ギフトマン

ショー・ケン

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狂人

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 村長はある地下の道を下っていた。側近の数人が彼のあとに続く。薄暗く、階段が続いている。

「いったい、何をされるおつもりですか?」

「ふん、反逆だ……どのみち“災禍”が訪れるのならば、対処せねばならん」

「“災禍”はとめられないのでしょうか」

「ギフトマンは悪魔だ、あの悪魔は、人の命を必ず奪う、そして、勇者を志したものや近親者たちが、罪を犯したとき、罰をあたえにくる」

「罰とは……」

「お前は知らんでいい」

 やがて地下につくと、巨大な牢があった。その牢の中から、巨大な二つの目がこちらを覗いている。

「なんですか……これは」

「古代呪術を使ったのだ……これは“あるもの”の魂を封印してある」

「あるものって……はっ!!」

 側近は何かに気づき、そこで口を塞がれた。そして、ふと、思い出した事があったのだ。この村長とその息子が、一時期ひと悶着あったことを……そして、それに終止符を打ったのは、今のような混乱の中にあったときの、村で行われた祭りだった。



 村長は指をさした。

「いちかばちかだ……あの“怪物”をだし、ワシが取り扱う」

 そういうと村長は、奇妙な杖をさしだした。

「この世界の歴史は、杖によって支配されてきた、マナや魔法も、勇者も、記憶や呪文を唱えるときには、杖を使ってそれを制御したのだ、それは自然のたどるプロセスと己の魔力を一体化させ、無心になることによって、自然やマナの声を聴く」

 村長はふと、二人の付き人に命じる、二人の付き人は巨大な牢の鍵をあけると、二人でなんとか、その扉をおしひらいた。

「ゴゥウウウウンンン」

 ゆっくりとけものがあらわれる、そして村長の目の前まで、その巨体を揺らしながら近づいてきた。付き人たちは怖れかおをひきつらせている、従者は彼らのそばをすりぬけ、そのトゲのような体毛が彼らにかすると、かれらは擦り傷をおったのだった。

「ウゥウウウ」

 勢いよくうなる、そして天を向く、その顔はイノシシと、虎があわさったような顔だった。大きく口を開こうとしたが、その瞬間、何か強い見えない力でその口をとじられる。側近は村長をみると、村長は杖で何かをしているところだった。

「フン!!」

 杖を振り下ろす、するとシンクロしたように、怪物もやがて勢いよく地面にかおをうちつけた、そしていった。

「元気だったか、親父どの……」

「おう、お前は“息子の魂”あの呪術は失敗に終わったかに思えたが、よく生き延びてくれた……いまこそ、反逆の時だ」

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