屋根裏のネズミ捕まる

如月 永

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自由を得たネズミ

16.

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それから俺は辰彦に抱かれた。
辰彦の愛はとても激しくて、愛されている実感があった。
自慰しかしていなかった俺のいやらしい身体はすぐに興奮し、辰彦を欲した。
「あぁ、あっ、辰彦様っ!辰彦様ぁ!四郎に入れてください!!」
「四郎じゃないだろう?正しくおねだりしないとあげないよ」
辰彦は意地悪な笑みを浮かべると、俺の尻穴に入れた指をばらりと動かした。
俺は堪らずに叫んだ。
「辰彦様のふんどしで自慰する紫苑のいやらしいケツ穴に、辰彦様の太い肉棒を入れてくださいぃ!!奥まで突いてぇ!」
「ハハッ、そうだったね。まさか褌を盗まれるとは思ってなかったよ。淫乱な紫苑にはお仕置きかなぁ」
辰彦は楽しげに笑うと、自身のモノを突き入れた。
太く長いソレで俺の弱い所をごつんと強く穿つから、俺は背を仰け反らせながら絶頂した。
入れられただけでイくなんて、本当に俺はいやらしくて浅ましい。
けれど、俺の身体はもう辰彦に慣らされてしまったのだ。
辰彦の肉棒で貫かれる快楽を知ってしまった今、それ無しでは生きていけない。
だから俺はもっと辰彦が欲しい。
俺の身体に夢中になって、俺のことだけを考えて欲しい。
「辰彦様のお仕置き好きっ!激しくしてぇ!」
「お仕置きが好き?痒いお仕置きでも良いの?」
「やだっ!ごめんなさい!痒いのは嫌です!」
「嘘はダメだよ」
辰彦は俺の腰を掴むと、ガツンと音がするほど深くまで挿入した。
俺はあまりの衝撃に一瞬意識が飛びかけた。
「ひぎっ!?」
「ふふ、激しくしてほしいみたいだから、ゆっくりのお仕置きにしようか」
辰彦は俺の太腿を抱えると、ゆっくりと抽挿を始めた。
焦らすような動きに、俺は堪らずにくねくねと身を捩らせた。
辰彦は気にせず、ただ俺を見つめていた。
その視線が熱くてゾクッと身体を震わせた。
そんな俺を見て辰彦は妖しく笑った。
そして俺の腕を引くと、繋がったまま俺を抱き起こす。
対面座位の形になると、辰彦は俺の乳首を摘まんだ。
俺は胸を突き出すように背中をしならせ、辰彦にしがみつく。
「辰彦様……お願い……、動いて……ぇ」
「乳首を弄ってあげているだろう。それに久しぶりに紫苑の中に入ったのだから、もう少しこの締め付けを愉しませて」
辰彦はそう言って、俺の耳を舐めた。
それだけで身体がビクビクと震えてしまう。
辰彦の肉棒をきゅうっと締め付けた肉筒は辰彦の形にぴったり嵌まり、余計感じ入ってしまった。
しかし辰彦は緩々としか動かず、決定的な刺激を与えてくれない。
早くめちゃくちゃに犯して欲しいのに、辰彦はじっと見てくるだけだ。
「ハァ……ハァ……、辰彦様ぁ…っ」
「どうしたんだい?」
「お腹……切ないです」
辰彦はニヤリと笑って、また焦らすようにゆるりと動いた。
「紫苑の中、キュウキュウしてるね」
「分かっているなら、今までみたいに激しく抱いてください」
俺が懇願しても、辰彦はクスクスと笑うだけだった。
俺は我慢出来ずに自分で腰を動かした。
すると辰彦は俺の動きを静止させるように腰を押さえた。
「今までと一緒で良いの?恋人になるのだから優しくしてあげるよ?」
「やだ……やだぁ……。辰彦様の太マラでお腹の奥、辰彦様のでいっぱいにしてぇ!!」
「ふふ、可愛いね。そんなに欲しいの?」
「はいっ、欲しぃですぅ!」
辰彦は満足げに笑うと、俺を押し倒した。
「私の愛しい紫苑は、いやらしいね。結腸ぶち抜かれるの気に入ったのかな」
辰彦はそう言うと、俺の足を抱えた。期待に喉が鳴った。
「さぁ、お望み通り奥まで入れてあげようね」
「あぁ、辰彦様ぁ!」
辰彦は俺の尻穴ギリギリまで腰を引いて、勢いよく挿入してきた。
太い亀頭が狭い穴をこじ開けて入ってくるその衝撃に目の前がチカチカした。
狭い隘路まで一気に押し込まれたかと思うと、今度は一気に引き抜かれていく。
カリ首が俺の穴の縁を引っ掛けて捲り上げながら出て行く。
あまりの快感に俺は声も出せずに悶えた。
そして再び最奥まで叩き込まれる。
その度に頭の中で火花が散るようだった。
気持ち良すぎておかしくなりそうだ。
「辰彦様っ!辰彦さまぁっ!好きです!好きなんです!」
「私も愛しているよ、紫苑」
「嬉しいっ!もっと!もっと名前呼んでください!」
「紫苑、紫苑、愛しい私の紫苑」
「ああぁぁぁぁぁっ!」
名前を呼ばれるだけで幸せでイってしまう。
それでも辰彦は抽挿を止めなかった。
むしろ激しさを増していった。
肌と肌が激しくぶつかり合う音が響くほど強く打ち付けられ、その振動で俺のモノからは精液なのか潮なのか分からない液体がぴゅくっと漏れ出た。
それでも辰彦は止まらないから、俺は必死に辰彦の首にしがみついた。
「ひぐぅ!!辰彦様ぁ!壊れちゃう!!俺のおめこ壊れちゃいますぅ!!ひぎぃっ!!」
「優しくしてるんだから壊れないよ」
「でもっ、でも、またイグゥ!!イグの止まんないぃ!しぎゅう破られてイ"っでるのぉ!」
俺はもう自分が何を言っているのか分からなかった。
ただひたすらに快楽を与えられ続けた。
「紫苑っ!中に出すぞ!全部受け止めろっ!」
「出してっ!熱いの下さい!孕ませてっ!おぉっ!おほっ!おほぉっ!」
俺はガクンガクンと身体を痙攣させて絶頂を迎えた。
それと同時に辰彦のモノを強く締め付けた。
辰彦は眉を寄せると、俺の中に熱い飛沫を叩きつけた。
俺はその熱さにぶるりと身体を震わせて、辰彦のモノをきつく締め付けた。
「辰彦しゃま、俺……しあわしぇれしゅ…」
「私もだよ、紫苑」
辰彦は俺に口づけをすると同時に、腰を揺らした。
俺はまだ達していたのに、辰彦は抽挿を再開した。
俺は驚きと強い快感に目を見開いた。
「まだ足りないだろう?」
「あ"ーーっ、あ"ぁーーっ!!」
「ちゃんと返事しないとやめるよ?」
「あ"、やらぁ……、やめないれぇ……」
俺が泣きじゃくりながらそう言うと、辰彦は嬉しそうに笑った。
それから何度も中出しされて、最後には潮を吹き出した。
身体がおかしいくらい敏感になって、どこを触られても感じてしまう。
辰彦はそんな俺を愛しそうに見つめていた。
「紫苑。近い内に友厚に会いに行こうか」
「なんれ……父上さまに?」
「お前を貰い受けたいと言うためだよ。友厚に殴られるくらい覚悟しなければな」
驚くとは思うけれど父上様は暴力は奮わないと思う。
「息子を淫乱にした責任を取ると言ったら怒るだろう?」
「俺が淫乱だって、そんなこと父上様には言わないれぇ!」
「本当のことだろう?」
辰彦はクスクスと笑いながら、俺の中を擦る。
「本当らけどぉ!おぉんっ、らめぇ!ズコズコらめぇえ!!」
辰彦は俺を抱きしめるように覆い被さって、腰を打ち付ける。
俺は辰彦の背中に腕を回して爪を立てた。
辰彦の汗がぽたぽた落ちてきて、その感触にすら興奮してしまう。
発情しきった俺が疲れ果てるまで抱き潰され、父上様への挨拶はうやむやにされた。
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