今まで生きてきたから会えたんだ。生きててくれてありがとう!!大好き!    人は一回この世に生まれたら必ず誰かに必要とされるんだよ?必要のない人間なんて一人もいないんだよ。あきとは私にとって必要な存在だったの。だから死んでも守りたかった。死んだら意味ないかもしれない。忘れないでね。私のこと。   
私ったら文章書くの苦手なの。ちゃんと伝わったかな....
さようなら。。今までありがとう!!好きだよ!!」


彼女の手紙はここで終わった。俺は泣いた。全ての気持ちが溢れてこみ上げて、奏でのことも思い出した。なんで、忘れてたんだろう。きっと、人間というものが信じれなくなってから、忘れてたんだと思う。


彼女の手紙は律義なことに先生宛にもほかのみんなあてにも書いてあったみたいだ。
そのおかげでいじめは無くなったが、僕の心はぽっかり空いたままだった。あの時何かしてたら違ったかなとか、過去のことをほじくって考えてた。ある意味つらくはなかった。この穴をどうやって埋めたらいいのだろう。
 人は、誰かが必要、そして必要とされてる。僕は彼女が必要だった。守れなかった。それだけを悔やむ毎日が続いた。

    
つらいことを乗り越えるって力がいるんだよ。でも、死ぬことはないって思った。大切な人の死は辛い。
                   奏がいなくなった毎日はとてもつまらなくて悲しい日々が続いた。
    
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