美味しいネタいただきます!

文字の大きさ
6 / 7

しおりを挟む

30分くらい歩いたでしょうか。ようやく突き当りですよ。
でも、出口がないのです。
おかしいな。あの後分かれ道はなかったから絶対にここが道の終着点だし、私の直感もここを指してたのに。
上ったり下ったりする感じはなかったので、多分上の方に出口があると思うんですけど、わからないですね。
暖炉の穴は蓋とかなかったんですけど、ここはそもそも穴の形跡すらない。
よく見たら土の壁からレンガの壁になってるし。

もう力任せに崩しますかね。
いやダメだ。生き埋めになる。
うぅ、どうしますか。どうしましょう。
叔父さんならこんな時、「え~、それはあれだよ、感っていうか、なんとな~くやったら出来ちゃったっていうか。ははは~。」ってダメだ、全然参考にならない・・・

「っ!」

わぁっ、びっくりしたっ。
急に真っ暗になったから、思わず叫んじゃうところでしたよ。
ふぅ、落ち着け~。
そうでした。魔法の持続時間というものをすっかり忘れてましたよ。
私の魔法じゃ2時間もたないんでした。

あれ?何か上の方から光が漏れてる・・・?もしかして、ここの隙間から漏れてるのは、出口の先の光?
ヤバいです!今日の私、運がすごくいいです!
この先があるということは、ここを壊したらいいのかな?
光が漏れてるのはレンガ6つ分だけ。
つまりこのレンガだけを壊せば上手くいくかもです。
壊す・・・レンガの壁・・・ふむ、

『土の精霊よ、秘密の扉を開けて』

ドコッ

必殺、精霊に丸投げ作戦です。
私の周りの精霊さんは空気の読める秀才さんばかりなのでいつも助かってます。ありがとうございます。
精霊さんのおかげで良い記事が書けますよ。ものすごく売れる予感もします。

ふっふっふっ、さぁ、出口の先には何があるのかな。
私の一押しは隠し財産なんですけど。お金に関わる記事は商人さんや衛兵さんにもよく売れるので。

よいしょっと、おっと、意外と高い。腕がプルプルします。本当に登れない。
ここまで来てまさか腕立て伏せの練習が足りないだと。一日20回もしてるのに。何故だ。

「お手をどうぞ?」

あっ、気が利きますね。

「ありがとうございます。」

助かりました・・・へ?

「いらっしゃい。可愛い暗殺者さんだね。」

・・・?何か声がしましたね。手の感触もありますけど。
ははは、気のせい、気のせい。さてと、もう十分調べましたね、戻りましょうか。

「おや?もう帰ってしまうのかい?」

・・・。

出口の先は、豪華なお部屋のクローゼットの底に繋がってたみたいですね。
頭の上にはお高そうな服がずらりと。
扉の先の調度品も、壁から床まで自分すごい高価です~って全力主張してます。

そしてその部屋には、金髪碧眼の美形な男性がこちらを向いて笑顔で立っていらっしゃいます。
手を貸してくださったのもこの方ですね・・・。

全然知らない人だなぁって言いたいなぁ。
言えないなぁ。
というか、この国で知らない人とかいないレベルの有名人さんですよね。
でもほら、そっくりさんかもですし、まだ希望はありますよね。

「こんな夜更けにクローゼットの中から第3王子に会いに来るなんて、面白いね、君。」

簡単に相手の身元が確定しましたね。
嬉しいなぁ・・・手間が省けるなぁ・・・第3王子ですって、ははは・・・。

っ叔父さん。ヤバいです、最悪です、私の人生終了です。

隠し通路の先は、第3王子殿下の部屋に繋がっていたみたいですっ。

にぎゃあっ!


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

【短編】淫紋を付けられたただのモブです~なぜか魔王に溺愛されて~

双真満月
恋愛
不憫なメイドと、彼女を溺愛する魔王の話(短編)。 なんちゃってファンタジー、タイトルに反してシリアスです。 ※小説家になろうでも掲載中。 ※一万文字ちょっとの短編、メイド視点と魔王視点両方あり。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

最愛の番に殺された獣王妃

望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。 彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。 手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。 聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。 哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて―― 突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……? 「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」 謎の人物の言葉に、私が選択したのは――

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

強面夫の裏の顔は妻以外には見せられません!

ましろ
恋愛
「誰がこんなことをしろと言った?」 それは夫のいる騎士団へ差し入れを届けに行った私への彼からの冷たい言葉。 挙げ句の果てに、 「用が済んだなら早く帰れっ!」 と追い返されてしまいました。 そして夜、屋敷に戻って来た夫は─── ✻ゆるふわ設定です。 気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。

処理中です...