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第一章 ―出会い―
少女の影 ニリィ
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女性を尾行する二人の背後で、ゴスロリの10歳前後の少女が姿を現す。
「フヒヒヒ」
ミニハットに姫カット、吊り上がっている猫目で、大きいラピスラズリ色の瞳。いたずらっぽい微笑みとえくぼ。
「結婚……約束したよねえ、お兄ちゃん♡ニリィ、お兄ちゃんを追ってここまで着ちゃった、喜んでくれるかな?」
喜んだ拍子に、背中から黒い羽が生えた。
セレェナとトレトーが尾行する女性は、アパレルショップに入った。すかさず、セレェナとトレトーはその正面のバーガーショップに入り、適当なバーガーと飲み物を買った。
ニリィとなのったゴスロリ少女は、行き場所がなくなりアパレルショップの横の店にはいった。ニリィは何の店かよくわからなかったが、シブイジーパンが並んでいるので、その一つを買うことにした。
レジ店員
「それじゃあ、1万4000円ね」
「なにぃ?」
「一万4000円だって」
「円?ああ、そうか、通貨が国ごとに違うっていってたなあ、めんどくさい」
「ねえ店員さん♡」
「はあ?」
店員はつるつるてんのスキンヘッド、ところどころの皺がおこったようにみえ、人相が悪く、サングラスがさらにそれを際立たせていたが、猫なで声でニリィが、レジの上にのると、彼女の顔をまじまじと覗き込んだ。
ニリィは自分の手のひらにキスをするとこぶしを握り、ひらいたあとに店員を殴りつけた。
「ねえねえ、ニリィ、お金とかわかんない」
「えええ~」
明らかに店員の態度は急変し、もじもじと奇妙な動きをする。
「あのね、お父さんとお母さんがいってたの、社会勉強をしてこいって、だけどニリィ、お金そんなにもってないの」
「そうなんだー」
店員はサングラスの上からハートマークのになった目を、ニリィに向けた。
「私にとって大事なものをあげたら、きっと店員さん許してくれるんじゃない?物々交換っていうの?ニリィみたいな子供としては、最強の方法じゃないの?」
「でもねえ、君は子供じゃないか、いったい何ができるっていうんだい?」
「お兄さんの夢を、何でもかなえてあげるよ」
「なななな、なんでも!!?」
「そう、一瞬だけどね」
店員は手にアゴを乗せ考える。そして、ポンと手を打った。
「そうだ!!隣街の歓楽街のホステスのサヤちゃん……」
と言いかけた瞬間、ニリィは、店員の頭に人差し指をつけた。その瞬間、店員の頭の中にこの世のものとは思えない光景がうかんだ。ホステス、店を貸し切り、好きな女の子とずっと話をする。そして彼女は、いつにもなくセクシーなバニーの格好をしている。ソファーにすわり、せもたれにてをかけると、店員の頭に口づけをした。
「お金は、使わなきゃ意味がない、貢がなきゃ、意味がないでしょお」
そういうと、店員は答えた。
「ハイイィイ!!サヤちゃん!!」
店員は、レジから札束をさしだすと、ニリィはそれをうけとり
「男って、だっさ」
といって店を出た。
「フヒヒヒ」
ミニハットに姫カット、吊り上がっている猫目で、大きいラピスラズリ色の瞳。いたずらっぽい微笑みとえくぼ。
「結婚……約束したよねえ、お兄ちゃん♡ニリィ、お兄ちゃんを追ってここまで着ちゃった、喜んでくれるかな?」
喜んだ拍子に、背中から黒い羽が生えた。
セレェナとトレトーが尾行する女性は、アパレルショップに入った。すかさず、セレェナとトレトーはその正面のバーガーショップに入り、適当なバーガーと飲み物を買った。
ニリィとなのったゴスロリ少女は、行き場所がなくなりアパレルショップの横の店にはいった。ニリィは何の店かよくわからなかったが、シブイジーパンが並んでいるので、その一つを買うことにした。
レジ店員
「それじゃあ、1万4000円ね」
「なにぃ?」
「一万4000円だって」
「円?ああ、そうか、通貨が国ごとに違うっていってたなあ、めんどくさい」
「ねえ店員さん♡」
「はあ?」
店員はつるつるてんのスキンヘッド、ところどころの皺がおこったようにみえ、人相が悪く、サングラスがさらにそれを際立たせていたが、猫なで声でニリィが、レジの上にのると、彼女の顔をまじまじと覗き込んだ。
ニリィは自分の手のひらにキスをするとこぶしを握り、ひらいたあとに店員を殴りつけた。
「ねえねえ、ニリィ、お金とかわかんない」
「えええ~」
明らかに店員の態度は急変し、もじもじと奇妙な動きをする。
「あのね、お父さんとお母さんがいってたの、社会勉強をしてこいって、だけどニリィ、お金そんなにもってないの」
「そうなんだー」
店員はサングラスの上からハートマークのになった目を、ニリィに向けた。
「私にとって大事なものをあげたら、きっと店員さん許してくれるんじゃない?物々交換っていうの?ニリィみたいな子供としては、最強の方法じゃないの?」
「でもねえ、君は子供じゃないか、いったい何ができるっていうんだい?」
「お兄さんの夢を、何でもかなえてあげるよ」
「なななな、なんでも!!?」
「そう、一瞬だけどね」
店員は手にアゴを乗せ考える。そして、ポンと手を打った。
「そうだ!!隣街の歓楽街のホステスのサヤちゃん……」
と言いかけた瞬間、ニリィは、店員の頭に人差し指をつけた。その瞬間、店員の頭の中にこの世のものとは思えない光景がうかんだ。ホステス、店を貸し切り、好きな女の子とずっと話をする。そして彼女は、いつにもなくセクシーなバニーの格好をしている。ソファーにすわり、せもたれにてをかけると、店員の頭に口づけをした。
「お金は、使わなきゃ意味がない、貢がなきゃ、意味がないでしょお」
そういうと、店員は答えた。
「ハイイィイ!!サヤちゃん!!」
店員は、レジから札束をさしだすと、ニリィはそれをうけとり
「男って、だっさ」
といって店を出た。
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