屋根裏のネズミ捕まる

如月 永

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牢屋のネズミ

5.

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俺が捕らえられ、座敷牢の中での生活を余儀なくされてしまってから五日目。
数日生活して、座敷牢の中は排泄を陶器の壺にしなければならない以外は快適だと思うくらい慣れてしまっている。
暇な時間は体力や筋力を落とさないために運動していても逃げ出す素振りをしない限りは口出しして来ない。
食事だって豪華とまでは言わないが、それでもおかわりしても小言も無しだ。
夜にアイツが来るという一点を除けば、天国とも言えよう。
だってアイツが来るから朝昼はしっかり食事をさせてくれるのに、夕飯は早めの時間に消化に良い軽食程度か出ないんだぞ。
性交時に消化不足で吐かないようにとかそういう理由だと知った時には、毎晩俺を凌辱しに来る屋敷の主人を恨めしく思った。
俺は性欲より食欲を優先したい。
どんなに俺が嫌がっても、必ず今晩も辰彦はやって来るだろう。
俺は思う出したくない記憶が浮かんできて半目になる。
幽閉二日目の夜は、当然抵抗した俺は初日に使われた媚薬と芋茎でまた泣き叫ぶほどお仕置きをされた。
三日目は、辰彦が来る前から媚薬のお香が焚かれて、二日間の行為でビビっていた俺はせめて芋茎だけでも回避出来るように抵抗はしなかったので辰彦の思うがままに犯された。
四日目も同じく香を焚かれ、抵抗しなかった。三日目と違ったのは、口淫での奉仕を強要された。嫌がると芋茎を使うぞと脅されて仕方なく従うしかなかった。それで夕食が消化に良いものを出されている理由を理解したね。
あんなもん喉に突っ込まれたら吐くわ。その前に窒息しそうだったから、喉奥は止めてくれて助かったけど。
今日もさせられるのかと思うと気が重い。でも、やらないともっと酷いことをされる。だから仕方がないんだ。
そう思って諦めていると、辰彦がやって来た。
でも今日はまだ媚薬を焚かれてない。
「四郎、変わりはないか?」
「変わりも何も、見ての通りだよ」
「そうだね。見ての通り今日も可愛いね」
「で、今日はどうするんだ?媚薬使うならさっさとしてくれよな」
早く終わって気持ち良いならそっちのほうがいい。
「今日は媚薬は使わないよ」
「えっ!?しなくていい……わけないよな」
性交を免れると思って一瞬喜んだが、辰彦の瞳を見れば分かる。
コイツは俺を犯し尽くす気だ。
俺の分かりやすい表情の変化に辰彦はクスリと笑う。
「一緒に風呂に行こうか。逃げようなんてしたら、お前の一番嫌がる事をするからね」
今の所、一番嫌なのは拘束されたまま痒み責めで放置されることだ。
思い出してゾクリとする。
首輪から繋がる鎖を持たれて風呂場に行くと、辰彦に服を脱がすよう指示される。
辰彦の上等な着物を解いて脱衣籠に軽く畳んで置いていく。
着痩せをするのか辰彦は鍛えられた筋肉質な体をしている。
屋敷の主人なんて人を雇って守られていれば良いんだから、鍛える必要は無いはずだ。なのに何でこんな体をしているんだよ。
驚いたのは背中に、大きな刀傷の古傷が斜めに横断していた。
これほどの生死をさ迷ったんじゃないだろうかと思う。まぁ俺には関係ないけどさ。
脱がす服は最後に褌が残り、俺は躊躇する。
「早くしなさい。脱がせたら昨日教えたように舐めてもらおうかな」
「えっ、今?!」
「無理やり喉奥に突っ込まれたいのか?」
「うぅ……分かったよ……」
風呂に入って身体を清めてからにすれば良いのにと思うが、そんな文句は言えない。
つくづく俺の嫌がることをする男だ。
「四郎も脱ぎなさい」
辰彦と違って薄い寝間着代わりの長襦袢一枚だった俺はさっさと脱いだ。その下には下着すら付けさせてもらっていないので全裸だ。
そして覚悟を決めて辰彦の前に跪いた。
辰彦は越中褌を着用しており、俺は股間を隠す布をめくった。
股間の膨らみはまだ勃起していないのに布越しでもハッキリわかるくらいにずっしりとしており、盛り上がっている。
臍の辺りで結ばれた紐を解くと、まだ萎えた状態の陰茎が現れる。
思わずゴクリと唾を飲み込んだ。
「昨日のやり方は覚えてるだろう?早く奉仕を始めなさい」
急かす声に我に返った俺は、屈辱だったが昨日の通りにする。
「尺八を吹かせてもらいます」
舐める前に宣言するのが手順だと教えられたので、辰彦の顔を見上げながら言って許可をもらってから、まだ柔らかい陰茎舌を這わせる。
濃い雄の匂いがする。
まずは根元から裏筋までゆっくりと下から上へと丁寧に舐め上げ勃起を促す。
手で擦りながら先端を口に含み舌先でチロチロと鈴口を弄ったり、裏筋に沿って上下に刺激を与える。
「んふっ……ちゅぷッ……あむっ……んぐぅっ……じゅぶぶっ」
唾液を絡ませて唇を窄めて頭を動かす。
口周りが唾液でベチョベチョになるが、完全に勃起するまではしゃぶってはならないのだ。
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