侯爵家の当主になります~王族に仕返しするよ~

Mona

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愚者

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 購入する品は決まったけど、微調整が必要だったの。

 お兄様は立ち会っていたから、少しだけ一人で時間を潰していたわ。
テントの中は異国の宝飾品で溢れていたから、退屈では無かった。

「お嬢さん・・・・お嬢さん、こっちよ」

私のことかしら。

振り返って、声の主を確認したわ。

大きさ水晶玉と、異国のお婆ちゃん。

「お婆様、私になにか用ですか」
シワクチャな顔に粒羅な瞳で、とても可愛らしいのよ。

でも、この場所に、お婆ちゃんなんていたかしら。

「高額商品を買ってくれたお礼に、占ってあげるわ」
お婆ちゃんに促され、水晶玉を中心に対に座った。


「ねぇ、貴女はとても不思議な星の運命に、生まれたのよ」
まあ、確かに不思議な運命よね。

「貴女の人生は、辛く悲しい事が起こる・・・・違う、起こったのね」
うん、うん、間違いないよ。

「でも貴女は乗り越え、前に進もうとしている」
老女は、アルバニアの手に自分の手を重ねる。

「貴女の運命の星は、大きな渦を背負っているの。でも、幾つかの輝く星が側に見えるわ。う~ん、禍々しいし紫銀の星、う~ん、魔王?貴女も大変ね」
魔王?

「貴女の幸せを祈ってるわ。高額商品、お買上ありがとう」

「ありがとうございます?」
アルバニアに、コクリと首を傾げる。



 「アニー、お待たせ」

「余り待ってないわ。お婆さんが」
私は、お兄様にお婆ちゃんを紹介しようとしたの。

「お婆さん、アルバニア?」
ヴァジールは、アルバニアの言動を待つ。

「今、・・・・何でもないわ」
お婆ちゃんは、見当たらなかった。




 《アルバニアと、ヴァジールが仲良く売り場を去った後の出来事》

 「団長、ありがとう婆さんが出たみたいですね」

「ああ、あの、お嬢様が壁に向かって話していたからな」









 少し不思議な体験をしたけど、まあ、世の中に不思議な事は付きものよ。

ここは、ファンタジー世界の出涸らしなんだもの。

私達は、デートの続きを楽しむ事にしたの。

勿論、贈って貰ったカメオのペンダントは私の首に下がっているわ。




 私達は、人気のカフェに入る事にしたのよ。

「お客様、花祭りの金平糖はもうたべましたか」
この時期に飲食店に入ると、お店の方から聞いてくれるみたいなの。

「まだなんだ」
お兄様は、愛想良く応対している。

「では、ご一緒にお持ちしますね。それとも、ケーキにトッピングしますか」

「いや、私が食べさせたいから別にお願いするよ」

お兄様が私を見ると。

「今日の設定は?」

「婚約してからの、初めてのデート」
そんな、そんな、恥ずかしくて死ぬ事ってあるのかしら。
誰か・・・・教えて欲しいの。







 アルバニアと、ヴァジールが甘~い時間を過ごす頃の出来事。

白いロープを纏う、2人の少女が街を歩いていた。

「もう、なんで、こんなカップルばかりなのよ!」
「アイシャ様、仕方ないです。今日は御祭りみたいですから」

「そんなの解ってるわ」
「解ってませんよね。解ってるなら、そんなに怒らないでしょ」

 そんな時、ヴァジールがアルバニアに金平糖を食べさせているのが見えたらしい。

「なに、あのバカップル。何がア~ンよ。ちょっと行ってくるわ」

「えー!アイシャ様、止めて下さい。カップルがイチャイチャしている所に文句を言いに行くなんて、どれだけ欲求不満何ですか」

「欲求不満、違うわ。公衆衛生の観念からよ」

「もう、意味不明ですよ。わざわざ街に視察に来ている意味を思い出して下さい」

「仕方ないわね」
少女は、ため息を吐く。

「私達の目的地は、真の信仰が失われたこの地の民を、再び信仰に目覚めさせる為。その為にわざわざ街の視察をしているのよ」

「その通りです。忘れてはいけません」

「それにしても嘆かわしいわ。祭りとは本来、神事を司るもの、神に感謝する催しなのよ。この国は異常だわ」

「悪意を感じますね」

「この地に女神の威光を取り戻し、このムカツク祭りを廃止させなくては」

「はい、はい、行きますよ」

 ちょっぴり怪しい少女達は、再び賑やかな街の雑踏の中に紛れていくのだ。









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