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27.一晩明けて
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◇◇◇◇
翌日。
部屋のチャイムが鳴らされた。
ご主人様はさっき出て行ったばかりだし、知らない相手が来ても無視しろと指示されていたから居留守を決め込もうと思ったのだけれども、ドアの前から声をかけられてそれが絃真さんだと分かった。
知ってる人だから開けていいよね?
「純、昨日はごめん……あの後大丈夫だったか?」
「びっくりしたけど、僕は大丈夫ですよ?」
「玄道さんにお仕置きされたんじゃないのか?」
「え?」
「え?」
また絃真さんと話が噛み合っていなくて、顔を見合わせた。
「お仕置き……されただろう?」
「お仕置き?されてないよ?」
絃真さんは目を丸くした。
その表情を見て、もしかしたら僕はお仕置きをされていたのかなと思ったけれど、やっぱり優しかった。
確かに最初機嫌が悪かったけれど僕が泣いたらよしよししてくれたし。
「あ~~、そうだよな!ウチのアイツとは違うんだもんな」
「絃真さんこそ大丈夫だったの?御子神さんに虐められて痛そうだったけど……」
「俺はいつものことだから平気だよ。今回は純の前であんなことするから興ふ……じゃなかった。恥ずかしいプレイって感じで全然酷くないから」
いつものことなんだ……。
絃真さんの方が辛い目に合っている気がするんだけど。
「玄道さん、だいぶ怒ってたみたいだから純が大丈夫なら良かったけどね」
「ふふっ、怒ってないよ。ヤキモチだって言ってたよ」
「うん。それは見れば分かったけど」
絃真さんは苦笑いした。
御主人様が嫉妬してくれたんだって教えてくれて時の事を思い出して嬉しくて頬が緩んでしまった。
「でも絃真さんがあんなにエッチだって思わなかったです。御子神さんの事、ご主人様って呼んでて……」
「わぁーー!あー!あー!聞こえない!忘れろ!あれは違うんだよ!俺も不本意というか……」
絃真さんは耳まで真っ赤になって両手で顔を覆った。
「どうして?いつもご主人様って呼べば良いのに」
僕は不思議に思って首を傾げた。
僕はご主人様はご主人様だから、そう呼んでも問題は無いと思う。
でも、それを言ったら絃真さんは更に困ったような顔になった。
そして僕の肩を掴んで真剣な目で見つめてきた。
「ウチはエッチの時だけなんだよ。それ以外はアイツで十分だ」
それから二人でジュースを飲みながら、絃真さんが買われた時は御子神さんより小さかったけど一年したら身長も追い越してしまったとかいう話を聞いていたら、部屋の電話が鳴った。
あとで電話するって言ってたからご主人様だ。
「もしもし、ご主人様。お仕事終わったんですか?」
『起きてたかい?もうお昼だけどご飯は部屋に運ばせようかい?それともレストランに行く?』
「今、絃真さんが来てるんです。絃真さーん、お昼どうしますか?」
受話器を耳から少し離して絃真さんにも聞いてみた。
あれ?絃真さんの顔色が変わって固まってしまった。
『純、絃真と代わって』
言われた通りに受話器を渡すと絃真さんは緊張した面持ちで話し出した。
「昨日は大変失礼致しました。……はい、申し訳ございません。……はい、……いえ、そんな。……レストランなら俺が案内出来ますし、ルームサービスもやり方は分かります。……もちろんです。……はい、ありがとうございます」
ご主人様は何を話しているか分からないけど、絃真さんは時々誰もいないのにペコペコお辞儀をしている。変なの。
「純、代わって」
「はーい。ご主人様?」
『こら、純。勝手に人を部屋に入れて良いとは言っていないぞ』
「えっ!?ダメだったんですか?……ごめんなさい」
絃真さんもダメだとは思わなかった。
『絃真なら安心だけど、特に家以外の時は何でも必ず私の許可を取るようにね。今日は私が帰るまで絃真と遊んでいて良いから、絃真の言うことは聞くように』
「はい」
『間違っても御子神の部屋には入らないようにね。約束だよ』
それから危険にあったり迷子になったら首輪につけてもらった緊急防犯連絡装置を使う事とかを念押しされてから電話が終わった。
「玄道さんに怒られなくて良かったぁ!」
「ご主人様はあんまり怒らないよ?僕は注意されたけど」
「それは御子神さんが純を大好きだからだよ。過保護過ぎるけど」
「そうなの?」
「そうだよ。自分でも愛されてるって分かってるんだろ?」
ご主人様が僕を大好きなのは知ってる。でも人から言われるとむず痒くて僕は身体をくねくねとさせた。
結局各々のご主人様自慢になってしまい、昼食にちょうど良い時間になっていて、僕らはレストランに行くことになり、迷子にならないように手を繋いで外に出た。
犬と猫で見た目は全然違うけれど、兄弟みたいと思って僕はウキウキして絃真さんの隣を歩いた。
翌日。
部屋のチャイムが鳴らされた。
ご主人様はさっき出て行ったばかりだし、知らない相手が来ても無視しろと指示されていたから居留守を決め込もうと思ったのだけれども、ドアの前から声をかけられてそれが絃真さんだと分かった。
知ってる人だから開けていいよね?
「純、昨日はごめん……あの後大丈夫だったか?」
「びっくりしたけど、僕は大丈夫ですよ?」
「玄道さんにお仕置きされたんじゃないのか?」
「え?」
「え?」
また絃真さんと話が噛み合っていなくて、顔を見合わせた。
「お仕置き……されただろう?」
「お仕置き?されてないよ?」
絃真さんは目を丸くした。
その表情を見て、もしかしたら僕はお仕置きをされていたのかなと思ったけれど、やっぱり優しかった。
確かに最初機嫌が悪かったけれど僕が泣いたらよしよししてくれたし。
「あ~~、そうだよな!ウチのアイツとは違うんだもんな」
「絃真さんこそ大丈夫だったの?御子神さんに虐められて痛そうだったけど……」
「俺はいつものことだから平気だよ。今回は純の前であんなことするから興ふ……じゃなかった。恥ずかしいプレイって感じで全然酷くないから」
いつものことなんだ……。
絃真さんの方が辛い目に合っている気がするんだけど。
「玄道さん、だいぶ怒ってたみたいだから純が大丈夫なら良かったけどね」
「ふふっ、怒ってないよ。ヤキモチだって言ってたよ」
「うん。それは見れば分かったけど」
絃真さんは苦笑いした。
御主人様が嫉妬してくれたんだって教えてくれて時の事を思い出して嬉しくて頬が緩んでしまった。
「でも絃真さんがあんなにエッチだって思わなかったです。御子神さんの事、ご主人様って呼んでて……」
「わぁーー!あー!あー!聞こえない!忘れろ!あれは違うんだよ!俺も不本意というか……」
絃真さんは耳まで真っ赤になって両手で顔を覆った。
「どうして?いつもご主人様って呼べば良いのに」
僕は不思議に思って首を傾げた。
僕はご主人様はご主人様だから、そう呼んでも問題は無いと思う。
でも、それを言ったら絃真さんは更に困ったような顔になった。
そして僕の肩を掴んで真剣な目で見つめてきた。
「ウチはエッチの時だけなんだよ。それ以外はアイツで十分だ」
それから二人でジュースを飲みながら、絃真さんが買われた時は御子神さんより小さかったけど一年したら身長も追い越してしまったとかいう話を聞いていたら、部屋の電話が鳴った。
あとで電話するって言ってたからご主人様だ。
「もしもし、ご主人様。お仕事終わったんですか?」
『起きてたかい?もうお昼だけどご飯は部屋に運ばせようかい?それともレストランに行く?』
「今、絃真さんが来てるんです。絃真さーん、お昼どうしますか?」
受話器を耳から少し離して絃真さんにも聞いてみた。
あれ?絃真さんの顔色が変わって固まってしまった。
『純、絃真と代わって』
言われた通りに受話器を渡すと絃真さんは緊張した面持ちで話し出した。
「昨日は大変失礼致しました。……はい、申し訳ございません。……はい、……いえ、そんな。……レストランなら俺が案内出来ますし、ルームサービスもやり方は分かります。……もちろんです。……はい、ありがとうございます」
ご主人様は何を話しているか分からないけど、絃真さんは時々誰もいないのにペコペコお辞儀をしている。変なの。
「純、代わって」
「はーい。ご主人様?」
『こら、純。勝手に人を部屋に入れて良いとは言っていないぞ』
「えっ!?ダメだったんですか?……ごめんなさい」
絃真さんもダメだとは思わなかった。
『絃真なら安心だけど、特に家以外の時は何でも必ず私の許可を取るようにね。今日は私が帰るまで絃真と遊んでいて良いから、絃真の言うことは聞くように』
「はい」
『間違っても御子神の部屋には入らないようにね。約束だよ』
それから危険にあったり迷子になったら首輪につけてもらった緊急防犯連絡装置を使う事とかを念押しされてから電話が終わった。
「玄道さんに怒られなくて良かったぁ!」
「ご主人様はあんまり怒らないよ?僕は注意されたけど」
「それは御子神さんが純を大好きだからだよ。過保護過ぎるけど」
「そうなの?」
「そうだよ。自分でも愛されてるって分かってるんだろ?」
ご主人様が僕を大好きなのは知ってる。でも人から言われるとむず痒くて僕は身体をくねくねとさせた。
結局各々のご主人様自慢になってしまい、昼食にちょうど良い時間になっていて、僕らはレストランに行くことになり、迷子にならないように手を繋いで外に出た。
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