346 / 953
対『カッカス』
魔族リル
しおりを挟む
アキーエは魔法による爆撃を魔力に無理がない程度で行った。
此方はマルコイが来るまでの時間稼ぎをすればいいのだ。
焦る必要はないので、慎重に相手をする。
爆撃の後には多少黒焦げになってるリルが地面に落ちていた。
「死んだかな?」
「死んでないわ!」
「うん知ってる。やっぱり魔族って魔法に対する防御が高いのね。」
「知っててやってるのかよ!何なんだよあんたは!まるで魔族と戦った事があるみたいに言いやがって!」
「そうね、初めてじゃないわ。わたしもミミウも。」
「はいですぅ!」
それを聞いてリルの顔が固まる。
「魔族と戦って生きてるって‥何か絡んではいけない奴らに絡んじゃったみたいね。逃げ出したいわぁ‥でも‥そうね、逃げたらダメよね。ちゃんと殺さなきゃ。そう殺さなきゃ殺さなきゃ殺す殺す殺す。」
呟いていたリルから突然表情が抜け落ちた。
そして持っていた剣を腰だめに構える。
何かくる!
急なリルの変化に戸惑いはしたもののすぐに気づき防御体勢を取る。
するとそれを見たミミウがアキーエの前に来て盾を構える。
「斬:風狼」
腰だめの状態からリルは剣を放った。
アキーエから距離が離れているのにもかかわらずにだ。
リルの剣から白い半月状の物が飛来する。
飛来して来た物はミミウが構えていた盾で防いだ。
だが防ぎはしたが、威力が高くミミウは盾を構えたまま少し後退させられてしまった。
(遠距離からの攻撃でミミウを後退させるなんて‥)
おそらく何らかのスキルだろうが、その攻撃力にアキーエは背筋に冷たい物が走った。
(リルの変貌は気になるけど今は無視しないと。)
アキーエはミミウの後ろから駆け出し、リルとの間合いを詰める。
気を込めた拳を連打し、魔法拳を放つための隙を伺う。
しかし無表情のリルは気を込めた拳その全てを躱して魔法拳を放つ隙を与えない。
だが離れれば先程の飛ぶ斬撃を放たれるかもしれない恐れがあるためアキーエは近距離で攻撃をし続けた。
ミミウも距離を詰めて短槍で攻撃する。
この部屋の中だと、あの『ノーム』に入ってもらう大きな槍だと取り扱いが難しいので短槍のままのようだ。
流石に2人からの攻撃は捌く事ができずにリルは追い詰められる。
リルはスキルでの攻撃を諦めたのか攻撃を避けつつ剣での牽制を行ってきた。
攻撃を避けるではなく、剣での攻撃を放ったためアキーエは剣を躱しつつ魔法拳を放つ。
リルは何とか避けはしたものの肩に魔法拳を喰らう。
今度は浸透系の魔法拳のため、肩で受けたリルだったが全身にダメージが通りその場に膝をつく。
しかしリルは特に表情を変える事なく立ち上がった。
「魔法拳も効いてるかわからないわね。でも効く効かないにしろ攻撃を続けるしかないわね。ミミウもう少し頑張りましょう。」
「はいですぅ!」
先程の飛ぶ斬撃のスキルはもしかしたら他にも技があるのかもしれない。
わずかな動作で飛ばせる技などがあれば防ぐ事自体難しい。
しかし無表情になってからは、あの神速のような剣の速度は見られていない。
(操られている時は全力を出せていないのかな?)
リルはゆっくりと此方に歩み寄って来ている。
「‥どこにいる!」
「対象はここだ!手を貸せ!」
その時上の階から声が聞こえた。
おそらくマルコイが相手している魔族のようだった。
(マルコイが相手を追い詰めているみたいね。このままこっちを引きつけておけばマルコイが相手を‥)
そう思っていたアキーエの前でリルに変化が起こった。
リルに表情が戻ったのだ。
「んあ?また意識なくしてた?もういつも大事なところで意識がなくなるんだからっ!」
リルは頭がはっきりしないのかしきりに頭を振っている。
「おい!リル聴こえてるだろう!さっさとこちらに来て手を貸せと言っている!」
「うるさいおっさん!こっちも取り込み中でとてもそっちに行けそうにないんだよ!そっちはそっちでどうにかしてもらわないと!」
リルは改めてアキーエ達を見る。
「向こうも困ってるみたいだけど、私もここを切り抜けるのが難しそうよね。何でこんなとこにきたんだろ‥」
「あなたはマルコイを狙ってきたんでしょ?もうすぐ降りてくると思うからここで少し待ってみない?」
アキーエは困った表情をして呟いているリルを見てそんな事を言い出した。
此方はマルコイが来るまでの時間稼ぎをすればいいのだ。
焦る必要はないので、慎重に相手をする。
爆撃の後には多少黒焦げになってるリルが地面に落ちていた。
「死んだかな?」
「死んでないわ!」
「うん知ってる。やっぱり魔族って魔法に対する防御が高いのね。」
「知っててやってるのかよ!何なんだよあんたは!まるで魔族と戦った事があるみたいに言いやがって!」
「そうね、初めてじゃないわ。わたしもミミウも。」
「はいですぅ!」
それを聞いてリルの顔が固まる。
「魔族と戦って生きてるって‥何か絡んではいけない奴らに絡んじゃったみたいね。逃げ出したいわぁ‥でも‥そうね、逃げたらダメよね。ちゃんと殺さなきゃ。そう殺さなきゃ殺さなきゃ殺す殺す殺す。」
呟いていたリルから突然表情が抜け落ちた。
そして持っていた剣を腰だめに構える。
何かくる!
急なリルの変化に戸惑いはしたもののすぐに気づき防御体勢を取る。
するとそれを見たミミウがアキーエの前に来て盾を構える。
「斬:風狼」
腰だめの状態からリルは剣を放った。
アキーエから距離が離れているのにもかかわらずにだ。
リルの剣から白い半月状の物が飛来する。
飛来して来た物はミミウが構えていた盾で防いだ。
だが防ぎはしたが、威力が高くミミウは盾を構えたまま少し後退させられてしまった。
(遠距離からの攻撃でミミウを後退させるなんて‥)
おそらく何らかのスキルだろうが、その攻撃力にアキーエは背筋に冷たい物が走った。
(リルの変貌は気になるけど今は無視しないと。)
アキーエはミミウの後ろから駆け出し、リルとの間合いを詰める。
気を込めた拳を連打し、魔法拳を放つための隙を伺う。
しかし無表情のリルは気を込めた拳その全てを躱して魔法拳を放つ隙を与えない。
だが離れれば先程の飛ぶ斬撃を放たれるかもしれない恐れがあるためアキーエは近距離で攻撃をし続けた。
ミミウも距離を詰めて短槍で攻撃する。
この部屋の中だと、あの『ノーム』に入ってもらう大きな槍だと取り扱いが難しいので短槍のままのようだ。
流石に2人からの攻撃は捌く事ができずにリルは追い詰められる。
リルはスキルでの攻撃を諦めたのか攻撃を避けつつ剣での牽制を行ってきた。
攻撃を避けるではなく、剣での攻撃を放ったためアキーエは剣を躱しつつ魔法拳を放つ。
リルは何とか避けはしたものの肩に魔法拳を喰らう。
今度は浸透系の魔法拳のため、肩で受けたリルだったが全身にダメージが通りその場に膝をつく。
しかしリルは特に表情を変える事なく立ち上がった。
「魔法拳も効いてるかわからないわね。でも効く効かないにしろ攻撃を続けるしかないわね。ミミウもう少し頑張りましょう。」
「はいですぅ!」
先程の飛ぶ斬撃のスキルはもしかしたら他にも技があるのかもしれない。
わずかな動作で飛ばせる技などがあれば防ぐ事自体難しい。
しかし無表情になってからは、あの神速のような剣の速度は見られていない。
(操られている時は全力を出せていないのかな?)
リルはゆっくりと此方に歩み寄って来ている。
「‥どこにいる!」
「対象はここだ!手を貸せ!」
その時上の階から声が聞こえた。
おそらくマルコイが相手している魔族のようだった。
(マルコイが相手を追い詰めているみたいね。このままこっちを引きつけておけばマルコイが相手を‥)
そう思っていたアキーエの前でリルに変化が起こった。
リルに表情が戻ったのだ。
「んあ?また意識なくしてた?もういつも大事なところで意識がなくなるんだからっ!」
リルは頭がはっきりしないのかしきりに頭を振っている。
「おい!リル聴こえてるだろう!さっさとこちらに来て手を貸せと言っている!」
「うるさいおっさん!こっちも取り込み中でとてもそっちに行けそうにないんだよ!そっちはそっちでどうにかしてもらわないと!」
リルは改めてアキーエ達を見る。
「向こうも困ってるみたいだけど、私もここを切り抜けるのが難しそうよね。何でこんなとこにきたんだろ‥」
「あなたはマルコイを狙ってきたんでしょ?もうすぐ降りてくると思うからここで少し待ってみない?」
アキーエは困った表情をして呟いているリルを見てそんな事を言い出した。
10
あなたにおすすめの小説
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
ファンタジー
綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。
ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。
目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。
その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。
その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。
そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。
これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。
固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる